第71話 ハロウィン2
〜幸晴side〜
10月末の休みになり、俺は足利さん家に向かった。場所はもう教えてもらっているので、迷うことはなかった。
「ここか...」
俺は足利さんの家に到着した。確かに俺の家より大きかった。インターホンを鳴らして玄関に入った。
「お邪魔します」
玄関の扉を開けると、足利さんが出迎えてくれた。足利さんは黄色いTシャツに黒い短パンという組み合わせの服を着ていた。
「前田君、待ってたよ〜。もうみんな来てるからね」
足利さんが俺を部屋まで連れて行った。
「ここが私の部屋だよ〜」
部屋には誰もいなかった。
「あれ?みんなはどこにいるんだ?」
「みんなは別の部屋で着替えてるところだよ。私も今から着替えるからちょっと待っててね〜」
足利さんは俺を残して別の部屋へ移動した。
しばらくすると、部屋をノックする音が聞こえてきた。
「前田君、お待たせー。まずは私から披露するよ」
最初に入ってきたのは京極さんだった。京極さんはスーツを着ていて、頭に包帯を巻いていた。
「えっと...何のコスプレ?」
「これは頭を撃ち抜かれた大統領のコスプレだよ。私っていつも共産主義の話ばかりしてたから、たまには資本主義側のネタも出してみようと思ったの」
初っ端からすごいネタが出てきたな。
俺はリアクションに困ってしまった。
「前田先輩。失礼します」
次に入ってきたのは細川さんだった。細川さんは魔法使いの格好をしていた。
「おお、魔法使いだ」
「私の一族は昔魔法使いを目指していたのでこの衣装にしました」
「...??」
魔法使いを目指していた?昔の細川さんは何をしていたんだろうか...
「入るよ〜」
俺が疑問に思っていると、今度は足利さんが入ってきた。足利さんはミイラの格好をしている。
「何かすごいことになってるね...」
「うん、ちょっとキツくしてあるからね」
足利さんは身体全体に包帯を巻いていたが、体のラインがわかるくらいピチピチになっていた。
「ゆっきー、お待たせ...」
そして最後に玲那が入ってくる。
「!?」
玲那はバニーガールの格好をしていた。
「恥ずかしいけど、ゆっきーの為に用意してきたよ...」
玲那は扉を閉めてこちらに近づいた。歩くたびにバニー服からはみ出している胸がたぷんたぷんと揺れる。
「ここ座るね」
玲那は俺の横に座る。バニーガールの美少女が隣にいるだけで非日常感がすごかった。
「よーし、まずはみんなでお菓子食べよっか」
玲那の隣に座った京極さんが言った。
「結構量がありますね」
細川さんが足利さんの横に座りながら言う。
現在俺の右隣りに足利さん、左隣りに玲那、向かい側に京極さんと細川さんが座っていた。
「この日のために用意しておいたからね〜」
俺たち5人はテーブルを囲んでお菓子を食べた。
「この後は何をする予定なのですか?」
細川さんがお菓子を食べながら聞く。
「私はね、これを用意してきたよ!」
京極さんがカバンから割り箸を数本出してきた。
「これを使って『王様ゲーム』をしようと思ってるの」
「王様ゲームって何番と何番が何をするみたいに指定するやつか?」
有名なゲームなので俺は一応知っていた。
「そう!王様の棒を引いた人が何でも命令していいんだよ」
京極さんの提案としては定番のゲームだった。
「いいね、あーしもやるよ」
「私も参加する〜」
玲那と足利さんも参加するみたいだ。
「私もやりますよ、面白そうなので」
細川さんも返事をする。
「前田君も参加するよね?」
京極さんが俺に聞いてくる。
「ああ、もちろん参加するよ」
俺は即答した。美少女たちとゲームできるなんて、この先の人生で発生しないかもしれないと思ったからだ。




