過去編
「今日は転校生を紹介しましす」
僕は片親で母だけ父は幼い頃に死んでしまった。
僕が中学1年生の時、母の転勤で母の実家であるとある田舎街に引っ越してきた。
ざわざわざわざわざわざわざわ
「オイ、なんで今頃になって転校生なんか来んねん!」
「東京から来ました木崎翔平と言います仲良くしてください」
ざわざわざわざわざわざわざわ
キーンコーンカーンコーン
「翔平君よろしくね、私は葉子っていうの」
「よろしくな、俺は剛毅っていうねん」
多くのクラスメイトは反抗的な目で見てきた
が、そんな僕にこの二人は優しく声をかけてくれた。
〜10日後〜
話しかけても、冷たくされる状況はかわらず友達はあの二人しかいなかった、他のクラスメイトには明らかに、異分子として扱われている。
「オイ、何葉子と喋っとんねん!木崎ちょっと来いや!」
「イヤだけど... 」
「オレのメイレイが聞けないん?」
「だからイヤだって!」
「オマエ、都会から来たからって調子乗ってるなよ!!」
トリガーはある男子の嫉妬だった。
虐めの主犯格である数人に空き教室呼ばれた。
「ウッワァァァァァァァァァァァァ!」
シカト、上履きを隠される、落書き、など典型的な虐めが始まり、後日には泣くまでリンチされて、画鋲で刺されたりしたされた。
その日を境に虐めがエスカレートし始めた。
画鋲が刺さった傷跡を見て
「大丈夫!!!翔平!!!」
「お兄ちゃん大丈夫?」
忙しい母や年下の妹にも心配される始末。
そんな自分が情なくなり、不登校が常習化していった。
虐められていると気づいていて、心配した母は、学校に問い合わせるが、
「うちの翔平が傷だらけで帰ってきたんです!!絶対にコレは虐めです!!!!」
「私は知りません子供達の遊び範囲内じゃないですか? 私彼氏とデート中なのでそれじゃ(^^)」
担任は自分を正当化し、大事にならないよう、自分を守ってくれることはなかった。
就寝前に子供に隠れ、実の母が狂ったように泣くのをを見て、僕は罪悪感にキツく締め付けられた。
東京に戻ることも考えたが、家族に心配させたくないためそれを拒否して、しばらく完全不登校になった。
1ヶ月後に久々に学校に行くと、
「おはよ、久しぶりだね、翔平くんにさ、ちょっと放課後、大事な話があんねん、悪いけど校門で待ってもらえへん?」
顔を赤くして、恥ずかしそうに頼んでくる葉子。
いつもはクラスの中心にいる美少女だが、僕の数少ない友達の一人だった。
ひさびさ学校来て良かったと思いつつ、放課後の呼び出しに淡い期待をした。
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