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飢えとはあらゆる変質の第一歩、食は人心の絶対要素

「絶対的な飢え 心の余韻をかき消し 思考を打ち消す 腹足りて始めて ヒトは人に為る 食とは絶対的な前提であり それなくして言葉はない」


 この世界の全ての生き物は何かを摂取することによってその身体と意識を保っている。食べるということは生きるということと同じであり、外部からの補給なくして人はその身体と意識を維持することは出来ない。あらゆる活動は栄養補給によって維持される。これに例外はない。どれだけ強靭で高潔な人間であろうと、食なくしてその人間性を維持し発現することはできない。人間性とは食から生まれたエネルギーによって形作られる有限の資産であり、無から生まれるものではない。


あなたはこのような経験をしたことはないだろうか。お腹が空いたとき、普段であれば気にしないようなことで気がたった。満腹のとき、眠ってしまいそうなほど穏やかな気持ちになった。病気で絶食した結果、普段であればわかないような感情が沸々と胸の底から這い出した。なぜこのようなことが起こるのだろうか。人生をかけ鍛え上げてきた人格は絶対で、出力される振る舞いには一寸の違いも起こらないはずだった。想定と現実の落差に人は惑い、悩む。大きな見落としに気づかず迷走する。


 間違えないで欲しいことはお腹が空いて気持ちが揺らいだからといって、それはあなたが築き上げてきた人格が否定されたわけではないということ。人格とは人が人生をかけて築き上げてきた機械のようなもの。高性能な機械ほど大量のエネルギーを必要とするように、鍛え上げられた人格を作動させるためにはそれ相応の食べ物がいる。この事実にスペックは関係がない。電力というエネルギーが供給されていない機械が動かないように、食べ物というエネルギーが供給されていない人格が正常に働くことはない。


 問題が起こった時、私たちは原因を難しく考えすぎてしまうことがある。問題に繋がる原因は数え切れないほど存在し、その原因の解決にかかるコストも様々だ。片手間に解決できる原因もあれば、大量のリソースを投入しても解決できるか怪しい原因もある。焦る気持ち、抑えきれないほどの怒り、原因に対する無力感、その全てはあなたが問題をしっかりと把握できている証だ。


だからこそまず初めにお腹を満たそう。少しでも栄養をとろう。食べ物を身体の中にいれて、あなたが最大限の力を出せるようにしよう。そうすることであなたは、あなたが持つ本来の力を発揮して問題に取り組むことが出来る。あなたは、あなた自身としてこの世界を生きることができる。食とは、あなたがあなたらしく生きることを支えてくれる何よりも大切な隣人なのかもしれない。


食べることによって生きる力を生み出すこの世界で懸命に生きるあなたに敬意を。食べるとは私たちがこの世界で生きていくための力を獲得することにほかならない。今日もあなたという星が、この世界に確かに輝いている。

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