豪華な報酬
今回は、ランキング入りした報酬を受け取るお話です。
サプライズな報酬もありますよ!!
現在の俺は、祝勝会を開いた個室で土下座させられていた。
きっかけは俺とスノウがキスをしてしまったことにある。
勿論、キスは事故なのだが、俺がスノウの寝込みを襲ったのではないかと疑われているのである。
現在の部屋の状況だが、状況は思わしくない。
スノウはシグレに泣きつき、シグレは俺を睨み付けている。
シャインは、顔を青くしてずっと俯いている。
ヴァンは、いつかやると思っていたとかふざけたことを言っている。
後で覚えてろよ!
スカイは、未だに寝ている。
よくこの状況でまだ寝続けられるな。
リンに至っては、未だに飲み続けていた。
どんだけ酒が好きなんだよ!
というわけで、現在俺の味方になってくれる人が1人も居なかった。
「だから、スノウが寝返りした時に、たまたま唇同士がぶつかったんだって!」
これが事実ですよ裁判長!!
「そんな嘘、みっともないわよクラウド。スノウが可愛くて寝込みを襲ったんでしょ?」
シグレ裁判官に即座に否定された!
「シグレの言うように確かにスノウは可愛いけど、俺は寝込みを襲うようなことはしていない!」
俺が襲った証拠はないだろうが!
俺が襲っていない証拠もないが……。
「か、かわいい!?」
「ちょっとスノウ、そこに反応してどうするのよ? 女性の寝込みを襲うなんて最低な行為よ!」
だから、冤罪だっての!!
「お、俺が。……まさか!?」
絶対にやっていないのに、何度もお前がやったと言われ続け、俺のメンタルは既に瀕死状態に陥っていた。
こうやって冤罪事件は出来上がって行くのか。
くそッ!!
「そうだ。素直に謝り、罪を償いなさい!」
「お、俺が、わる」
「何をやっているアルか? スノウが寝返りしてクラウドに抱きついてキスしていたアルよ。」
な、なんとここに来て呑んだくれのリンが味方に!?
「え?」
「わ、私から!?」
シグレとスノウは、証人であるリンの言葉に耳を疑う。
「そうアルよ。私は起きてたから見てたアル。スノウがクラウドの身体に抱きつき、濃いキスをしていたのをこの目で見たアル。」
あれ? そんな濃いキスだったか?
「ガーン!?」
シャインは、膝から崩れ落ち、目からは血の涙を流していた。
ってか、シャイン。ガーンって口で言う奴はいないだろ。
「わ、私がクラウドをおそ、襲っていたの?」
スノウは顔を真っ赤にしながら、リンに再度確認する。
「そうアル。」
助かったぜ。リンの証言が無かったら俺の人生オワタだよ。
「クラウドごめんなさい。」
「いや、寧ろ俺の方こそ起きてたのに対処出来ずに申し訳なかった。」
「そうだよスノウ。クラウドはスノウの唇って言うご褒美を貰った側なんだから謝ることない。」
おいおい、何でシグレが偉そうに言うんだよ。
確かにスノウの唇は柔らかかったし、俺からしたらご褒美だよな。
「みんな起きたところで、報酬受け取りに行こうぜ。」
俺は取り敢えず話題を変えることにした。
このままじゃ気まずくて仕方がないからな。
「メイプルご馳走様。」
「また来て下さいね。」
「勿論。」
俺達は、メイプルにお礼を伝えて、カフェシロップを後にし、ギルドへと歩き出した。
ギルドへ入ると、俺達の方へプルクラさんが駆け寄って来た。
「クラウド様。お待ちしておりました。今回は大活躍でしたね。クラウド様のお陰で、街は損害を受けずに済みました。ありがとうございます。」
「いえいえ。こちからこそ、プルクラさんの情報に助かりました。ありがとうございます。」
「それでは、個室で報酬をお渡ししますね。」
「えっと、俺達も一緒に受け取りたいんだけど。」
プルクラさんが俺の手を持って、個室に連れて行こうとしたタイミングでヴァンが口を開いた。
「……分かりました。」
「……今、間がなかったか?」
「気の所為です。皆様もこちらへどうぞ。」
少し広めの個室に通された俺達は、プルクラさんの前にあるソファへと腰を下ろした。
「それでは今回の報酬をお渡しします。まず、最大攻撃値部門の報酬として、1位のクラウド様には、マテリアルブレスレット(3)とパワーストーン(10)になります。」
そういってプルクラさんが俺に差し出して来たのは、銀のブレスレットと赤色の綺麗な宝石だった。
「ありがとうございます。」
「マテリアルブレスレットは、穴に特殊なストーンを嵌めることで、ストーンの力を引き出すことが出来る装飾品となります。特殊なストーンとは、このパワーストーンのように、特殊な力が込められているもののことです。」
俺はパワーストーンの詳細に目を向ける。
『パワーストーン(10)』
『攻撃力が10%アップする』
攻撃力が10%アップってかなりデカイだろ!?
「マテリアルブレスレットは、かなりレアなアイテムです。更に今回はその中でも特にレアな、3穴の物です。穴の数だけストーンを入れることが出来ます。但し、同じ系統のストーンを嵌めても効果は重複されませんので気をつけて下さい。また、一度嵌めたストーンの取り外しは可能なので、戦闘スタイルに合わせてストーンを嵌めることをオススメします。」
こんなレアなアイテムが配布されるって事前に公表されていたら、えらい騒ぎになっていたんじゃないか?
第2位のリンには、マテリアルブレスレット(2穴)とパワーストーン(8)が贈られた。
「続いて、最大コンボ数部門の報酬ですが、1位のスノウには、同じくマテリアルブレスレット(3穴)と、ビルドアップストーン(10)が、2位シグレにはマテリアルブレスレット(2穴)とビルドアップストーン(8)となります。」
詳細を確認すると、コンボ数が10を超えてからの攻撃力が10%アップするストーンであることが判明したのだった。
「討伐数部門の報酬の報酬は、第4位のクラウド様には、マテリアルブレスレット(1穴)とEXPストーン(5)、5位のリンにも同じ物となります。」
このEXPストーンについては、敵を倒した際に得られる経験値がアップするという物だった。
地味に重宝するストーンだな。
「受傷ダメージ部門の報酬は、1位のスカイには、マテリアルブレスレット(3穴)とチェンジストーン(10)となります。」
チェンジストーンとは、自分が受けたダメージの10%、HPを回復するという物だった。
「回復魔法部門の報酬は、1位のシャインには、マテリアルブレスレット(3穴)とマジックストーン(10)です。」
マジックストーンについては、自分の魔力が10%アップするものだったことから、シャインのヒールでの回復率が上昇することになる。
「最後に、ボス討伐貢献度部門の報酬は、スキルジュースです。第1位のクラウド様にはスキルジュース(20)、2位のスノウにはスキルジュース(10)、3位のシャインと4位のヴァンにはスキルジュース(5)となります。」
スキルジュースは、飲めばスキルポイントが付与されるアイテムだった。
これはかなり有難いな。
レベルを上げなければ手に入らないスキルポイントが、こんな形で貰えるとは。
「以上が部門ごとの報酬です。クラウド様にはボスのラストアタックボーナスも支給されます。」
そう言えば、ラストアタックしてたんだったな。
忘れるところだった。
「……ラストアタックボーナスは、当事者だけに贈られますので、一度皆様は退出願えますか?」
みんながいちゃダメなのか?
他のみんなも文句は言うが、規則ですとプルクラさんに言い返され、渋々部屋から出て行った。
「……報酬は目を閉じなければお渡し出来ませんので、クラウド様。一度目を閉じていただけますか?」
目を閉じればいいんだな。
俺はプルクラさんに言われたように目を閉じた。
ん?
俺の唇にとても柔らかく温かいものが触れたのを感じ、目を開けてしまった。
俺の目と鼻の先にはプルクラさんの顔があり、俺が目を開けているのに気がつくと、プルクラさんは顔を赤くしながら俺から離れた。
「えっと、今のは、その?」
「ご、ご褒美です。」
「そ、そうですか。あ、ありがとう、ございます。」
「ま、また頑張ったらご褒美が待ってますからね。」
「そ、そうなんですか?」
それは頑張らねばならないな。
「頑張って下さいね。」
俺は、プルクラさんからのご褒美を貰い、部屋から出たのだが、部屋から出た俺の顔がにやけていたようで、シャインに問い詰められたのは言うまでもない。
「あっ!? ラストアタックボーナスの説明してませんでした。」
後ほど、俺は自身のステータスを見た際に、称号としてゴブリンキラーが与えられていることに気が付いたのだった。
『称号;ゴブリンキラー』
『ゴブリン種に対して、攻撃力が10%アップする。』
今回のおまけ
プルクラ;それでは皆様に報酬をお渡しします。
クラウド;何が貰えるのか楽しみだな。
プルクラ;最大攻撃値部門の報酬として、クラウド様とリンにゴブリンソードです。
クラウド;へ?
リン;私は武器なんていらないアル。
プルクラ;続いて最大コンボ部門の報酬として、スノウとシグレにゴブリンブーツです。
スノウ;いらないです。
シグレ;なんかの罰ゲームかい?
プルクラ;討伐数部門の報酬として、クラウドとリンにカウンターです。
クラウド;え? 自分で数えるの?
リン;いちいち倒した敵なんて数えないアル。
プルクラ;受傷ダメージ部門の報酬として、スカイにはドMの称号が与えられます。
スカイ;そ、そんな〜!?
プルクラ;回復魔法部門の報酬として、シャインには小悪魔の称号を与えます。
シャイン;なんて答えればいいのかしら? 背中の黒い羽が欲しいね。
プルクラ;最後にボス討伐貢献度部門の報酬として、飲めばマッチョになれるパワードリンクの詰め合わせになります。
クラウド;最後の報酬いい加減だな!
ヴァン;いやこれは有難い。マッスル!!
クラウド;おい何で全部飲んでんだよ!
ヴァン;筋肉最高!!
プルクラ;それとラストアタックボーナスの報酬です。クラウド様目を閉じて下さい。
クラウドl;こうか?
プルクラ;いただきます。
クラウド;痛っ!? 何だよシャイン。
プルクラ;チッ。邪魔な小悪魔め。
シャイン;私のお兄ちゃんに何しようとしてんのよ!
クラウド;おいおい、仲良くしてくれよ。
プルクラ&シャイン;クラウド(様)は黙ってて!!
クラウド;は、はい。




