24 怒り─ある男の過去─
私は努力をした。ゴーレムを作れるようになり、ソフィアと同じ特別な生徒になった。なのに、ソフィアの婚約話はどんどん進んで行くばかり。
「ソフィア、卒業後に結婚するんだって」
「えー私は卒業前って聞いたけど」
女子どもの噂に私は怒りしか感じなかった。彼女はきちんと魔力のある人間と結婚すべきだ。どうにかして彼女の両親に話をつけられないだろうか。
「……そうだ、ニーナだ」
ソフィアと並ぶ天才、ニーナ。ソフィアとは学科は違うが、学院長と仲良しのお家と聞いたことがある。ソフィアの誕生日パーティーにもいた。
私は早速、ニーナを尋ねることにした。とは言え、この昼食休憩時間にどこにいるのだろうか。広すぎて分からない。──そうだ、噂をする女子どもに。
「ニーナはどこにいる」
「ど、どうしたの? 」
「ニーナさんなら中庭だと思うよ……いつもそこで食べてる」
私はお礼を言うのももどかしくなり、中庭へと急ぐ。
「ニーナ」
彼女はぼんやりとベンチに座っていた。食後のようだ。
「何の用? 放っておいて」
「ソフィアの両親のことを知っているか? 」
「え、知ってるけど……あなた何するつもりよ」
「会いたい」
「ダメよ」
断られてしまった。しかし、私はめげない。
「どうしてもだ」
「……どうなっても知らない。アポは私がとっておくから勝手にして」
彼女は頭を押さえながら去っていった。
放課後。私は女子からの伝言でカフェに行くことにした。どうやらそこで待っているらしい。
数十分待つことになったが、別に気にはならなかった。
「はい。この紙を見せればいつでも会ってくれるらしいわ。あなたスゴい人なのね」
「学科が違うと知らないものなのか」
「私は自分のことで忙しいの。それじゃあね」
ニーナは笑顔すら見せなかった。まあ、心配することでもないだろう。
早速会いに行くことにした。快く出迎えてくれた。




