第四話
−1−
なぜか急に頭が痛くなったりする。けれど、すぐ終わる。
医者に呼ばれた、僕は「一過性の記憶喪失」と、言う病気らしい。
一過性の記憶喪失とは、一時的に記憶が途切れるという事。
睡眠をすれば治るらしい。原因はわかってないそうだ。
しかし、僕はさっき寝てたはずだ。それなのに、記憶は戻ってない。
どうゆうことだ・・・?
昔の事を思い出してみる。
僕は中学校に入って、、、えーと・・・
ここから先は霧があるように、全然わからない。
・・・今何歳なんだ?
「あの、僕って今何歳なんですか?」
人が怖かった。頑張って聞いてみた。
「あぁ、君はね・・・14歳だよ。」
と、言う事は、僕は2年間の記憶がないのか・・・?
−2−
気づいたら走ってた。
思いっきり走ってた。なぜか、道はわかった。
「痛っ!!」
頭が急に痛くなった。その場に僕はしゃがみこんだ。
なぜか、トラックに当たる。そんな場面が出てきた。
こ、怖い。助けて。だれか助けて。
体が震えだしてとまらない。涙が出てきた。
「だ、誰か・・・」
つぶやいても人は来ない。
怖い・・・。
孤独という名の壁にぶつかった。
時間がたって、僕はマシになった。
けど、まだちょっとしんどい。
「これからも、一人で頑張らないとなぁ。」
一人で呟いて、笑った。
−3−
病院に帰った。いろんな人が迎えに来てくれた。
すぐに、精密検査をした。
看護婦さんに
「これを読んでみてください」
と言われた。
・・・なんだこれ?変な文字が書いてある。
こんな文字読めるか!!思わず、僕は怒ってしまった。
「なんですか?これ?」
半分怒って聞いてみた。
「あなたの名前の漢字です。」
・・・かんじってなんだ?!
しゃべってた言葉はなんとなくわかってたけど、かんじってなんだ?!
わからない・・・。