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第十六話 大和帝国の苦難と男性保護警官

これから最新が遅れたりする事もあります。


大和帝国 帝都秋桜 天魔高等学園


天魔高等学園にある噂で学年全体で話題となっていた。ユニオンの貴族令嬢であるキャロルの転校から始まり、アメリア、コザック、ガリアンの三国から留学生が転校してくるという噂である。その噂は嘘ではなく真の真実である。『大和帝国』としても、かつての盟友であるユニオンの留学生の受け入れは『非常事態』である今はごめん被りたいのだが、しかし同盟が解消されたからといって『ユニオン王国』と『大和帝国』の関係は上層に行けば行くほど根深く、その繋がりを軽視するほど『大和帝国』も無視は出来ないのが現実であり、『大和帝国』は『ユニオン王国』の日本男性が留学している学校にユニオンの学生を留学生として転校する要求を受け入れていた。


ユニオン『だけ』なら『大和帝国』も問題はない。長い同盟関係を築き上げた実績もある『大和帝国』は『ユニオン王国』に対する連携は長い同盟関係により軍事的、政治的にも熟知しているからだ。男性国『日本』の留学生受け入れで『大和帝国』にとって大事な時期であるが『ユニオン王国』の少数の留学生受け入れならば『大和帝国』にとっては想定内であるからだ。


しかし『大和帝国』は『日本』が世界男性保護委員会の要求拒否に対する問題で墓穴を掘った。それは前話で話した様に『大和帝国』は世界男性保護委員会に対する問題でノーコメントであった。そのため『大和帝国』はアメリア、ユニオン、コザック、ガリアンの日本支持を真っ先に表明した列強四ヶ国から凄まじい避難を浴びた。簡単に言えば最も男性国『日本』に親密な関係にいるのになぜ行動を示さないという列強四ヶ国の共通の意見である。


実際に『日本』は明確に『大和帝国』に非難声明を出さなかったが『大和帝国』の軍部と政治家のゴタゴタを知ると、歴史に詳しい人間なら『日本』の前身である『大日本帝国』を見ている様で不安視していた。実際に若手将校や議員達の暴走寸前など『日本』にとっては他人事に見えないから余計にタチが悪く、一部の政治家の中には……。


「戦前の日本や関東軍の様に一部の軍部の暴走に巻き込まれないうちに手を切って他の列強との関係を重視した方が良いのでは?」


支持を表明した四ヶ国とは『まだ』戦争する程に明確な敵対関係にないとはいえ、昭和初期の『大日本帝国』の様な極右政権になれば衝突は必然となる。変に関係を強くして同盟関係になれば洒落にならないから巻き込まれないうち手を切った方がいいという意見もあった。そのため『日本』では『大和帝国』に対しては隣国であり、類似性がある国家であり、転移してまもない時に手助けしてくれた国家という事もあり、一方的に手を切る事は外面的に悪い為に『大和帝国』との関係維持は継続された。


しかし、一部の議員が指摘した様に『大和帝国』が周りを巻き込みかねない核爆弾である事には疑いはない事は近藤首相も理解している為に『大和帝国』に対する方針変更は視野に入った事は間違いない。


そして今回の失態で列強四ヶ国から非難され、本来なら世界から男性国『日本』の仲介役という認識されていた『大和帝国』が列強四ヶ国から尻拭いされ、国家として大きな借りを作ってしまい『大和帝国』は今まで日本男性留学生が滞在期間は他の他国の留学生受け入れ拒否というカードを強く使えなくなってしまい、そのためユニオン以外の『大和帝国』の留学生受け入れを認可する事しか出来なかった。


そのため『大和帝国』は日本男性確保の為に問題が今以上に多発すると認識して、裏で動いていた男性保護警官の本格投入を決定する。


「男性保護警官ですか?」


「そうよ山崎君、白浜君。貴方達二人に男性保護警官の警護がつく様になりました。本来ならもっと早くに貴方達の警護につく予定だったのに、遅れて申し訳ないわ」


山崎と白浜は授業が終わった放課後に職員室に呼ばれて山崎のクラスの担任の先生から男性保護警官に対する説明を受けていた。男性保護警官と聞き覚えのない役職だが、極端に少ない男性を警護するこの世界特有の警官組織である事は二人は理解した。


「安心して。男性保護警官は警察官の中でも生え抜きのエリートだから山崎君や白浜君の安全を確実に守ってくれるわ」


「は、はあ……」


「あ、生理的に無理とか、セクハラされたと感じたら担任の私に言って頂戴。直ぐに学校側から新しい男性保護警官を派遣する様に言うからね。今日の夕方に君達の護衛につく男性保護警官が寮に来るから忘れない様にしてね」


担任の先生から渡された男性保護警官の写真付き資料を見て、こんなモデル顔負けの様な美人達とつねに一緒に行動できる!と、二人はそんな感情は抱かなかった。無論最初は凄い美人な人達だなと思ってはいたが、資料を一通り見たら警官としては凄い経歴の持ち主であり多数の資格を保持しているハイスペックの人間である事に驚きが隠せなかった。『日本』で言えば要人警護のスペシャリストSPや対テロ特殊部隊SATに所属してる様な警官が自分達の様な一学生にチームで護衛してくれる事に驚きが隠せない山崎と白浜であった。


ーーー。


天魔高等学園の山崎と白浜が所属する寮に五人の美女が待機していた。


彼女達こそ山崎と白浜を護衛する為に派遣された男性保護警官達である。今回の護衛に抜擢された五人達は自分達の幸運に感謝もしていたが、緊張もしていた。実際に惑星『アース』で日本人男性は人気はとても高い。惑星『アース』の男性達の主流となっている大多数の男性達は「女性が男性の世話をするのは当たり前だ!」と、考えている男性は大勢だ。貴重な男性の為な男性優遇な法律や男性だから許される圧倒的な社会的地位にあるために女性の所有物を奪っても「お前の物は俺の物。俺の物は俺の物」という日本で有名なガキ大将の代名詞とも言うべきジャイ○ニズ○が普通に横行する昨今。


そんなワガママな男性が大勢いる中で世界的に勤勉、お淑やかで慈悲深いという認識が強い日本男性はまさに惑星『アース』の女性達にとって理想の男性像である。ワガママな惑星『アース』の男性達を相手にしてきた女性達からすれば日本男性が人気がない訳ない。


実際に男性保護警官で日本男性の警護を担当した男性保護警官は……。


「今でも忘れられないわ……男性に当たり前の様に『ありがとう』や『お疲れ様』に言われてあの時ほど警官の仕事をしてよかったと思う日はなかったわ。あの人が日本で結婚していなかったら、私を側室として迎え入れて欲しかった」


と、上記の様にメロメロになる男性保護警官がたくさんいた。そのため普段から男性保護警官の倍率は高い狭き門であるのに、日本男性を担当する男性保護警官の倍率はもっと高くなり、更なる狭き門となって日本男性を担当を希望する男性保護警官は日に日に増すばかりであった。


「今日から山崎様と白浜様の護衛の責任者を任されました隊長の清水サツキです。よろしくお願いします」


肌や顔の成り立ちから日本女性や大和女性の特徴あるが、髪型の色が金髪であるからヨーロピアンの白人種の血が色濃く出ている事が特徴な二十代後半の女性である。昔なら異人の血が入ってるとして『大和帝国』ならばハーフやクォーターの特徴がある女性は珍しい存在であったが、世界的に人口受精が当たり前になった昨今では白人種や黒人種の特徴がある金髪や銀髪、白肌や褐色肌の特徴がある大和人は二割を占める為に珍しい存在ではなくなった。


「俺は山崎健二。趣味はラノベやスポーツ全般です!よろしくお願いします!」


「僕は白浜優です。勉強と読書が趣味です」


山崎と白浜は普通に挨拶を返した。そんな二人の様子に清水サツキを含めた五人の男性保護警官達は護衛対象の男性達から自分達の印象が良い事に喜んでいた。何よりもの凄く太っている事もなければガリガリの枝の様な身体でもない男性二人は女性達から見れば健康体であり、自分達の好みにドストライクであったから表情は冷静を保っていたが、内心は凄くテンションが上がっていた。


(二人とも凄い健康体の身体……ヤバイ!エロい!)


(山崎君は凄い明るくて保護欲がそそる!一緒にいたい!)


(白浜君の知的で優しい雰囲気と表情に高い身長!私を優しく抱きしめて欲しい!)


(何より二人とも女性に凄く優しい!先輩達がいっていた日本男性が女性に優しくしてくれる話は本当だった!)


この様に男性保護警官達はテンションが更に高くなり、日本男性の警護に抜擢された自分達の幸運を改めて喜んでいた。


「お二人の安全は絶対に守ります!」


「「「「私達の命にかけても!」」」」


山崎と白浜は、そんな大袈裟にしなくてもと思っていたが、二人に優しく挨拶をしてくれた清水サツキを筆頭とした男性保護警官達の山崎と白浜の好感度は凄く高くなった。

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[気になる点] ワガママな惑星『アース』の男性達を相手にしてきた女性達からすれば日本男性が人気がないのも無理はない話だ。 [一言] 修正おねがいします。
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