第二部18 襲撃
※ ウィークリイ王国・王立学園、校庭
メリンダ・ホリデイ
「Kの13、Mの16!」
クラリスさんに続いてラザールさんも叫んだ。
打ち合わせどおり、マルグリッド王女様は東屋のテーブルの下に入り、
私とシャル姉様は用意しておいた盾を持って王女を挟み込むように
しゃがみ込む。
これで飛び道具による狙撃は防げる。
あとは、ここに敵を近づけなければいいのだ。
お兄様! 兵隊さんたち! 頼みますよ!!
※ ウィークリイ王国・王立学園、校庭
アレックス・ホリデイ
クラリスとラザールの叫び声とともに俺は背中のホルスターから十手を
二本抜き出し構える。
弐十手である。物語である。
2人の指示した場所の近くにいた兵士は、すぐにそこから離れて
距離をとった。
「クロスボウ!構えっ!!」
指揮官の命令とともに兵士たちが、その場所に向けて、クロスボウを
構える。
数秒後・・・
ボムッ!!
指示された4か所から一斉に土砂が噴出して舞い上がる。
土煙で何も見えない。
そして、土煙がやや収まったところに、人影が見えた。
「発射~~っ!!」
号令と共に10数本の矢がそれぞれの人影に向かって放たれた。
カンッ!カカンッ!カン、カンッ!
どすっ!ずしゅっ!
「がふっ!」「ぐほっ!」
矢がはじき返される金属音と矢が刺さる鈍い音、そして声が聞こえた。
そして、土煙の中から、
「「「「「 うおおおお~~~っ !!!」」」」」
大盾を持った者を先頭に武装した者たちが、叫び声と共に一斉に突撃してきた。
矢のほとんどは大盾にはじかれたようだ。
まあ、それぐらいの対策はしてるか・・・。
「迎え撃て~~っ!!!」
「「「「「 おおおお~~~っ!!! 」」」」」
そのまま、白兵戦となった。
戦況を確認しながら、伏兵がいないかゆっくりと周りを見回す。
あくまでも敵の狙いは王女様1人。
今、戦っている者たちは、すべて陽動だと思った方がいい。
一番危険なのは、クロスボウなどの飛び道具だが、事前に打ち合わせして
おいたとおりに王女はシャルロッテとメリンダと共にテーブルの下に
身を隠している。
さて、ここから敵がどう出てくるか・・・?!
※ ウィークリイ王国・校庭
ルクスタイン王国諜報部所属カート・ウィリアムス
やはり察知されていたか。
初撃で2~3人やられたようだが、何とか乱戦に持ち込めたので
ほぼ計画通りだ。
王女は・・・、東屋で身を隠しているか・・・。
あわてて校舎に逃げ込んでくれれば、その途中で潜んでいる者が
襲うことが出来ただろうが、そんなことにはならなかったか・・・。
それにしても、さすがはウィークリイ王国で最強と言われるホリデイ
辺境伯軍だ。
突破する隙がない。
もう少し、もう少し、王女に近づければ・・・。
※ ウィークリイ王国・王立学園、校舎裏
ライアン・チューズデイ
参ったな~・・・。
防御網を抜けてきた奴がいたら、そいつと戦おうと思ってたんだが
誰も来ないや・・・。
かと言って下手に横から戦闘に加わわったら、絶対に連携の邪魔に
なるしな~・・・。
どうしようかと考えていたら、どこからか声がした。
「ライアン!伏兵がいるよ!」




