第六話
なんかあいこさんと話してて心が温かくなった。
「ほっ」って言うのかな?いや、「ぽか」の方が合ってる。
でも、あいこさんといると安心する・・・
う〜ん。。。なんだろ。。。この気持ちは・・・。
恋?んなわけないさ。
精密検査がまたあった。
『問題なし』だそうだ。このしょうもない病院から退院だ!!
嬉しい!!
退院は明日。あいこさんも来るし・・・いろんな人がくるだろな・・・
そういえば・・・僕の記憶ってどんなのだったんだろ・・・?
「なぁ・・・」
何もない空に話しかけては泣いた日が何日もあった。
でも、今ならどこまでも飛んで行けそうな気がする。
行ってみるか?ドコマデイケルカ。
よし、よーいどんだ!!
心の中で思って思いっきり走ってみた。誰よりも早く。
そして、人の中を駆け抜けた。
久しぶりにしては・・・だいぶ走れたほうだ。
明日の退院の日はどうなるかな?
ー退院当日ー
退院当日
僕は花束をいっぱいもらい病院をでた。
「これからもお元気で。そのうちに記憶は戻ります。なので、それまでは自由に指してあげてください。それと・・・ここは・・・」
お母さんと話してるや。ながったるいな・・・よし、あいこさんにでも会いに行こうか。
「あ、あいこさん」
「あ、ヒロシじゃない。どうしたの?」
「退院したんです。それで、この花束いらないんで貰って下さい。」
「あ!!いいの?かわいいな〜。ねぇ。退院祝いに、アイス食べに行かない?」
「あ、いいですよ。アイスかぁ・・・久しぶりだなぁ・・・」
と、言う事で行く事になった。
「すいませーん。アイスくださーい。ヒロシ何にする?ほら!!いっぱい種類があるよ!」
「何しようかな・・・?」
「んじゃ、あたし、ラズベリー!!」
「んじゃ、僕もそれする。」
ラズベリーアイスは、ねじれてるような、、、甘すっぱいような、、、変わった味だった。
「ねぇ。。。もし、あたしがヒロシの事が好きだって言ったらどうする?」
「えぇ?!」