10 夢
こっそり出ていきます。そして、それが太陽よりも大胆になります。あなたの目は盗めないものです。文句を言っていた私が、バカバカしくなるほど!やっぱり、叶わない夢もあるものですね……、叶わなくて良かったほどです。本当、本当!……それとは、逆に、ほっといても、叶っていく夢もあるものですね。鼻や耳をほじってようが、あくびをしていようが、皺の数を数えてようが、それは、叶っていくのです。
ですから、たまには、怠惰になってください。お願い致します。念のために書いておきますが、「休息」ではないですよ「怠惰」です。惰性に流されてみるのも悪くないものです。下手に「勤勉」や「ストイック」になりますと「夭逝」しちゃいますので。これは、本当のことです!
鉄は熱いうちに打ちましょう。今、流行りの「セルフラブ」とは、そういったものです。本当の自分に気付きたければ、自然体の自分になりたければ、一度、「怠惰」になってみて下さい。ラフライフ。優しいからか、自己満足か他者満足か自他満足か分かりませんが、おせっかいになってしまうのを、お赦し下さい。悪しからず。
サトルは、見知らぬお爺さんから、このようなニュアンスの説教を受けた夢を見た。場所は、某ファーストフード店のようでもあったが、少し、違うようにも思えた。
不思議と眼を覚ましたあと、心身共に、しばらく、高昴していた。特に、内分泌腺の1つである、脳下垂体の辺りが。それから、鳩尾の辺りでも、清らかな滝のようなものが、流れた気がした。泉というよりは、滝であった。
夢が現実世界にも効果をもたらすことを肌で感じ初めたサトルは、かなり恐ろしいものだとも、考えた。それと同時に、古代より、夢解きの才覚を持った人々がやがて、偉人と言われるようになった経緯が、少しだけ、理解できたような気がした。




