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番外06 2年後その6

※ ウィークリイ王国・王都、ホリデイ辺境伯王都屋敷



うにゅ~~・・・。

参ったな~・・・、どうしよう・・・??


俺は、頭を抱えていた。


もちろん悩んでるという意味の比喩である。

悩んでるときに実際に頭を抱える人なんているのかな?!


などと、アホな方向に思考がいってしまうほど悩んでいた。


王妃様から、『末の王子・王女に紙芝居を披露せよ』と要望がきたのだ。


孤児院での紙芝居のことを聞きつけたらしい。

どんだけ情報網を張ってるんだよ?!

ほんと、王家の情報網半端ねえな!!


末の王子・王女とは、今年7歳になる双子で、王様。王妃様のみならず

上の王子、王女様たちも溺愛してるという話である。


もちろん、断れるわけがないので承諾したんだけど、問題はクラリスも

指名されたことである。


孤児院でよくボランティアをしている感心な少女にも会ってみたいと

いうことらしいのだが、これって話に聞いた『強制力』とかいうやつじゃ

ないよね??!


乙女ゲームのシナリオに合うように見えない力がはたらくというやつだ。


まあ、こんなイベント知らないし、考えすぎかな?!


それにしてもクラリスと再会するのは学園に入ってからだと思っていたが

まさか、こんなことでまた会うことになるとは・・・。


クラリスといえば、調べさせてさらに変なことがわかった。


クラリスはサタデイ男爵の弟の娘、つまり姪だ。

両親が不慮の事故で亡くなったために、伯父のサタデイ男爵に引き取られ

養女となった。


ここまでは、俺の知ってる『たそこい』と同じである。


だがサタデイ男爵の息子であり攻略対象者の1人でもある義兄のラザールが、

調べさせた方では義弟になっていたのだ。


つまり2人の年齢が入れ替わっているということになる。


うん、ほんともうわけわからん!


とりあえず、目の前のことをやるしかないかぁ~・・・。




※ ウィークリイ王国・王都、サタデイ男爵邸

  ラザール・サタデイ


「ねえ、ラザール。やっぱり優良物件はすぐに売れるのね」


居間でくつろいでいると義姉のクラリスが話しかけてきた。


「何かあったの?」

「孤児院で噂の『ピアノの若様』に会ったのよ。そしたらね、すっごい

ステキな人だったの。あれはもう『若様』なんてものじゃないわね、

『貴公子』と呼ぶべきよ」


目をキラキラ輝かせて言うクラリス。

最近、凝っている恋愛小説の影響で、ちょっと頭がお花畑ぎみである。

大丈夫だろうか・・・?!


それはともかく、そんな奴、本当にいるのか??


「しかも、商会長の息子さんですって。着てる服も上質だったし、

間違いなくお金持ちね」


あ、こういうちゃっかりしたとこは、いつものままだな。

ちょっと安心した。


我が男爵家は貧乏ではないが、裕福とも言えない。

クラリスは養女として引き取られ育ててもらったことを気にしているようで

我が家のためになる者と結婚したいと思っているようだ。


そんなこと気にしなくていいし、何だったら俺と結婚したらいいのに・・・。


「でも私と同じくらいの歳なのに、婚約者がいるっていうのよ。

本当に残念・・・。あんな人の婚約者なんだから、きっと私なんかより

美人でステキな人よね・・・」

ちょっと悲しそうに言うクラリス。


「それは、わかんないよ。すっごいブサイク娘を押し付けられたけど、

大事な取引先なので断れなかった・・・とかかもしれないよ」

「それは・・・、ちょっとかわいそうね・・・」

「そうそう、貴族には貴族の苦労があるように、金持ちには金持ちの

苦労があるのさ」

「そうね」


なんて、のんきに話す俺たちであったが、翌日、王妃様からの召喚の

手紙で貴族の苦労を改めて思い知るのであった。

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