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19 社交界デビュー その5

目通りを終えた俺たち。


俺は国王様たちから向かって左へ、メリンダは右へと別れ

それぞれ目通りを終えた男子、女子の列の方に向かって歩く。


え?!ライアンが俺を睨んでる!!

その敵意剥き出しの視線はどういうことだ?


俺たち初対面だよね?!

話したことさえないよね?!


とか思ってたら、後ろから次の目通りの者の声がした。


「フライデイ侯爵家・・・」


(お!フライデイということは、攻略キャラの1人、シャルルだな。

ドワーフの血をひく、ガチムキ筋肉兄貴だ)

と思いながら振り向いて見ると・・・


え?!


えええ~~~っ?!!!!


あまりの衝撃に2度見してしまったよ。


「次女シャルロッテ・フライデイにございます」


何で女なんだ?!!!


攻略キャラは全部男のはずだ。

『たそこい』に百合エンドなんてなかったぞ!


どういうことだ?


シャルルが実は女装男子だったなんて設定あったっけ?

それともシャルルの歳の近い姉や妹?


俺がいろいろと考えている間にシャルロッテと名乗った少女は

国王様からお声をかけられた後、女子が並んでる方に歩いて行った。


(う~ん・・・、あのムチケツからしたら、とても男だとは

思えないんだが・・・)

彼女(彼?)の後ろ姿を見ながらそんなアホなことを考える俺。


「マンデイ侯爵家次男マッティオにございます」


お、次はマッティオの番か。


マッティオも国王様からお声をかけられた後、俺たちの方に

歩いてきて俺に向かって、にこっと微笑んだ後、横に並んだ。


「サーズデイ公爵家長女フランチェスカにございます」


ええええええ~~~~~っ!!!!!!


また女の子~!!!!


サーズデイ公爵家の攻略キャラは、フランシスコというエルフの血をひく

線の細い美青年だったはず。


あの子は確かにエルフっぽいが、女の子にしか見えない。


いったい何が起きてるんだぁ~~っ???!!!


などという俺の心中をよそに、目通りは全て終わった。


あとは、交流会である。

パーティー形式で自由に雑談したり、軽食をとったり、社交ダンスを

踊ったりする。


「アレックス様」

「おふっ!」


マッティオが抱きついてきた。

「お会いしたかったです」


(おい!スリスリするんじゃない!)

と心の中で言いながら、彼を押し返す。


「2日前に会ったばかりじゃないか・・・」

「おに・・・アレックス様とは毎日会ってもいいんです」


今、お兄様と言いかけたな。


一昨日、サスペンションを取り付けた馬車を届けたときに

また、『お兄様と呼ばせてくれ』と言ってきたので、

『メリンダ以外に呼ばれたくない』とキッパリ言ったのだが

まだ、あきらめてないな。


「おい!お前!」

「ん?!」


後ろからライアンが話しかけてきたので、


「チューズデイ家のライアン君だったね。アレックス・ホリデイです」


いかにも初めてだという雰囲気で挨拶してみた。


「ふん、オークを倒したとか言うが、どうせ騎士の陰からこそこそと

クロスボウを打ってただけだろ!」


いや、倒したとか言ってないし、クロスボウも打ってないんだけどね。


「ライアン!おに・・・アレックス様に何を言うんだ?!!」


いや、本当のこと・・・というか、事実を知ってるだろ?!マッティオ。


「おに・・・アレックス様は君なんかよりずっと勇敢なお方だ!!」


ん?!何を言ってるのかな?!マッティオ。


それに、最初に「おに」って、わざと言い間違いしてない?

俺の名前の枕詞まくらことばみたいになってるんだが。


少しずつ『おにい』『おにいさ』みたいに文字を増やしていって、

最後に『お兄様』って言うつもりじゃないよね?!


「な、何だよ?!俺より、そんな奴の肩を持つのか?!!」

「肩をもつとかじゃないよ。僕にとっては2人とも大事だよ」


ん?!マッティオとライアンは知り合いなのか。


「そうだ!帰りにうちの馬車に乗ってごらん。

おに・・・アレックス様のすばらしさがわかるよ」

とマッティオ。


「マッティオ!」

「は、はい!」

少し怒気をこめて名前を呼ぶと、マッティオがひるむ。


「いいかげん、あざといまねはやめようか」

「う・・・」


何のことを言ってるのかわかったらしい。


「はい・・・アレックス様・・・」

素直に返事をした。


まあ、そんなことより問題はシャルロッテとフランチェスカだ。


彼女たちの方を見ながら、ため息をつく俺であった。

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