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草原を抜けた先

正月飲み過ぎましたσ^_^;

朝起きたら、箱根駅伝スタートしてました(T . T)

飲み過ぎ食べ過ぎに注意した下さい^ - ^


 草原フィールドは、見渡す限りのゴブリンで溢れている。


 あちこちで、プレイヤーがゴブリンとの戦闘に突入していた。


「いやぁ、ゴブリンがこんなにいると気持ち悪いな。」

「確かにな。」

「囲まれたらトラウマになりそうね。」

「そ、そうはなりたくないですね。」

 俺達は先頭で門を潜った訳ではないので、まだゴブリンとは戦闘に突入していない。


「どうする? 討伐数を狙うならゴブリンを蹴散らしながら進むのも手だが。」

 ランキングによる報酬があるとはな。

 狙えるなら、ランキング入りも狙ってみたいもんだ。


「いや、ボス討伐がメインだろ。」

 ヴァンはボスとやりたいと。


「私はクラウドに付いて行く。」

「ぼ、僕は皆んなに付いて行きます。」

 シャインとスカイは、流れに任せるか。


「なら、ボスと戦おう。邪魔なゴブリンを倒しつつ、向かおう。囲まれないように注意しろよ。」

 俺もヴァンと同じでボスと戦いたい派だからな。


 こうして俺達は、西側に向かって駆け出す。


 プレイヤーは、散り散りになって戦っているけど、迷わずに西側を目指しているプレイヤーも結構いるな。


 迷いのない奴らは、俺達と同じ目的だろう。



「「ギギィ!!」」

 それにしても、このゴブリン達の数は、エグいな。


「ハァッ!」

 レベルも上がったし、武器も強化したから今更普通のゴブリンに遅れは取らないけど、数が多過ぎる。


 他のプレイヤーもあちこちでバトルしているが、ソロでプレイしている者は、ゴブリンに取り囲まれ、次第にダメージが蓄積し、deadとなる。


「た、助けてぇ!?」

 どこだ?


 俺が声の方へ目を向けると、女性プレイヤーがゴブリンに取り囲まれ、一緒にプレイしていた者と思われる者は既にやられてしまっていた。


「ハァッ! ヤァッ!」

 俺は、彼女を取り囲まんでいたゴブリンを蹴散らす。


「大丈夫ですか?」

 この人、武器が弓なのか。

 弓じゃ囲まれたら戦いにくいよな。


「は、はい。ありがとうございます。助かりました。怖かったですぅ。」

 うぉ!? いきなり抱きつかれるとは。


「い、いえ。無事で良かったです。」

 抱きつかれていることで、俺には彼女の大きな胸が身体に当たっている感触が伝わって来ていた。


「……ク・ラ・ウ・ド。」

 な、なんだ、このプレッシャーは!? か、身体が動かない。


「ど、どうしたシャイン。」

 な、なんかシャインが怖いんだが。


「……何をしているのですか。」

 え、えっと。


「ご、ごめんなさい。そ、それじゃ。」

 俺の身体から柔らかい感触が離れ、女性プレイヤーは足早に去って行く。


「クラウド。人助けも良いけど、早く行かないとボス戦に遅れるぞ。」

「おう。悪かったよ。」

 ヴァンの言う通りだな。


 それにしても、結構な数のプレイヤーが戦闘不能になっているな。


 草原フィールド上には、dead表示されたアバターがあちこちに転がっており、時間経過に伴い、消滅するアバターの姿が多くある。


「一気に洞窟を目指すぞ。」

「お前が脱線しなきゃ大丈夫だろ。」

「……気をつけるよ。」

「クラウドは、優しいですからね。」

「お、遅れないように気をつけます。」

 俺達は、ペースを上げてゴブリンの巣がある西の洞窟を目指し始めた。




「クラウド。スカイが遅れているぞ。」

「了解。少しペースを落とす。」

 あまり一箇所で、もたつくのは危険なんだがな。


 俺達は現在、走りながら目の前のゴブリンを蹴散らして突き進んでる状況なので、一度止まると取り囲まれてしまうのだ。


「クラウド。囲まれちゃうよ。」

「ご、ごめんなさい。」

 シャインが言うように、俺達はペースを落としたことで、ゴブリン達に囲まれてしまった。


「謝る暇があったらドンドン敵を減らせ!」

 何これ? ホラー映画でゾンビに襲われる人みたいになってる。


「きゃっ!?」

「シャインさん! 死ねや雑魚が! 『シールドアタック』!」

 ナイスだヴァン。


 それにしても、かなり危険な状態だな。


 俺達は、単体攻撃しか持っていない。


「これ、ボスと戦う前にここを切り抜けるのが大変じゃないか?」

「もしかして、ここのゴブリンをあらかた倒してからボス戦に向かう仕様だったのかも知れん。」

「そんな〜。」

「ど、どうしますか?」

 ヴァンの言うことも一理あるな。


 俺達はどうすることも出来ず、囲んでいるゴブリンと戦い続ける。


「だぁ〜うぜぇ。」

「『ヒール』、魔力回復薬をかなり使っちゃったよ。」

「ぼ、僕、もうダメかも。」

 中々脱出出来ず、シャインのヒールが無かったら、とっくにdeadしていた。

 このままじゃ、いずれdeadになっちまうがな。




 そんな俺達の窮地は、唐突に破られることになった。


「オラオラオラ! 俺の前に立つ奴には死あるのみっス!」

 突如、俺達を取り囲んでいたゴブリンの一部が消滅する。


「今がチャンスだ! 一気に押し返すぞ!」

「「「了解!」」」

 こうして、一部が崩壊したゴブリン達を何とか蹴散らし、脱出することに成功した。



「ん? 何だあんたら? 囲まれてたんスか? ウケる。」

 赤髪ツンツン頭の青年が、槍を片手にゴブリンを蹴散らす。


「助かったよ。ありがとう。」

 バカにされたのは頭に来るが、助けられたのは事実だからな。


「別にいいっスよ。じゃ、俺らは先を急ぐんで、みんな行くぞーー!!」

 赤髪の青年の後ろを、5名のプレイヤーが続いて行く。


「あいよー。」

「突っ走んなよ。」

「やれやれ。」

「おっ!? 可愛い子がいる!」

「頑張って下さいね。」

 後続のプレイヤーは、各々好き勝手に言葉を発して、赤髪の青年を追い掛ける。


「俺達も一気に抜けるぞ。」

「おう。」

「うん。」

「は、はい。」

 まさか、他のプレイヤーに助けられるとはな。


 俺達は、他のプレイヤーの助けのお陰で何とか草原フィールドを抜けることに成功し、ボスの待つ洞窟の前へと辿り着いたのだった。






今回のおまけ


女性プレイヤー:きゃーー!?


クラウド:な、なんだ?


ゴブリン:日頃の怨み! 今日こそ晴らしてやる!


女性プレイヤー:ちょっとどこ触ってんのよ!


ゴブリン:ギギ?


女性プレイヤー:や、やめ、て。


ゴブリン:俺達だった、やる時はやるんだぜ!


女性プレイヤー:だ、だれかぁ〜。


クラウド:た、助けないと。


ヴァン:いや、もうちょっと待とう。今あそこに飛び込むのは危険だ、


スカイ:え? で、でも。


クラウド:ヴァン。今助けないで、いつ助かるんだ?


ヴァン:今、良いところだから。もう少しであられもない姿に。ひひひひひ。


クラウド&スカイ:......。


シャイン:女性の敵めーー!


ヴァン:ぐはぁ!? dead


シャイン:クラウド、スカイ、早く助ける!


クラウド&スカイ:は、はい!


ゴブリン:ひっはー! 楽しくなって来たぜ!


女性プレイヤー:も、もうダメめぇ〜。


シャイン:女性の敵、死になさい!


ゴブリン:あぎぁ〜。


クラウド&スカイ:お、俺らの出番が......。


女性プレイヤー:はぁはぁはぁ、あ、ありがとうございます。あなたのお名前は?


シャイン:私はシャイン。女性の敵は許せません。


女性プレイヤー:シャイン様!


クラウド:シャインは、いつもこうやって女を落とすんだよな。


スカイ:シャインさん、カッコいいです!


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