ダンジョン終了〜レセプションとの決闘〜
更新遅くなりました(>人<;)
今回は、レセプションとの決闘٩( ᐛ )و!
果たして決闘の行方は?
いつも本作を応援して下さり、ありがとうございます!
「〜こんなところですかね。」
俺は、受付嬢のプルクラさんに、ダンジョンの調査結果を報告した。
ダンジョンのマップ、ダンジョン内のモンスター、ボスの行動パターン、トラップ部屋、分かったことを全てである。
「……凄腕のパーティーでも、大抵5階のリザードマンで終わりますね。」
「確かにリザードマンとは、初めての戦闘だったので苦戦しましたけど、他のパーティーでも勝てると思いますけど?」
強かったけど、ある程度のレベルと人数がいて、装備やアイテムを準備すればの話であるが。
「確かに、勝てるパーティーはゼロではないと思いますが、それでもリザードマンは強敵なんですよ!」
「そ、そうですか。」
プルクラさんが身を乗り出して、興奮気味に力説するので、驚いてしまった。
「それに10階のハイ・リザードマンなんて、現状クラウド様のパーティー以外勝てるとは思えません。」
プルクラさんが真面目な顔で言うのだから、そうなのかも知れないが、このゲームをやり込んでいる人は、大勢居る筈だ。
目立ってないだけで、強者はいると思うんだけどな。
「う〜ん、そうですか。ただ、地下10階以降は、今のままでは挑めそうにないですね。」
「そうですね。もっと深い部分の解明には、まだ掛かりそうですね。それでは今回のダンジョン調査の報酬をお渡ししますね。地下10階まで調査していただき、ボスの情報もありますので上乗せして、1500マネとなります。」
取り敢えず、プルクラさんに話を合わせ、ダンジョン調査のクエスト報酬を受け取った。
1500マネも貰えるとは、中々いいクエストだったな。
まぁ、5人で割るから一人300マネなんだけどね。
「何だ小僧? もうハイ・リザードマンを討伐して来たのか?」
俺とプルクラさんの会話に、いつも通りレセプションが割り込んで来る。
「ああ。東の森にある洞窟型ダンジョンの地下10階のボスだったよ。」
「ふーーん。やるじゃねぇか。だが娘はやらん!」
「ちょっとお父さん!?」
このやり取りは、毎回やらないといけないのだろうか?
ちょっとからかってみるか。
「そんなこと言わないで下さいよお義父さん。」
「!? 小僧、何つった?」
「お義父さん。」
「上等だ! 表へ出ろ小僧! 俺に勝てたら認めてやる……かも知れない。」
何だよかも知れないって? レセプションは実力者らしいし、いい勉強になるかもな。
こうして、俺とレセプションが決闘をすることが急遽決定した。
「私の為に争わないで。」
俺とレセプションが対峙する脇に立つプルクラさん。案外、プルクラさんノリノリなんだなぁ。
「えーー、これよりクラウドがプルクラさんと交際するための決闘を開始します。くっくっくっく。」
ヴァンが審判を務めると名乗り出たのだが、笑いながらやりやがって。
「ちょっと!? 何やってるのよクラウド!」
「……。」
「男ってバカよね。」
なんか、仲間内からも野次が飛んで来るな。
てか、スノウの無言は地味に傷付くんだけど?
「引っ込め!」
「俺らの女神を独り占めするなーー!」
「プルクラは、俺の女だ! ぐはっ!?」
プルクラさんファンクラブの男達からも野次が飛び、調子に乗った一人は、レセプションが一瞬で気絶させていた。
……流石、元SSの実力者だ。
因みにだが、このゲームには決闘システムが備わっており、相手に決闘を申し込み、相手方が承諾すると決闘が開始され、決闘中はHPがゼロになっても消滅しないのである。
俺はシャインが作ってくれた武器から、ダンジョンでドロップしたリザードブレード・上に装備を変更している。
シャインが作ってくれた剣を継続して使おうとしていたのだが。
「クラウド。私の剣よりリザードブレード・上の方が強いよ。」
「いや、でもさ。」
「私に気を遣ってくれるのは嬉しいよ。でも、目の前に良いものがあるなら使って欲しい。私がもっと良い武器を作るまでね。」
「分かった。楽しみにしてるよ。」
「うん。」
という話になり現在に至るのだが、決闘開始前だと言うのに、レセプションは未だ武器を構えていない。
「武器は使わないのか?」
「俺はこの身体が武器だ。」
あーー、そう言うことね。
懐に入られないように気をつけないとな。
「相手を倒した方が勝利だ。……決闘開始!」
ヴァンの合図と共に、決闘がスタートする。
「『サンダーブレット』!」
近付かれる前に、遠距離攻撃を仕掛ける。
「甘い!」
レセプションは、素晴らしい身のこなしでサンダーブレットを回避した。
何発かサンダーブレットを放つが、その全てを避けられてしまう。
「次はこちらから行くぞ!」
「なっ!? がはぁ!」
速っ!?
いってぇーー、なんつーー速さだ。しかも一撃でこの威力かよ。
気が付くと、レセプションの拳が目の前に迫っており、回避する暇が無かった。
「どうした? もうお終いか?」
一撃で終わってたまるかよ! フラつきながらも何とか立ち上がった。
「まだまだ! 『サンダーバースト』!」
強化魔法を発動し、レセプションへと斬りかかる。
俺の剣がレセプションへと迫るが一撃もヒットしない。
攻撃が掠りもしないだと!? どんだけ素早いんだよ。
「ハァッ! セイッ!」
「中々やるな。『パーフェクトボディ』!」
カンッ!
「は?」
一体どうなってるんだ? 俺の剣がレセプションの腕に当たり、甲高い音を発した。
よく分からないが、斬り続けるのみ!
カン、カン、カン、カン、カン、カン、カン、カン!
「我が身体を鋼の身体を更に強固なものへと変える、パーフェクトボディ。小僧如きに斬られわせん。」
身体強化したってことか!? 確かに全く斬れる気がしない。
「だったら、これでどうだ! 『サンダースラッシュ』!」
俺はサンダーバーストで強化状態で、魔剣技のサンダースラッシュを放つ。
今の俺が出せる最高の一撃だ。これなら。
「む? 少し斬られてしまったか。」
俺の最高の一撃は、レセプションの腕を薄く斬り裂いただけで、HPゲージは僅かに減少しただけだった。
「……化け物かよ。」
もしかして、コイツがこのゲームのラスボスか?
「我に傷を付けた褒美だ。受け取るがよい。『メガトンパンチ』!」
不味い!? ガードを!
俺は素早く腕をクロスさせ、衝撃に備える。
レセプションの一撃が、俺の身体に当たった瞬間、俺のHPは全て持っていかれたのだった。
「……し、勝負あり。勝者レセプション!」
「……。」
ヴァンの勝利宣告を受けても、野次馬たちは、開いた口が塞がらない。
「はぁーー、どんな威力してんだよ。負けたよ。」
「まぁまぁだったな。小僧。』
負けちまったが、結構楽しめたな。
俺とレセプションが握手を交わすと、野次馬たちは我に返り、拍手を送って来た。
「まあ、俺が勝ったんだから娘は諦め「クラウド様」ぎゃっ!?」
プルクラさんが俺達に駆け寄ると、そのままの勢いでレセプションにハンマーを叩き込み、地面へとめり込ませる。
レセプションを一撃で沈めただと!?
もしかしてプルクラさんが一番強いんじゃ?
「クラウド様お怪我はありませんか?」
「ああ、俺は大丈夫だけど、あっちの方は駄目なんじゃないか?」
俺は地面に突き刺さるレセプションを指差す。
「良かった、本当に良かったです。あっちは気にしないで下さい。」
いやいや、気になるでしょうが!?
もしかして、プルクラさんってレセプションより強いんじゃ?
なんか、レセプションが可哀想に思えて来た。
「な、何をするんだプルクラ。……小僧、まだまだ精進が足りないな。草原フィールドを北に抜けて行くと、ネクストと言う街がある。もっと冒険して強くなって来い。」
レセプションの言う、ネクストとはつい最近解放された街の名前である。
「いつか倒してやるからな。」
「望むところだ。」
ネクストへ行って、もっと強くなってやる。
「クラウド様。そこまで私のことを。」
プルクラの熱い眼差しに、クラウドが気づくことはなかった。
今回のおまけ
レセプション:俺を倒さなければ、娘はやらん!
クラウド:そうですか。
レセプション:俺を倒さなければ、娘はやらん!!
クラウド:さっき聞きましたよ。
レセプション:俺を。
クラウド:だ、か、ら、聞きましたって!
レセプション:娘が欲しいんだろ?
クラウド:そうですね。
レセプション:なら、俺を倒してみろ!
クラウド:それしか無いんですね。お義父さん。
レセプション:ふ、ふざけたことを!
クラウド:ふざけてませんよ。お義父さん!
レセプション:表へ出ろ!
クラウド:拒否権は?
レセプション:無い!
クラウド:やるしか無いんだな。
レセプション:俺の屍を超えて行け!
クラウド:......もしかして倒して欲しいのか?
レセプション:逝くぞー!
クラウド:なんかニュアンスが違うような?
レセプション:メガトンパンチ!
クラウド:クロスカウンター!
クラウド&レセプション:ぐはっ!
レセプション:相討ちか。
クラウド:あんたが死んだらプルクラが悲しむからな。俺のお義父さんになる人を、ヤレる訳ないだろ?
レセプション:はっ!? 義息子よ!
クラウド:お義父さん!
プルクラ:クラウド様。......倒してくれて良かったのに。
レセプション:ぐはっ!? dead
クラウド:お義父さーーん!
プルクラ:てへ。
 




