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いざダンジョンへ

3連休中日ですね〜皆さんは何処かにお出掛けでしょうか? お仕事でしょうか? 部活でしょうか? 小説家になろうでしょうか?


さて、今日も無事に更新出来ました(((o(*゜▽゜*)o)))

文字数も10万文字を突破し、物語は順調に進行しております。


今回は、回復薬の調合のお話です!

 俺達は、回復薬の素材となる赤色の草があるという川辺へと辿り着いた。


「川辺にあるって道具屋の婆ちゃんが言ってたから、この辺を探せばあるだろう。」

 俺達は先程の反省を踏まえて、離れて行動せずに纏まって素材を探すことにした。


「あれじゃないか?」

 この草だけ真っ赤な色だから、間違いないだろう。


「本当に赤色の草なんだね。」

「そうだな。ん? あっちの方に纏まって生えてるぞ。」

 あれだけの量が一箇所で採取出来るなら、回復薬を大量に作れそうだぞ。


 ガサガサガサガサ


 俺達が纏まって生えている赤色の草に近付くと、前方の茂みが大きく揺れ始める。


 何か居るのか? ホーンラビットか?

 一撃死の角を警戒し、ヴァンに目配せをした。


 言葉は無くても、ヴァンも理解し、盾を構えて前方を見据える。


「ガオオオォ!!」

 茂みから現れたのは、灰色の体毛をした毛むくじゃらの熊、グリズリーが姿を現した。


 これがスノウ達の言っていたグリズリーか!?


「俺、ヴァン、スノウが前衛、シャインとシグレは援護してくれ!」

「「「了解!!!」」」

 素早く指示を出して、俺達は行動を開始した。


「掛かって来いや熊五郎!!」

 熊五郎って何だよ!?


 グリズリーが極太な腕を大きく振りかぶり、ヴァンの構える盾に目掛けて振り下ろす。


「うおぉーー!!」

 ヴァンは、盾越しにグリズリーの剛腕による衝撃を受けるが、しっかり腰を落とし、盾をブラされることなく攻撃を受け切る。


 ヴァンの背後から、俺とスノウが左右に別れて素早くグリズリーへ飛びかかる。


「ガオォォーーン!!」

 うっるせぇーー!?


 グリズリーは、空気を吸い込み、咆哮を上げた。


「くぅ!?」

 何だ!? 身体が急に動かなくなった?


 グリズリーの咆哮には、スタン効果でもあるってことか。


 身動きの取れない俺に狙いを付けたグリズリーは、鋭い爪で俺の身体を切り裂こうとしていた。


「不味い!?」

 まだ身体が上手く動かない。


 ヒュン!


「ガオオオォ!?」

 グリズリーの片目に深く矢が突き刺さり、グリズリーは、両手で片目に突き刺さった矢を引き抜こうと、無防備な姿を晒す。


 助かった! 今がチャンス!


「腹がガラ空きだ!』

 俺の横一閃がグリズリーのお腹を切り裂き、グリズリーのお腹に横線が刻まれる。


「ガオオオォ!?」

 グリズリーは、痛みにより今度は叫び声を上げる。


「背中も隙だらけよ。」

 スノウは背中を見せるグリズリーに袈裟斬りを放ち、グリズリーの背中を切り裂く。


「ガオオオォ!?」

 グリズリーは、再び悲鳴を上げるが、未だに倒れない。


「しぶといな。」

 今までのモンスターならとっくに消滅している筈なんだが。


「ガォーー!!」

 グリズリーは、体勢を低くして四つん這いになると、物凄い速さで突進を始めた。


「うおぉ!?」

 高速のトラックが迫ってくるような迫力だ!?


「俺に任せろ! うわぁーー!?」

 ヴァンが再び腰を落として盾を構えるが、グリズリーの突進は、ヴァンの盾を弾き飛ばす。


「なんつー威力だよ!?」

 グリズリーはヴァンを吹き飛ばしても、そのスピードを緩めることは無く、後方に控えていたシグレとシャインへと向かっていた。


「シャイン、シグレ!?」

 後衛組があの攻撃を受けたら、一撃死もありえるぞ。

 避けてくれ!


「クマさん。大人しくしなさい。『ライトレーザー』!」

 え? アレがシャインの新技? レーザー光線めっちゃカッコイイんだけど!


 グリズリーへと向けたシャインの掌から、光線が放たれ、四つん這いで突進していたグリズリーの額に命中し、そのまま頭部を貫通して、グリズリーは消滅した。


 てか、めっちゃ貫通力高い魔法だな!?


「シャイン、その魔法ヤバくないか?」

「凄いでしょ。でも、ライトレーザーは消費MPが多いからあんまり連発は出来ないんだよね。」

 消費MPが多くても、あの威力の攻撃魔法は魅力的だ。


「アレがポンポン撃てたら反則だよ。」

 俺もあんな魔法を覚えてみたいな。


「レベルが上がって、MPが増えればポンポン撃てるようになるよ。」

 頼りになる妹だ。


「頼もしいな。それじゃ、グリズリーも倒したことだし、素材回収しよう。」

 俺達は、赤色の草を根こそぎ回収し、大量の素材確保に成功した。


「このまま調合キットで回復薬を作てみよう。」

 えっと、調合キットの使い方の説明を確認するか。


『調合キットは、薬品を作り上げる道具です。』


 ……。え? 説明これだけなの?


「どうやって使うんだ?」

「そう言えば、道具屋の婆ちゃんに詳しく聞かなかったな。」

 ヴァンの言うように、婆ちゃんにちゃんと聞いていなかったのは失敗だったな。


「簡単って言ってたから、取り敢えずやってみようよ。」

 シャインの言う通り、材料は大量にあるんだから、取り敢えず試してみるか。


 こうして俺達は、各々初の回復薬作りに取り掛かる。


「ん〜緑色のキノコと赤色の草を取り出したが、どうするかな?」

 確か、婆ちゃんの話だと赤色の草は葉っぱと根っこで使い分けるんだったな。


「調合キットのナイフで、葉っぱと根っこを分断と。」

 この後どうするかな? 取り敢えずそのまま入れてみるか。


 俺は、すり鉢に緑色のキノコと赤色の草の葉っぱを入れて、すりこぎ棒で材料を混ぜてみる。


 この素材で体力回復薬が出来るらしいが、果たしてどうなるか。


 暫く混ぜていると、すり鉢の中が薄暗く光り、不恰好な物体が出来上がった。


「えっと、いつもの体力回復薬とは全く似てないな。」

 如何にも粗悪品って感じに出来上がったぞ。


『体力回復薬?(超粗悪品)』

『HPを1回復する。』


「……ゴミだな。」

 俺のやり方が間違っていたんだろうか?

 市販されている体力回復薬は、回復量が50あるため、超粗悪品では50個分である。


 周りを見渡しても、皆同じような不恰好な物体となっている。


 物体が完成しているんだから、この方法でいいんだろうけど、何かが違うんだろうな。


「なぁクラウド。このままゴミを大量に作っても素材が勿体ないから、一度街に戻るか?」

 ん〜ヴァンの言うことも分かるんだが、わざわざここまで来て、ダンジョンに挑戦しないのは勿体ない気がするんだよな。


「もう一度チャンスをくれ。ダメだったら一度戻って道具屋の婆ちゃんに聞こう。」

「分かった。」

 さて、ダンジョンに挑戦する為には、これで決めるしか無い。


 さっきは、素材をそのまますり鉢に入れたらいけなかったのかも知れないな。


「よし!」

 俺は考えを纏め、緑のキノコを細かく切り刻んで等間隔に切り揃え、赤色の草の葉っぱも細かく切り刻み、細かくなった素材をすり鉢に入れ、先程よりも素早くすりこぎ棒を回す。


「うわっ!?」

 さっきよりも大きく強い光がすり鉢から発生し、すり鉢の中には……。


「こ、これは!?」

 みんなが俺のすり鉢を覗き込み、綺麗な球体をしている物体に目を向ける。


『体力回復薬(超良質)』

『HP100を回復する。』


「キタアァーー!!」

「凄げぇなクラウド!」

 素材を切り刻んで、混ぜ合わせれば良かったんだな。


 こうして、調合方法が判明した俺達は、次々と回復薬を作り上げた。


「ん〜何が違うんだろうな。」

 その後いくら調合しても超良質は作り上げることが出来ず、良質か普通しか作れなかったのだ。


「刻み方か混ぜ方なのかな? でも良質が多く出来た、調合キット代は余裕で取り返せたね。」

 スノウの言う通り、かなりの量を作り上げ、その殆どが良質なので、どうみても元は取れていた。


「納得行かない!? 何で俺が作ったのは粗悪にしかならないんだ。」

 ヴァンが調合した回復薬は、粗悪にしかならず、数個トライした段階で、材料が勿体ないと判断した俺は、ヴァンに調合させなかった。


「いや、明らかにお前の切った素材は大きさが不揃いだからだろ!?」

 現実世界のヴァンは、料理はせず、大抵出来上がっている弁当やカップラーメンで過ごしているので、ナイフ捌きは酷いものだった。


「くっ!? 細かくしてるんだから一緒じゃねぇかよ。」

 ヴァンは喚くが、ヴァンの切った素材は大きさが余りにも違いすぎるのだ。


「お前に料理のセンスはないな。」

「これに料理関係ないだろ?」

「いや、お前に食材を切らせたら絶対こうなるだろ?」

「ぐっ!? 味付けは上手いんだぜ!」

 何を苦し紛れなことをほざいているんだ?


「……前に、お前が俺の家に来た時に、米を炊いてくれって頼んだ時のことは忘れてないんだぜ。」

「はっ!? お前まだ根に持っていたのか!?」

「何々、どうしたの?」

「実はさ、ヴァンに米を炊いてくれって頼んだことがあるんだけど、3合炊くように言っておいたんだ。」

「うんうん。それで?」

「炊飯器の蓋を開けて、言葉が出なかったよ。コイツ

 3合の目盛りまで米を入れて、3合の目盛りまで水を入れてスイッチを入れていたんだ。」

「うそっ!?」

「本当だ。お陰で大量の米を無駄にしてしまった。」

 本当に農家の方に申し訳ない。


「あーー、昔の話だろ。いい加減に忘れてくれよ。」

「いや、お前がいつか結婚したら奥さんに情報提供しようと思っている。」

「お前、性格悪いな!?」

「食べ物の恨みは怖いんだぞ。」

「わ、悪かったって。」

「二人は本当に仲が良いんですね。」

 スノウに良いように纏められたが、ヴァンとはかなり仲が良いからな。


「さて、ヴァンも弄り終わったし、そろそろダンジョンに向かうか。」

 こうして俺達は、洞窟型ダンジョンを探し始めたのだった。


今回のおまけ



神;今日はカレーにするから、風雅も手伝ってくれ。


風雅;よっしゃ! 神のカレーが食べられるとは! ついてるぜ!


神;大袈裟だな。


風雅;いやいや、お前のカレーマジで上手いから。


神;そうか? 俺的には普通に料理しているだけなんだが?


風雅;アレで普通なのか? 店開けるレベルだろ。


神;ふ〜ん。気に入ってくれてるなら良かったよ。


風雅;俺は何を手伝えばいいんだ? 野菜切ろうか?


神;!? いや、野菜は俺が切るから、米を3合炊いてくれるか。


風雅;米だな。任せとけ。


神;任せたぞ。


風雅;何だこのカップは? 炊飯器の3の目盛りまで米を入れるのに、こんなカップ使ってたら時間かかるだろ? ザァーーーーーーーーーーーこれでよしっと。後は、水で洗って、3の目盛りまで水を入れてlっと。ピッ!。簡単だぜ。


1時間後


神;よし。カレーも完成だ。丁度米も炊き上がったな。


パカッ!


神;へ?


風雅;やっと完成したか!? 早く食べようぜ!


神;……風雅。これはどう言うことだ?


風雅;ん? 何がだ?


神;どうしてこんなことになってんだよ!? 米の量がおかしいだろ!? これはどう見ても3合じゃねぇだろ!


風雅;は? 何言ってんだよ。ちゃんと3の目盛りまで米を入れたぞ。


神;……。お前、炊飯器使ったことないのか?


風雅;初めてだけど?


神;はぁ〜。風雅、3合ってのは、米櫃に入れていたカップ3杯分だ。


風雅;え?


神;……。後1時間我慢しろ。


風雅;そ、そんなーー!?


神;誰の所為だコラーー!!


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