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40 フライデイ侯爵家 その9

数日後、俺はまたフライデイ侯爵家王都屋敷に来ていた。


そして、シャルロッテの寝室に案内される。


「待ってたぞアレックス。楽しみだったろ?!さあ、ベッドに上がれ」

シャルロッテがベッドの上から俺を誘う。


俺はゆっくりと近づき靴を脱ぎ、ベッドに上がる。


「どうだ?」

「うん、弾力が気持ちいいね」

俺は、シャルロッテに答える。


「もっと激しく動いても大丈夫だぞ」

「わかった」

俺は、ベッドの上で腰をはずませたり、腕立て伏せをしたりする。


「もっと激しくだ!」

ぼ~ん、ぼぼ~~ん

シャルロッテがベッドの上で飛び跳ねる。


「わわっ」

反動で俺はベッドから落ちそうになる。


「おっと」

落ちそうになった俺をアレッハンドロ様が支えてくれた。


「ど、どうも、ありがとうございます」

「いやいや。こらっ!シャル!ふざけすぎだぞ」

「これぐらいじゃなきゃ、耐久テストにならないも~ん」

アレッハンドロ様に注意されてもシャルロッテはベッドの上でぽんぽんと

跳ねていた。


「まったく・・・、すまないね、アレックス」

シャルロッテの代わりに謝るアレッハンドロ様。

最近、親しみをこめて呼び捨てにしてくれるようになった。


俺とシャルロッテのことで、いろいろと思うところがあったようだが

ダンパーやスプリングのことなどで、俺を身内として認めてくれたらしい。


「いえいえ。それにしても、こんな短期間でよくここまで仕上げましたね」

「そうだろう、そうだろう!」

アレッハンドロ様が自慢げに言う。

「何しろ、うちの職人を総動員して作らせたマットだからな」


そう、小型のスプリングの利用方法としてベッド用のスプリングマットレスを

作成してもらうことにしたのだ。


かと言って、いきなり作れるわけはない。


スプリングの大きさ、強さ、数、配置、さらには布の部分にも様々な

ノウハウが必要だ。


なので、まずは子供サイズのものを何種類か試作し、シャルロッテが

使い心地と耐久性を試すことになったのだ。


そしてベッドの横にはテストが終わった他の試作品のマットレスが5枚、

重ねて置かれていた。


「わっ!アレックス!」

「え?!」


がしっ!

むぎゅっ!

「ぐえっ!」


俺は、バランスを崩してベッドから跳んできたシャルロッテをなんとか

受け止めようとしたが、倒れて彼女の下敷きになってしまった。


うん・・・ちょっと重すぎだよ、シャルロッテ・・・がくっ・・・。




※フライデイ侯爵家王都屋敷

  シャルロッテ・フライデイ


今朝も、すっきり目が覚めた。


ほんと、このスプリングマットレスというのは寝心地がいいな。

もう、これ無しでは眠れないぐらいだ。


こんなものまで開発するとは、本当にアレックスはすごいな。


この前のピアノの弾き語りも素敵だったし・・・。

うふふふふ・・・。


さて、今日はアレックスがスプリングマットレスの出来を確かめに来る。

ちゃんと、用意してお出迎えしよう。




「待ってたぞアレックス。楽しみだったろ?!さあ、ベッドに上がれ」

俺はアレックスをベッドに誘う。


うひゃ~~!

こ、これって、まるで夫婦の会話じゃん。


何年後かにアレックスと結婚したら、こんなふうに・・・

うきゃー!恥ずかしい!!


「どうだ?」

「うん、弾力が気持ちいいね」


何、落ち着いて、普通の答をしてんだよ。

少しはお前もドキドキしろ!


本当に、スプリングマットレスの出来を確かめてるだけかい!

こうなったら激しい動きをして、はずみで抱きついてやる。


「もっと激しくだ!」

「わわっ」


あ!アレックスがベッドから・・・お父様が受け止めてくれた。


よかったけど、こっちに倒れてこいよ!

ふん、もう知らないやい!


ぼ~~ん、ぼぼ~~ん


「わっ!アレックス!」

「え?!」


がしっ!

むぎゅっ!

「ぐえっ!」


しまった!アレックスを下敷きに!


お~い!大丈夫か~?!!

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