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プロローグ 日本転移


新世界歴658年。8月23日に世界に衝撃的が走る。列強国の一角に位置する『大和帝国』の近くにかの国に類似する異世界国家が転移して来たのだ。その名は『日本』。当初は異世界より転移したなど信じれない内容であったが情報が次々と入り交渉が進むと『大和帝国』側の外交官も日本側が言っている事が真実であった事が発覚する。何より『大和帝国』の外交官が驚いた内容は『日本』の技術力が全ての列強より遥かに高い高度な位置に属している事は無論。総人口が一億以上もおり『大和帝国』の総人口四千万を上に位置する事でもあるが、『大和帝国』側が本当に驚いた内容は、男性と女性の比率がほぼ一対一という非常識すぎる、全世界の女性の夢を体現した内容が事実であった事だろう。


ーーー。


なぜ男性と女性の比率がほぼ一対一が非常識であり、全世界の女性の夢を体現したとまで言われてのか?それは、この惑星『アース』の世界全体で大問題となっている現状を語るしかないだろう。それは極端なまでな女性と男性の比率であり、それは世界全体の国家の全てが女性が九割以上で男性は一割以下の7%しかいないという事実であり、国家によっては5%を下回る国家も存在している。


無論、初めからこんな極端な女性多数の比率になった訳ではなく惑星『アース』での人類何百万年という長い歴史の中で極端な女性多数の比率になったのも長い歴史観点から見れば、ここ最近の出来事であり『日本』が転移前の『地球』同様の男性と女性の比率は、ほぼ一対一という割合であった。しかし、ある日を境から世界全体で男性と女性比率は逆転した。別に男性だけにかかる病で男性が極端に死んだ訳ではなく、戦争で男性が軍民合わせて大勢死んだ訳でもない。単純に男性が生まれづらくなったのだ。気がつけば先ほど話した通りに世界全体で男性の比率が7%まで低下していたのだ。


こんな事態になるまで『アース』側の国家も対策を怠った訳ではない。最初は人口低下が懸念されて世界全体の国家は結婚の補助金制度を取り入れて結婚をしやしすくする様にした。次に一夫多妻制度も取り入れたが解決の目処が立たず、遂には人工授精も手に出したが結果は変わらなかった。


そのため惑星『アース』の女性は男性の実物を見ないで一生を終える女性もめずらしくなく、人工授精で生まれた家庭も珍しくなく父親を知らないで育った母子家庭が殆どである。そんな世界全体で男性消滅とまで問題となっている時に男性と女性比率がほぼ一対一の異世界国家『日本』が転移して来たのだ。


ーーー。


新世界歴658年 9月1日 大和帝国 料亭『神楽かぐら


今回の『日本』関連の情報は非常に高度な政治問題であり、マスコミや海外のスパイに知られてはまずいと判断して首相と信頼がある数名の重鎮で秘密を厳守できる料亭『神楽』で秘密会談を開いていた。


大和帝国では日本が転移する前の『地球』で『日本』が『大日本帝国』の国名の時の政治体制と類似している。無論、細かい差異はあるが基本的に皇族が頂点に位置して政治を行い、政府のナンバー2てして国民が高い金を払って選挙で選ばれた首相が皇族の代弁として政府を纏めて政治を行なっている。歴史に詳しい日本人なら明治政府時代の選挙法だなと呟くだろう。


「この内容は本当なのですか?」


『大和帝国』現首相であり、海軍に仕官して海外遠征も豊富で国際情勢にも詳しい中年女性である島田喜美しまだよしみ首相は、現在政府の間で話題となっている『日本』に対して信じられないといった表情で呟いた。男性と女性比率がほぼ一対一の異世界国家など、この世界では非常識もいい内容だからだ。


「事実です島田首相。私も当初は信じられませんでしたが、日本国は紛れもない男性国家です」


コレに日本国問題に対して抜擢された石田絵理香いしだえりか外交官は自信を持って断言した。この発言に「信じられない」「そんな非現実的な」と、数名の政治家達は呟く。


「信じられないのは無理はありません。ですが、日本国は紛れもない男性国家です。外交官として日本国にも行きました私が断言します。ですが日本国は男性国家という事実だけでなく、列強最強と言われる『アメリア合衆国』も太刀打ちできないと思われます技術力と軍事力を保有していました」


『アメリア合衆国』よりも高度な技術で作られた並び立つ『日本』の首都東京に建てらたビル群。技術大国『ガリアン帝国』ですら保持していないコンピュータ技術が一般家庭にすら浸透している事実。音速を超えるジェット戦闘機に、120ミリという大口径な主砲を装備して『大和帝国陸軍』が装備するどんな大砲でも防ぎ切る高い防御力を誇り時速70キロで走る化け物戦車を100両以上も保有しており、先程挙げた音速を超えるジェット戦闘機を撃墜を目的とした防空を担うミサイルという攻撃目標まで追尾して攻撃するロケット弾を主兵装とする巡洋艦。


「予めに申し上げますが、この内容は日本国に住う一般市民にも公開しても問題がない情報です」


外交官石田絵理香の言葉に首相である島田喜美を含めた全員の表情が凍る。


『大和帝国』……否。世界全体の国家ですら明らかに公開してはダメな分類に入る技術が日本は一般市民に浸透するまでに保持している。コレが国家機密に関わる技術となれば更に上があるとある程度は政治に詳しい人間ならわかりきった答えだ。特に料亭に集まった『大和帝国』の政治家達は、その道のスペシャリストであるからこそ頭を抱えた。


「ですが首相。日本は男性国家ですが基本的に理性的で覇権主義の国家ではありませんでした。武力に物言わせた極端な外交手段を使用する国家ではありません。彼らは最初に接触した大和帝国と何とか国交を樹立したいという思いは強いと感じました」


「それはそうですね。日本が転移国家を信じるならば、いきなり各国と連絡が取れなくなれば初めに接触した国家とは問題がなければ何としても接点を持ちたいと思うでしょう」


島田首相は断言した。外交官である石田絵理香は優秀である事は島田は理解している。そして、この情報が本当ならば絶対に技術や軍事力という面だけでなく、世界全体で問題となっている男性減少問題解決にも『日本』は重要となる。それに『日本』の男性は基本的に温厚である。まさに女性の理想を体現した男性が何千万もいる。


国家としても、行き遅れはあるが一女性としても日本と日本男性とは是非とも関係を強く持ちたいと島田首相は思った。そう強く思った島田首相は決断して『日本』との国交樹立を決定した。そして各国よりもアドバンテージがあるうちに『日本』との関係を強く結ぶ様に『大和帝国』は動いた。


そして『大和帝国』が新たな国家と国交樹立をした内容は世界を駆け巡り世界に衝撃を与えた。その国家は異世界より転移した国家であり男性と女性の比率がほぼ一対一の国家である『日本』。世界は『日本』という国に注目を集め、男性と関係が持ちたい『アース』の女性達は日本に希望を見出す。

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