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暗がりには蝋燭を、冷たさには篝火を

『視界に映った暗がり にじむ寒風 大きく深呼吸をして 火を灯す 暗がりには蝋燭を 寒風には篝火を ひとつ一つの灯りは小さけど 数増えれば それは篝火となる 生きるとは 熱を生み出す過程 心に火を灯す長き旅』


 私たちは日々生きるなかで様々なことを経験している。陽だまりのような温かさに触れることもあれば、凍てつくような寒風にさらされることもある。美しい出来事に出会ったと思えば、悲しい出来事が目に入ることもある。


 そのような人生を歩むなかでふと暗がりに足をとられることがある。それは病気だったり、世間で起こった悲しい出来事であったり、自分の周りで発生した嫌な出来事だったりする。このような事態に出会うと、心から熱が失われ、つい冷たい思考や行動をとってしまいそうになる。


 もしこのような状況に出会ったらまずは大きく深呼吸をしよう。大切なことはその思考や行動があなたの望む方向と一致するものなのかを確認すること。人は感情の影響を受けやすく、負の事象に出会うと無意識にその方向へ意識と行動が引っ張られてしまうことがある。


 ここでおさえておいて欲しいこと。それは意志の強弱問わず人は負の影響を受けやすい存在であるということ。これには人が持つ生命体としての生存設計が大きく影響している。負の情動をもたらすもの、その多くは、人が生きるにあたって大きな影響を与えてきた。その出来事にいち早く気付き、対処するため私たちのセンサーは負の事象を拾いやすく設計されている。


人は様々なことを経験し、試行錯誤を繰り返すなかで負の事象に対する向き合い方と自分の中に発生した感情との折り合いのつけ方を学んでいく。これはひとつの技術のようなもので、長い時間と工夫によって見出されるものでもある。ある人は想いを作品へと昇華させ、ある人は問題の解決に奔走した。仲間と体を動かし活力へ変換した人もいれば、後を歩く人が同じ問題につまずかないように道を整備した人もいた。


 生きるなかで寒風や暗がりと出会ったとき、あなたがとる手段とその行動があなたの世界を温める灯火となることを願っている。ゼロとイチの間に天と地ほどのひらきがあるように、あなたが選び取ったひとつの灯火は世界の暗がりを確かに照らし遠ざける。ひとつ一つの灯りは小さくとも、選び取り積み上げられた灯火は確かな熱と光を放つと信じている。


 温かい陽だまりと冷たい暗がりが混在するこの世界で懸命に生きるあなたに敬意を。あなたが選び取った灯火、その光と熱が、あなたが生きる世界を優しく色づけてくれますように。今日もあなたという火が、この世界に確かに灯っている。

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