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27 社交界デビュー その13

「やっぱり皆も来るのか・・・」


俺とフランチェスカの後には、ゴンじいだけでなく、メリンダたちも

付いて来ていた。


「私がお兄様と一緒にいることは当たり前のことです」

とメリンダ。


「もちろん、僕もです」

マッティオが続いて言う。


いや、メリンダはいいけど、マッティオ、お前は違うだろ?!

まあ、メリンダをエスコートしてくれてるからいいけどさ。


「あたしも久しぶりにおば様に会いたいし」

とシャルロッテ。


ん?!

『おば様』というのはフランチェスカの母親の公爵夫人のことだよね?!

ということは、当然エルフだ。


エルフとドワーフは仲が悪いわけじゃないのかな?!


「何で俺が・・・」


ライアン、いたのか?!


後で聞いたところ、近くを通りがかったら、マッティオにひっぱり

込まれたということだ。


まあ、ちゃんとシャルロッテをエスコートしなさい。

逆に引きずられてる感じだけど・・・。


「ゴンじい、瓶は贈答用の包みにしてくれたか?」

「はい、かすりと絞りをご用意しました」


俺たちの後ろを歩くゴンじいに確認をとる。


「何ですの?そのカスリとかいうものは?」

フランチェスカが聞いてくるが、


「すぐにお見せしますよ」

後のお楽しみだ。


コンコンッ


「お母様、フランです」


控室の中からメイドがドアを開けてくれたので、中に入る。


「あらあら、フランちゃん、さっそくお友達がたくさんできたのね!」

上品なエルフの女性が嬉しそうに言う、


うん、どう見てもディ〇ドリ〇トです、ありがとうございます。


「おば様っ!」

シャルロッテが公爵夫人に抱きつく。


「あら!シャルちゃん!あ~、このむっちり感、久しぶりだわ。

もっと遊びに来ればいいのに」


夫人とシャルロッテ、お互いに相手にスリスリしている。


うん、ダンスをしてるときにわかったんだが、シャルロッテは

思ったほど筋肉ばっかじゃなかった。

胸も十分に、ふにふにだったよ。


「初めまして、ホリデイ辺境伯家嫡男アレックスです」


2人が離れたので、まず俺が挨拶した後、他の者たちも挨拶する。


「イリアナ・サーズデイよ。皆、娘ともどもよろしくね。

特にラストダンスを踊ったアレックス様、フランとの婚約発表は

いつにしましょうか?」


「ぶっ!」

思わず吹き出す俺。


「お母様!!」

フランチェスカが母親を叱る。


「うふふ、冗談よ」


うん、フランチェスカのお茶目さは、この母親譲りだな。


俺がゴンじいに目配せすると、ゴンじいは持っていた箱を開け、

俺に差し出した。


「え?!あなたは!」


ゴンじいを見たイリアナ様が驚きの声を上げる。


「ふぉっふぉっふぉ、わしは辺境伯家の使用人でゴンじいと

呼ばれております」

「ゴンじい・・・」

「はい、アレックス坊ちゃまにつけていただきました」

「そうなの・・・、辺境伯家での生活はどうなの?」

「ふぉっふぉっふぉ、皆様、特にアレックス坊ちゃんのおかげで

充実した生活をさせていただいております」

「そう・・・、それは重畳ちょうじょうです」


普通、貴族が使用人に声をかけることなんかない。

だが、イリアナ様はゴンじいを知っていた様子だ。


やっぱりゴンじい、いろいろとありそうだな。

まあ、訊いても答えてくれそうにないけど・・・。


そう思いながら、ゴンじいの差し出した箱から包みを取り出す

俺であった。

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