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17 翔

 ぼくの知らないところで、今も、雲は泳いでいる。今日は良く晴れている。夏の終わりは近い。十人十色の心情と境遇。けれども、同じ駅に向かって人々は歩いていく。同じまあるい星の上。お辞儀をした街路樹が立ち並び、まっすぐ伸びた車道を車は颯爽と通りすぎていく。歩いていくと、足元には、少し草臥(くたび)れたローファーとアスファルト、幾つかの飛び散る石。いつものようにセミや(ひよどり)が命を渾身の力で鳴いている。


 学校は今週の月曜日から始まった……今日は決めていることがある。本来の自分に戻るんだ!本来のあるべき世界、白と黒だけじゃない、彩り溢れる世界への一翼になるんだ!多くを愛した者は、多くを(ゆる)されることだろう……愛に条件はいらない……あの街中で偶然見かけた絵だってそれを伝え、いつだって背中を押してくれている……偶然も必然もパワーにするんだ……ぼくにしか流れていない命の一線を描くんだ!どうしても、伝えなきゃならないことがあるんだ!(おもんぱか)っている場合じゃない!!自然!!木の幹のように、天に向かってまっすぐ立て!!走れ!!(かけ)るんだ!!告白によりて、愛の奇跡は地に舞い降りる……

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