第65話 文化祭6
〜教室〜
1週間後、ついに文化祭当日になった。
「みんな、今日は全力で頑張ろうね!」
既にメイド服に着替えた京極さんが周りに呼びかける。ミニスカとニーソックスから生み出される絶対領域がとても眩しかった。
「お〜」
京極さんと同じくメイド服を着た足利さんが返事をする。この日のために気合を入れてきているのか、ツインテールがカールしていた。いつもよりお嬢様感が増しているように見える。
「幸晴...ここは天国か?」
隣にいた拓人が俺に話しかける。
「天国...いや、極楽浄土の世界だな」
「ありがとうな、あの時俺の案に乗ってくれて」
拓人が俺に礼を言う。
「そんな改まって言わなくてもいいって...俺だってメイド服姿を見たかったんだからな」
「そういえば、姫川さんはどうしたんだ?」
「玲那なら少しあとの時間帯に入るから、来るのはまだ先だと思うぞ」
「そうか、じゃあそれまで頑張らないとな」
拓人は気合を入れていた。
文化祭開始の時間になり、俺は教室を出て玲那と合流した。
「ゆっきーお待たせ!どこ寄ってく?」
「実は妹の夏希からクラスの出し物味わってほしいって言われてさ...」
「いいよ、じゃあ夏希ちゃんのクラスに行こうか」
玲那が俺の手を握って歩き出した。
夏希のクラスに着くと、受付の席に細川さんが座っていた。細川さんは白装束を着ている。
「前田先輩、来てくれたんですね」
「まあ、夏希に来てほしいって言われたからな...ていうか結構本格的だな」
「なんか、夏休みにやった肝試しを思い出すね」
玲那が少し不安そうな顔をしている。東勝寺跡に行ったときも色々あったもんな...
「2人とも入りますか?」
細川さんが俺たちに聞いてくる。
「もちろん入るよ!ゆっきー安心して、何かあったらあーしが守ってあげるからね!」
「玲那、それ普通逆なんじゃ...」
玲那が俺の手を引っ張って入っていった。
〜教室(屋敷内)〜
「暗いな...」
室内の窓は黒い布で覆われており、薄暗くなっていた。おそらく夏希のことだから、気合を入れて色々仕掛けているのだろう。
「なんかここ、歩きにくくない?...きゃ!?」
「うお!?」
突然丸い物体が足元に転がってきた。それを踏んづけてしまった俺たちはその場で転んでしまう。
「...ん?これはどうなってるんだ?」
俺の目の前に薄黄色い布が広がっている。
「いやぁ!ゆっきー!どこ見てるのよ!?」
玲那が急いで離れる。どうやら俺は転んだ拍子に玲那のスカートの中に顔を突っ込んでしまったらしい。
「ご、ごめん」
俺もすぐに起き上がった。
俺たちが先へ進むと、鍵の閉まった扉があった。
「これはどうやって進むんだ?」
俺が悩んでいると、突然室内から機械のような音声が流れてきた。
『ここから先は問題に正解しないと進むことができません。答えられるのは1人だけで、不正解だともう1人にペナルティが課せられます』
マジかよ...
「ゆっきーが答えていいよ、ペナルティくらいあーしが身代わりになってあげるから」
玲那...なんて強い人なんだ。
こうして、解答権は俺に渡された。
『問題1、
前漢と後漢の間の国を答えよ』
...は?
「全然わからん...」
『パスしても構いませんが、ペナルティが課せられます』
「ゆっきー、あーしのことは気にしなくていいからね?」
「玲那、ごめん。これパスだわ」
俺は1問目を諦めた。
『ではペナルティを実行します』
「きゃ!?」
突然マジックハンドが現れて玲那の尻を叩いた。
「...何よこれ」
玲那がお尻をさすりながら言った。




