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22 社交界デビュー その8

俺は、休憩コーナーでフランチェスカとジュースを飲みながら

話をしていた。


「歳の近い男の兄弟ですか? いますわよ」


俺の質問にフランチェスカがジュースを飲みながら答える。


おっ!いるのか?!!

ということは、やはりそっちが攻略キャラかな?!


「たった10歳ほどしか離れていませんわ」

「ぶっ!!!・・・げほっげほほっ・・・」


フランチェスカの言葉に意表を突かれて、飲んでいたジュースを

喉に詰まらせてしまった。


「あら?!大丈夫ですの?」

「だっ、だいっ、じょぶ・・・ごほっ・・・、です・・・」


ハンカチで口を押えながら答える。


「ごめんなさい、そんなにウケていただけるとは思ってなかった

もので・・・」

「ウケる??」

「もちろん、10歳が人種にとって『たった』じゃないことは

知っておりますわ」


わざとか~~い!!!


「うふふ、ほんのご挨拶代わりのエルフジョークですわ」

嬉しそうに言うフランチェスカ。


おや?!

気位の高いツンツンお嬢様かと思ったら、意外とお茶目さんのようだ。


「そういうわけで、あなたの言う『歳の近い』が、2~3歳のことを

意味するのなら、いませんわ」


「そうですか・・・」


まあ、よく考えたら俺の質問の仕方が悪かったか・・・。

人族の数倍の寿命があると言われるエルフだから、年齢に

対しての感覚が違うのは当然だよね。


となると、サーズデイ家の攻略キャラ候補は今のところ彼女と

いうことになるのか・・・?!

まさか、攻略キャラそのものがいないなんていうことは・・・?!


「さて、あなたの質問に答えて差し上げたのですから、私の質問にも

答えてくださいますわよね?!」


フランチェスカが迫ってきた。


圧がすごい!

急にどうしたんだ?!


「王妃様がおっしゃっていた『いいもの』とは何ですか?」


それか~~~い!!


「あなたは『定期的に献上する』と言われましたわよね?!

ということは消耗品ですわよね?!」


おいおい。


「そして、国王様が興味がなさそうだったということは、お菓子か

美容用品ですわよね?!」


近いよ。


「お菓子なら普通に名前を言えばいいはずですから、秘密に

するということは美容用品ですわよね?!」


近いって!


「自分だけ美しくなって、他の女性に差をつけるつもりですわよね?!」


痛っ!痛いって!


「何をなさってますの?!!!」


メリンダの声がした。


「フランチェスカ様!落ち着いて下さい!」


これはマッティオの声か。


「あら?!」


2人に注意されてフランチェスカも自分が俺の腕を掴んでいることに

気が付いたようだ。


貴族の淑女レディが男の両腕を捕まえて迫るのはあまりに

はしたないだろう。


「コホン」


彼女は何もなかったかのように俺から離れ、軽く咳をする。


「まったく、私のお兄様に何をするのです」


メリンダが俺を引き寄せ左腕にしがみつく。


「そうです、僕のお兄様に乱暴は許しませんよ」


マッティオまで俺の右腕にしがみついてきた。


いや、メリンダはいいけど、俺はお前のものじゃないからね。

しかも、はっきりとお兄様と言ったな。


訂正させたらさらにこの場の混乱がひどくなりそうだから今は

言わないけど、後で注意するぞ。


「おほほほ・・・、大事なお話だったので、少し熱がこもって

しまっただけですわ」


おや、ツンツン令嬢に戻ってしまった。

さっきまでの方が、かわいかったのに・・・。


「大事な話とは何ですの?」

メリンダが聞く。


「おほほ、ラストダンスを私と踊ってくださるようお願いしたのですわ」


「「「 ええ~~~っ!!! 」」」

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