リッチの進化〜合体技炸裂〜
昨夜から朝方までに多くの閲覧をいただけたようで、ありがとうございます(^^)
本日分となります(( _ _ ))..zzzZZ
「ハァッ!」
俺は、リッチへと距離を詰めて袈裟斬りを繰り出す。
それに対して、リッチは持っていた杖を掲げて俺の剣を防ぐ。
間を与えてしまうと、再びアンデット軍団を呼び出されてしまう可能性が高く、油断ならない状況である。
「ウットウシイ! 『ダークウェイブ』!」
「うぉ!?」
リッチの杖から発せられた、闇の波動が直撃し、俺の身体は大きく吹き飛ばされる。
「不味い!?」
「クックック。『アンデットアー『クイックアロー』!」
再びアンデット軍団を呼び出そうしたリッチに対し、シグレの矢が連続で放たれ、リッチの行動を妨害する。
「助かったぞシグレ! 『サンダーブレット』!」
俺はリッチに向けて魔法を放ちつつ、その間にリッチとの距離を詰める。
「コシャクナ! 『ダークシールド』!」
リッチが闇の盾を展開し、サンダーブレットの攻撃を防ぐ。
その間に、リッチまでの距離を詰めていた俺。
「喰らえ『サンダースラッシュ』!」
「グァーー!?」
俺の剣が雷を纏い、リッチの身体へと斜めの線が刻み込まれる。
「まだだ! 『サンダースラッシュ』!」
「グガァ!?」
返す刃にも魔剣技を発動させ、リッチの片腕を斬り落とす。
「クッ!? 『ダークハリケーン』!」
「がはっ!?」
追撃を仕掛けようとしていた俺は、リッチが放った闇の竜巻に吹き飛ばされる。
更に、後方にいたヴァン達にまでダークハリケーンは到達していた。
幸い、後方にいた仲間達は、ヴァンのウインドシールドによって、ダメージを軽減している。
「ハァハァハァ。ゼッタイニ、ユルサン! 『アンデットボディ』!」
「アンデット軍団を呼ばないだと?」
てっきり、アンデットアーミーを発動されるものだと思っていた俺の目には、地から這い出るゾンビやゾンビウルフらの姿が映る。
一体どんな技を発動したんだ?
「サァ、我ノ、イチブトナレ!」
現れたゾンビ達は、一斉にリッチの下へと群がると、大きな紫色の発光する球体となる。
「な、何が起きるんだ?」
その瞬間、球体の光が収まり、その中からは……。
「ふぅ〜。力が漲る。」
骨だけだった身体には、腐敗したゾンビ達の身体を取り込んだのか、リッチは肉体を手に入れていた。
「そんなの有りかよ? ……パワードリッチだと。」
明らかに、先程までのリッチよりも強くなっている。
口調まで流暢なものに変わってるし。
パワードリッチは、自分の手足の感覚を確かめるように、何度も手を開いては握る動作を繰り返す。
「それでは、第3ラウンドと行こうか。」
パワードリッチが大地を踏み込むと、大地がめり込み、クラウドまでの距離を一気に詰める。
「速いっ!? がぁ!?」
パワードリッチの拳を腹に受けた俺の身体はくの字に曲がり、更に回し蹴りを喰らい、吹き飛ばされる。
「素晴らしい!? 素晴らしい身体だ!」
パワードリッチは、手に入れた肉体の強度に満足そうな表情を浮かべていた。
「クソッ! 『サンダーバースト』!」
パワーアップされる前に、何とか仕留めるべきだった。
俺は、サンダーバーストでステータスを上昇させ、自身の最高の技を繰り出すことに決めた。
「行くぞ! 『サンダースラッシュ』!」
「受けて立とう! 『ダークネスブロウ』!」
俺の雷を伴う斬撃と、パワードリッチの暗黒のような黒き輝きを放つ拳がぶつかり合う。
「がはっ!?」
打ち合いに負けた俺の身体は、後方に控えていたシャインの近くへと飛ばされた。
「クラウド!? 直ぐ回復するね! 『ヒール』『ヒール』!」
倒れる俺に、シャインが駆け寄って、ヒールを重ね掛けしてくれる。
「助かったよ。」
俺は、シャインのお陰でHPを全回復した。
直ぐに、消費していたMPについてもアイテムで回復する。
パワードリッチの強さは、かなりのものだ。
みんなの力を合わせなければ、勝利はない。
「リッチは強くなったが、全員で掛かれば勝てない相手じゃない。」
「だな。俺達の力を見せてやろうぜ!」
俺達は闘志を漲らせ、パワードリッチを見据える。
「今の我に敵はいない! 纏めて始末してくれる!」
パワードリッチは、身を屈めて身構えた。
「ギアを上げます! 『スピードアップ』!」
スノウは、自身の強化魔法を発動し、速度を上昇させる。
「こっちもパワーアップだよ! 『アタックアップ』!」
シャインは、支援魔法を全員に掛けて、攻撃力を上昇させた。
「『サンダァーバァーストォー』!」
俺自身で更に強化魔法を発動し、ステータスを上昇させる。
「「行くぞ!!」」
俺のパワードリッチの声が重なり、両者が走りだす。
「『ダークナックル』!」
パワードリッチは、右拳に闇の魔力を纏い、威力を上昇させる。
「負けるか! 『シールドアタック』!」
ヴァンの盾技がパワードリッチのダークナックルと衝突し、鈍い音が鳴り響く。
「貫け『ライトレーザー』!」
パワードリッチの側面へと移動していたシャインが、光線を放つ。
「チッ!?」
パワードリッチは、シャインの攻撃が自身の弱点である光属性と分かると、直ぐに退避する。
「追尾しなさい! 『ホーミングアロー』!」
パワードリッチを休ませまいと、シグレが何度もホーミングアローを放ち、放たれた多くの矢がパワードリッチを追いかけ続ける。
「鬱陶しい! 『ダークフレイム』!」
パワードリッチは、迫る矢に闇の炎を放ち、矢を焼き尽くす。
「隙あり! 『アイスバーグ』!」
パワードリッチがシグレのホーミングアローに気を取られている内に、接近していたスノウが攻撃を繰り出した。
「くぅ!?」
パワードリッチは、何とか身体を捻ることで直撃を回避する。
「終わりだ! 『サンダァースラァッシューー』!」
「逃がさない! 『アイススラァッシューー』!」
「舐めるなよ! 『ダークネスブロウォ』!」
パワードリッチは、態勢が悪いままであったが、自身の大技を発動する。
俺の剣の上に、スノウの剣が重なると、いつものサンダースラッシュやアイススラッシュとは、比べ物にならない強力なエフェクトが発生し、パワードリッチのダークネスブロウと激突する。
この攻撃なら、イケる!
俺はこの瞬間、新たな技が発動したことを理解した。
タイミングを合わせた攻撃な上に、技の組み合わせ等により発動するのが、ことが条件となる合体技。
剣技『スラッシュ』同士で発動する合体技は、『クロススラッシュ』なのだが、今回発動したのは只のクロススラッシュではなく、魔剣技によるクロススラッシュのため、『クロススラッシュ・氷雷』と言い、1人1人の威力を足した上で、その合計の3倍の威力を発揮するものである。
つまり、1人1人の威力が100であるならば、200を3倍した、600の威力を発揮するのだ。
この合体技については、最近のデータ更新により運営が導入したシステムであり、合体技を発動したという情報は、現時点ではネット上で出回っていない情報であり、運営側も公表していないため、クラウド達は偶々合体技を発動させたのだ。
激しい衝撃と音が鳴り響き、俺とスノウは更に力を込めると、ダークネスブロウを打ち破り、クロス状にパワードリッチの身体を斬り裂く。
「がぁぁぁーー……。」
パワードリッチの身体は、大きなエフェクトを発生させて消滅する。
「俺達の勝ちだ。」
パワードリッチが消滅した場所には、杖と宝玉が落ちていたのだった。
今回のおまけ
スノウ:『今日は何の日コーナー』です。
シャイン:毎日毎日、何の日かあるんですね。
スノウ:ホントだよね?
シャイン:それで、今日は何の日なんですか?
スノウ:えっと、銀閣寺の日、ビートルズの日、世界対がんデー、西の日だね。
ヴァン:待て待て〜い!
シャイン:ど、どうしたんですかヴァンさん!?
ヴァン:まだあるだろうが!?
スノウ:あと何でしたっけ?
ヴァン:ぷよの日だよ! 一番大事だろ!?
シャイン:い、一番ですか? そのぷよの日ってなんなんですか?
ヴァン:よく聞いてくれました! ぷよの日ってのは、まん丸なボディに、大きな瞳、カラーバリエーションも豊富で、繋げると消えてしまい、相手にお邪魔ぷよを落とす奴の日なんだ!
シャイン:なんだろう? スライムみたいな?
ヴァン:確かに似てますね。正確は。
作者:ぷよぷよだろ?
ヴァン:な、俺の出番が!?
シャイン:ぷよぷよ?
スノウ:なんですかそれ?
作者:し、知らないだと!? 俺がちっさい頃に流行ったと言うのに!?
シャイン&スノウ:知りません。
作者:な、何故だ!?
シャイン:それより、何でヴァンさんはこの日が一番と言ったんですか?
ヴァン:え? だって、ぷよとぷよを服に入れたら、楽しいことが出来るじゃんかよ。
シャイン&スノウ:......引くわ〜。
作者:無いわ〜。
ヴァン:くっ!? し、シグレだって入れてるじゃんかよ!?
シグレ:これは自前よ! 失礼ね!
ヴァン:ぐはっ!? dead
クラウド:作者がぷよを知らないと言われて拗ねてるようだから、代わりに言おう。
今日は、西の日だから、西の方向にきっと良いことがあるはずだ! たぶん。




