取捨選択、長距離走の必要条件
『向上した能力 適用範囲の拡大 逸る心を前に そっと息をはく 体は一つ 有限の持ち札 故に選択す やらないことを やるべきことを 取捨選択とは 目的地を見据える行為 長距離走の第一歩』
私たちは成長するにあたって出来そうに思えることが増えていく。知識が増え、様々な体験をし、色々な人と出会うことで能力が向上していく。能力が向上すると世界をより広い視点から見ることが出来るようになる。私たちが生きる世界では日々様々な問題が起こっており、実際に取り組まなければいけないことも多い。そのような日々を過ごすなかで、優先順位がぼやけてしまうことがある。目に映る問題全てが優先すべき事柄に見え、時にペースの配分を誤ることがある。
あなたはこのような経験をしたことはないだろうか。ある発表会に向けて準備をしていた。日常の作業を行いながら発表の準備を進めていたとき、知り合いから他の活動に参加することを求められた。やることは明確で能力的にも問題がない範囲であったことから承諾し、その活動に参加した。発表会が数日に近づくころ、参加していた活動で緊急の事案が発生。完全に予想外のことで発表会に回すはずだったリソースの大部分をその活動へ投下。結果、どちらもかなり綱渡りの状況になった。
ここで間違えて欲しくないことは、何かに参加して取り組むという行為を否定しているわけではないということ。何かに取り組むという行為は、私たちの世界を広げてくれる。それはとても大切で、価値あるもの。マイナスに思えるようなことでも、そこから何か有用な知見を掘り出せることもある。
私たちは出来ることが増えるたびに、やれることが多くなっていく。それはとても尊く素晴らしいことで、あなたが育んだ努力の結晶でもある。しかし、出来るからこそ多くのことが目につき、焦燥感に駆られてしまうことがあるかもしれない。そんなときはそっと深呼吸をしてほしい。焦燥感は私たちの判断を大きく狂わせてしまうことがある。
意識することは物事の重要度、使えるリソース、優先順位を自分の中で明確にしておくこと。能力的に考えればやれることは多いかもしれない。しかし、人には物理的な限界がある。
読んでいる方の中には強いストレス下や突発的な事態が起こっても動き、結果を出せる人もいるだろう。それはとてもすごいことで、あなたが磨き上げた能力に他ならない。現場では即座の状況判断を求められることも多く、私の言っていることは悠長に聞こえるかもしれない。その意見も正しい。これはわたしの言っていることにすぎない。あなたが人生の中で見つけた答え、その中にあなただけの宝物がある。
可能性とリソースの狭間で、懸命にこの世界を生きるあなたに敬意を。あなたが生み出した答え、その答えがあなたの道を照らすことを祈っている。今日もあなたという火が世界に確かに灯っている。




