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男子高校生 看護学生になる  作者: 桜小路龍
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男子高校生 看護学生になる

看護師になりたい。

中学二年の夏、部活中に突発性心室頻脈で倒れ、一週間入院した時なんとなくかっこいいと思った看護師にあこがれ看護師になろうと思った。

 そして中学三年の夏、看護体験に行き、看護師を目指すのをやめた。



 翌年

 無事高校に進学でき、今は校長の長い話をBGMにこの先のことを考えていた。特にこの先の進路についてだ。この学校は県内の公立の中では偏差値は比較的高いほうで、俗にいう進学校というやつで入学早々ある程度の進路を決めなければならない。そのためそれを最優先で考えなければならない。

(とりあえず進学か?就職や就職後に有利なのはやっぱ大学だよな。それとも専門行って手に職つけるか?)

 そんなことを考えていたら

『どうしたの?すごい顔して・・・あと髪も、寝ぐせボンバーだよw』

「うるさいな、髪はともかく、顔はそんなひどくないし」

『本当に入学式の顔じゃないよ、考え事?』

「入学式の顔ってなんだよ、ちょっと進路のこと考えてたんだよ」

『あーね、この学校進路早く決めないといけないからね』

「そうそう、今は特に希望がないもんだから困ってて」

『そうなんだ。とりあえず進学にしておけば。その先は先延ばしにしてもいいし』

「そうだよね、ありがとう。えーと・・・」

『藤田ほのか!』

「おれは富士宮翔太とりあえずは一年間よろしく」

入学式なのに話し声が聞こえてくるのは最近の学生のモラルが欠けているからだろうか


 入学式が終わり次の日、早速クラスで独りぼっちだった。理由は一つ。高校から一人愛知から都会に越してきた。理由はさておき、そのため、この学校には友達がいない。小さいころに少し住んでいたため近所には少し友達はいるがこの学校には全くいないのだ。幸い、高校は様々な学校からいろいろな人があっちこっちからきているため今は目立たないからいいが対策を打たないといけない。

 そんなことを考えながら昼食を食べているとJKがひとり。

『ねね!進路決まった?』

「決まるわけないだろ、昨日の今日だぞ。」

それは嘘である。ここ最近、ある職業に興味が出てきている職業がある。

「そういうお前はもう決めてんの?」


『もち、私は小学校から看護師なるって決めているから』


言葉が出なかった。

 あきらめきれず、最近また考え始めていたものが目の前に現れた。

『ふっしー?どうしたの?』

「あ、ああ、ごめんだいじょう・・・ってふっしーって何?」

『ふじみやだからふっしー。わたしふなっしーすきだから!』

「だからってふっしーて。なんか犯罪者みたいなんですが」

『まあまあいいじゃんいいじゃん。ともかく私は看護師になりたいの。どう?一緒に』

「ま、まあ、考えておくよ」

『うん。あと部活決めた?今日金曜だから次の月曜から仮入部でしょ』

「こっちは一応。中学は長距離やってたから陸上部に入ろうかと。できれば駅伝部がよかったんだけど、ここないから」

『そうなんだ、私はサッカー部のマネージャーやろうと思ってるんだ!頑張ってね!』

「その言葉、そのまんま返すよ。個々のサッカー部強いんだろ、そっちこそ頑張れよ」

『ありがと!あとさ・・・

(看護師か・・・あいつが看護師・・・ナース服・・・)

藤田の話を聞きながらそんなことを考えていたのはこいつがクラスの中でトップクラスにかわいいからだ。


 一週間とちょっと

部活も決まり学校の授業が本格的に始まったブルーの月曜日。たった一枚のプリントで気分はさらにブルーになった。進路調査表である。

(なにかこう。迷う)

この一週間、さんざん考え、さんざん悩みぬいたが結局考えがまとまらなかった。提出日は金曜日。もう猶予がない。そんな中、あいつの一言が脳裏によぎった。

「看護師かぁ、たしかにあこがれるけど、でもなぁ」

『まだ決まってないの?』

「うお、いきなり話しかけるなよ。びっくりした」

『いきなりじゃない話しかけかたって逆に何?』

確かにそうである。

『それはそれとして、まだ決まらないの?進路』

「前も言ったけど進路はそんなにさくっと決まらんよ。理系ってだけは決まってるんだけど。数学と生物と科学得意だから」

『ガチガチの理系じゃん。だったらほんと看護師はどう?看護師は一つの進学コースだから私と3年間同じクラスだし』

「いやだよお前と3年間同じクラス」

『えー』

こいつと3年間同じクラスか、それはいいな。そのための看護師ってのもまた一考、ってそれはさすがにやばいやつだな。

『ともかく金曜までだよ、それ』

「それなんだよなー。考えないとな」

そのまま考えが決まらないまま、数日が立ってしまった。


『まだ決めてねーの?』

「そういうお前はどうすんだよ」

『俺は実家がネギ農家だからそれ継ぐよ。この辺のネギはブランドついてるから儲かるし』

木曜日の放課後、部活の友達である石田に進路のことについて相談していた。

「俺はどうすればいい?」

『いいじゃん看護師で。職に困らんだろ。何があったかは知らんけど』

「そうなんだけどさぁ・・・

そんななかグランドの端を歩いているとグラウンドから声をかけられた。

『ふっしー!』

「はいは・・・い」

部活のジャージを着た彼女はとても可愛く、夕日の効果もあってとても神秘的だった。まるで「アニメの」ナイチンゲールのような。

『進路決まったー?』

「い、いやまだ」

『だったら看護師にしなよー』


「なあ石田」

『ん?なに』

「俺看護師になるよ」


そんな理由で俺はこの先の一生を左右する決断を下した。


初めまして桜小路龍さくらこうじ たつと申します。今後お見知りおきを。今回は最後までご覧いただきありがとうございました。私自身今看護学生をしていますのでこの先の要所要所で変にリアルなところがあると思いますがご了承ください。私の目標はこの作品を読んで女性はもちろん、男性の方にも看護師という職業に興味も持っていただき、あばよくば看護師いなってもらうことです。ですので感想とともに、看護師についての質問もお待ちしております。投稿頻度は遅いと思いますが、今後もよろしくお願いします。

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