第二部12 マッティオの陰謀
※ ウィークリイ王国・王立学園、中庭・東屋
アレックス・ホリデイ
「なぜ、お側にいてはいけないんです?!」
しばらく俺に近づくなと言ったら、マッティオが文句を言ってきた。
「だから、王女様の護衛だと言ってるだろ!近くにいたら危険なんだよ。
それが済めば、またいつものように付き合えるって」
「では、なぜシャル様とメリンダ嬢が、ここにいるんでしょうか?」
現在、俺とマッティオは東屋の外で立って話しており、東屋の中では
マルグリッド王女の他にシャルロッテとメリンダが一緒に座って
お茶をしているのだ。
さらに、少し離れて数人の護衛が目立たないように配置されている。
「護衛の者や従者・メイドたちががいるとは言っても、王女殿下がずっと
俺と2人きりじゃ、変なことを言う者もでてくるだろう?!それに、
殿下も女の子の話し相手がいた方がいいだろうと思ってね」
半分は本当だが、残り半分は嘘である。
本当は、俺がシャルとメリンダに会いたいからだ。
王女の護衛中、危険だからということで2人に会えないというのは
俺が精神的に耐えられない。
なので、1日の中で一番安全と思われるこの午後のティータイムに
会うようにしたのだ。
この東屋なら見晴らしもいいし、護衛も配置しやすいからね。
「僕だって話し相手ぐらいにはなりますよ?!」
「お前、男じゃん!」
「大丈夫です!女の子の輪に入るのは得意なんですよ!」
うん、知ってる。
男の子っぽくない中性的な魅力で、そのテの趣味の女子、特に上級生に
かわいがられてるんだよね、こいつ・・・。
つか、俺に対してまで『僕には生殖器はありません』スマイルはやめろ!
新しい扉を開いてしまったら、どうするんだ?!
「危険だって!」
「大丈夫です、自分の身は自分で守れますから。もし何かあったときは、
見捨ててもらってかまいません」
「うん、まあ、そのときは、そうさせてもらうけどね」
「え~~~っ?!そこは、『俺が守ってやる』と言うとこでしょ!」
イラッ・・・
うん、そろそろ限界だ。
「マッティオ・・・、これぐらいにしとこうか・・・」
俺は、彼の顔を見ながらゆっくりと言う。
マッティオは、上目遣いで甘えるような表情をしてきたが、
「は、はいっ!お邪魔しましたぁ~っ!」
無駄だと判断したのか、逃げるように去って行った。
「まったく・・・、もう・・・」
俺は、ため息をつきながら、シャル成分とメリンダ成分の
補充に、東屋の中に戻るのであった。
※ ウィークリイ王国・王立学園
マッティオ・マンデイ
あ~、楽しかった!
最後、ちょっと怒らせちゃったけど、充分にアレックスお兄様と戯れる
ことができた。
次はどうするかな?!
さすがに連日はまずいよね?!
明日は、離れた所から見守るだけで、我慢するか・・・。
愛してますよ、アレックスお兄様っ!




