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chain 魔法と悪魔編  作者: 神崎美柚
Ⅲ 行動開始
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26 脱出

 私は魔法にかかったふりをすることにした。何せ、ナトリなわけがないからだ。

 まずナトリが常備している特製爆弾を所持していなかった。それに、あのしゃべり方。ナトリのようでナトリではない。


「これでまた間接的に殺せるわ。ねえ、リサテア」

「はい」


 リサテアは魔法にかかってしまっている。私はとてつもなく歯がゆかった。

 私とリサテアはあの新設された部屋にいる。ついでにこいつも。

 新設された部屋はすごく禍々しく、今も『鎖』が何かをしている。


「私の遊びはまだまだよ……ふふっ」


 いくら私が神とは言え、あまり深く干渉してはならない。とくに、この『鎖』に干渉すればおそらく力を奪われるだろう。母や妹に迷惑をかけてはならない。

 今はただ、その時を待つだけだ。


「少し眠るわ。2人も寝なさい」


 強制的に眠らされた。


────


 私は懐かしい夢を見た。

 まだ私が幼くて、お母さんもお父さんもニコニコしていた頃。

 ──ああ、でもこれは偽りなんだ。今なら分かる。

 この時は権力が自分の手の中におさまるから、と偽りの笑顔を私に向ける余裕もあっただけのこと。本当の笑顔なんて、なかった。だから私は両親を嫌った。


────

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