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29 情報整理

社交デビューパーティーから王都屋敷に帰った俺は自室のベッドで

寝転びながら、頭の中を整理していた。


やっぱり、おかしすぎるよなぁ・・・。


フランチェスカと同じように、シャルロッテにも『3歳違いまでの

兄弟はいないか?』と訊いたのだが、そちらもいなかったのだ。

(今度はちゃんとドワーフジョークがこないような訊き方をしました)


サーズデイ家とフライデイ家の攻略キャラは存在しないのか?

まさか歳が離れた兄弟に攻略キャラがいるのか?

それともフランチェスカとシャルロッテが攻略キャラなのか?


隠しキャラのマッティオといきなり知り合ってしまったのは

俺がいろいろやったことの『バタフライ効果』のせいだと

思っていたのだが、今回のことはそれでは説明がつかない。


死ぬはずだったアレックスの身体に俺が転生して、ホリデイ領の

改革を始めたのは4年前だ。


そのときには、とっくにフランチェスカもシャルロッテも

産まれている。


まさか、この4年の間に2人は性転換していて、学園に入るまでに

また性転換するなんて・・・ないわ!!そんなこと!!


となると、やはり百合エンドが・・・。


いや、自分をごまかすのをやめろ、アレックス。

もう、わかってるはずだ・・・。


うん、そうだよね・・・。

出来ることなら、そう考えたくなかったが・・・、


この世界は『たそこい』じゃない。


いや、『たそこい』ではあるんだろうが、俺の知ってる『たそこい』

じゃない。

アナザーストーリーとかスピンオフとかの別の話だ。


なぜ確信できるかって?!


今日、起きるはずの特大イベントが起きなかったんだよ!


実は、今日の社交デビューパーティーでメリンダは第二王子と

出会い、ラストダンスを踊り、数日後には2人は婚約するはず

だったのだ。


なので、俺はそれを邪魔してフラグを折るべきか、それとも

ストーリーに沿って婚約した後にうまくフォローして2人を

ハッピーエンドにもっていくべきかと悩んでいた。


そして結論としては、メリンダの望む方にすると決めた。


なので、行きの馬車の中で『気に入った人がいたならその人に

ラストダンスを申し込んでいい』と言ったのだが、第二王子は

出会うどころか、姿さえ見せなかった。


さすがにこのイベントがなかったらストーリーが成り立たない。


ならば、設定が似ている別の物語だと考えるしかない。


そうすれば、フランチェスカやシャルロッテのことの説明もつく。


問題は、どういう物語なのかということだ。


主人公は誰だ?


マッティオ?!ライアン?!フランチェスカ?!シャルロッテ?!


・・・まさか俺?!


「あ~あ~♪ 人は誰しも~♪ 自分という物語の主人公~♪」


アホか!! 歌ってどうする?!


バタンッ!


「お兄様!新曲ですの?!!」

「わっ!」


メリンダがいきなり部屋のドアを開けて飛び込んできた。


「いきなり何??」


起き上がった俺の腕を掴み、せまるメリンダ。


「今の歌、聞いた覚えがないですわ!新曲ですの?!」

「い、いや・・・、何となく口ずさんだだけだから!

とりあえず、落ち着きなさい!」


メリンダをなんとかなだめる。


「それで、何で廊下にいたの?」

「お兄様をダンスに誘いに来たのですわ」

「は・・・?!」


一瞬、目が点になる俺。


「いや、お城で踊ったじゃん」

「ラストダンスはフランチェスカ様にとられてしまいましたわ。

でも、今から踊れば今日のラストダンスは私のものですわ」


いいことを思いついたとでもいうように話すメリンダ。


う~ん、よくわからない論理だが・・・。


俺はベッドを降り、メリンダの前に立つと左手を腰の後ろにあて、

片膝をついて右手を差し出して言う。


「お嬢様、よろしければ私と踊っていただけませんか」


「喜んで!」


満面の笑みで答えるメリンダ。


そして俺たちは、今日最後のダンスを踊ったのであった。


うん、メリンダが喜ぶことならお兄ちゃんは何だってがんばるよ。

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