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冒険者ギルド

今回は、クラウド達が冒険者登録をして活動を開始します(^^)

 被疑者を逮捕した俺は、書類作成の為、日勤時間を大幅に過ぎて、やっと帰宅することが出来た。


「あ〜疲れた〜。」

 俺は布団へとダイブする。


 俺の視界に、NMの機械が映り込む。


 そう言えば風雅から連絡が入っていたな。


『身柄お疲れさん。先にNMやって待ってるからな。ログインしたらメッセージを送ってくれ。適当にレベル上げしてるから。』


「全く、先に帰りやがって。飯食って、シャワー浴びたらログインするか。」



「“NM始動(スタート)”。」

 遅めの夕飯と風呂を終えた俺は、NMにログインする。


 俺の現実世界の意識は徐々に薄れて行き、次に意識が覚醒した時には、ログアウトした噴水広場の光景だった。


「よし。まずはヴァンに連絡だな。」

 俺は、フレンド検索でヴァンの名前宛に、噴水広場にいるとメッセージを送信する。


 しばらくするとヴァンから返信があり、俺の方に来るようだ。



「待たせたなクラウド。」


「そんなに待ってない。今来たとこだ。」


「……このやり取りは、女としたかったぜ。」


「……俺も男と待ち合わせより、女と待ち合わせしたかったぜ。」

 二人でバカみたいなやり取りをしてみた。

 いや、割と本気で、このやり取りは女とやりたいよ。


「仕事お疲れ。大変だったな。」


「まぁな。怪我人が居なくて本当に良かったよ。」


「そうだな。」


「単独でパトカー乗らないで、ヴァンも一緒に乗せておけば良かった。マジで大附危なかったからな。」


「俺が居れば、盾役は完璧だったろうな。ははは。大附は、なよなよしてっから、もっと自信持ってしっかり動けるように育てていかないとな。」


「大附もこのゲームで、モンスターと戦って場慣れした方がいいかもな。」


「違いねぇ。」


「今日もレベル上げに行くか?」


「行く予定だが、その前に冒険者ギルドへ行ってみないか? 冒険者登録をしてクエストを達成すると報酬が出るみたいなんだよ。ランクもつくしな。」


「じゃあ、その方向で。」


 俺とヴァンが大附の話題を話していると、俺の視界にCALLの文字が浮かび、発信者はスカイと表示されていた。


『もしもし、スカイです。クラウドさん、今大丈夫ですか?』


『大丈夫だよ。どうかしたのかスカイ?』


『……も、もし、お邪魔じゃなければ、今日も一緒にプレイしても良いですか?』


『一緒にプレイ……。』

 俺の受け答えから、スカイも一緒にプレイしたいのだと悟ったヴァンは、「オッケー。」と答え、指で丸を作って俺に見せていた。


『いいよ。今、噴水広場にヴァンと一緒にいる。』


『あ、ありがとうございます。直ぐに着きます。』


 しばらくすると、スカイが走って俺達の前に現れた。


「お、お待たせ、しました。」


「今から、冒険者ギルドに行って、それからフィールドへ出ようと思っているんだが、大丈夫か?」


「はい。よろしくお願いします。」


 冒険者ギルドの中へ入ると、多くのプレイヤーの姿が建物内にあった。


「どこでクエストを受けられるんだ。」


「あそこの受付だ。」

 ヴァンが指差した先には、カウンターがあり、若くて綺麗なお姉さんが立ち並んでいた。


 どうせなら綺麗なお姉さんの所へ行こう。


 と思って、一番好みの女性の列に並び、いよいよ次が俺の番って時にそれは起こった。


「そこの金髪兄ちゃん。こっちが空いてるからこっちに来い。」

 ん? 金髪兄ちゃん? 誰のことだ?


「何キョロキョロしてんだよ。お前だよ。俺のとこが空いてるんだからこっちに来い!」

 ……やはり俺なのか。


 俺は声の方へ目を向けたく無かったが、目を向けると、モヒカンヘッドのガタイのいいオジサンが手招きしている。


「はぁ〜。仕方ない。」

 俺はヴァンとスカイを引き連れてモヒカンオジサンへと向かい合う。


 こんなに受付嬢が沢山いるのに、何でこんなモヒカンオジサンの所に俺はいるんだ。


 悲しい。


「……あからさまに嫌そうな顔、溜息つくなよ兄ちゃん。悲しくなるだろ。」

 お互い様だコノヤロウ!!


「俺は受付のレセプションだ。見ない顔だが、冒険者ギルドは初めてか?」


「ああ。俺はクラウド。今日はクエストを受けに来た。」


「そうか、そうか。それじゃあ最初に冒険者登録からだな。」

 の説明によると、冒険者登録をすると、冒険者ランクと討伐ランクが与えられる。


 冒険者ランクと討伐ランクは、Gランクから順に、G、F、E、D、C、B、A、S、SS、SSSに昇格していくそうだ。


 そして、冒険者ランクを上げるには、クエストをこなす必要があり、自分のランクより上位のクエストを受けることは特別な場合を除いて出来無いそうだ。


 また、討伐ランクとは、簡単に言えば、プレイヤーの戦闘力のランクである。


 モンスターにはそれぞれ討伐ランクが設定されており、モンスターを倒せば、そのランクがプレイヤーの討伐ランクとなるのだ。


 つまり、討伐ランクGのゴブリンを倒したら、プレイヤーの討伐ランクがGと表示されると言うことだ。


 俺達三人は、冒険者登録を行い、自分のステータス画面を表示すると、冒険者ランクと討伐ランクの項目が追加されていた。


「それで、今日はどのクエストを受けるんだ。お前らは新人だから受けられるクエストはGランクだけだがな。討伐系、採取系、お使い系、どのジャンルにする?」


「討伐系でいいよな?」

 採取系やお使い系もやってみたいけど、今日は討伐系で身体を動かしたい気分だ。


「おう。」

「は、はい。」


「討伐クエストは、常駐でウルフ5体、ワイルドボア5体、ゴブリン5体のものがあるぞ。特別な討伐クエストは今のところ無いな。このクエストはまとめて受けることも可能だがどうする? 報酬は、どれも100マネだ。」

 ゴブリン、ウルフ、ワイルドボアは、1体倒しても10マネなので、このクエストは美味いな。


「まとめて受けます。」


「あいよ。頑張ってこいよ新人。良い報告待ってるからな。」

 クエストを受けた後に、メニューを開くと、クエスト一覧の項目が追加され、ゴブリン討伐0/5、ウルフ討伐0/5、ワイルドボア0/5と表示されていた。


 俺達はレセプションに別れを告げ、冒険者ギルドから出る。


 レセプションよ。

 お前が待っていようが、俺達はお前の列には二度と並ばんぞ!


 お前のところにはな!!

ブクマ、評価ありがとうございます(^^)



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