言葉とイメージで闇を払い、心を灯す
『降りかかる負の情念 澱む心 太陽を見つめ 口ずさむ 選びとった言葉を 目にしたい情景を 心とは揺れる天秤が如く 故に 重りを積み上げる意志がいる 言葉とは心を灯す所作であり イメージとは未来への道しるべ その肝要さ 車の両輪が如し』
私たちは日々を過ごすなかで様々な刺激に触れている。刺激は私たちの心身に少なからぬ影響を与え、時にネガティブな感情を引き起こすことがある。イメージして欲しいのは筋肉。心とは筋肉のようなもので、微細な刺激であっても積み重なれば筋疲労へ繋がる。筋疲労を放置したまま活動を続けるとより深刻なケガに繋がるように、心の澱みを放置したまま活動すると心身のバランスを崩してしまうことがある。
あなたはこのような経験をしたことはないだろうか。ある課題に取り組んでいた。その課題は年単位の継続が求められるもので、明確な合格ラインが提示されていなかった。年に数回ある中間発表。様々な分野の評価者たちが発表した課題を批評した。指摘内容は多岐にわたり、改善点も様々だった。迫りくる発表に向け改善を繰り返す中、ふと感情の制御が不安定になっていることに気がついた。普段であれば気にしない些細なこと。その些細なことを流せなくなってきている自分がそこにいた。
もしこのような事態に遭遇したらどうか落ち着いてほしい。それはあなたが真剣にその問題に向き合っている証であり、あなたが持つ責任感の表れでもある。大切なことは自分を否定せず受け入れてあげること。人であれば時に心が揺らいでしまうこともある。重要なことは心が揺らいでしまった時にどのようなことを行うのか。その選択にある。
傾いた心を癒し戻す方法を人は日々模索してきた。運動や睡眠、レジャーなどの気分転換、音楽や創作、その内容は多岐にわたり、有効な手段も人によって様々だ。まずしっかりと睡眠をとり、好きなものを食べ、体を動かす。癒される音楽を聴き、美しいと思うものを見る。楽しいと思うことをやり、意義があると感じる活動に参加する。その繰り返しである程度天秤を回復させることができる。しかし、それでも天秤の回復が鈍いと感じるときがある。
そんなときは言葉とイメージに注目する方法が有効かもしれない。自分の心を温めてくれる言葉を探し、見つけたものをひとつ一つノートにメモする。そしてその言葉をことあるごとに音読する。胸をワクワクさせてくれるイラスト、微笑ましいと思う光景、尊敬する人物の写真をプリントし、ひとつの写真集を作って見返す。これらを意識して繰り返すことによって、天秤の重りを自分の意志で置けるようにする。
もちろんこれは万人に効く方法ではない。あなたにはあなたのやり方があり、置かれている状況も様々。有効となる対処も人によって異なる。あなたが納得のいく方法を見つけることを祈っている。
天秤揺らめくこの世界で懸命に生きるあなたに敬意を。あなたが感じるその全ては、あなたがこの世界を生きている証に他ならない。今日もあなたという星がこの世界に確かに存在している。




