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第43話 夏祭り2

〜自宅前〜


祭りの日になり、俺は家の前でみんなが来るのを待っていた。今は夏なので夕方でも外はまだ明るかった。


「ゆっきーお待たせ!」


集合時間の少し前に玲那たちがやってきた。3人とも浴衣姿で、玲那は普段のポニーテールをまとめていた。


「玲那、すごく気合い入れてるな。普段よりも大人っぽいというか...」

「本当に!?めっちゃ嬉しいんだけど!」


玲那の顔が少し赤くなっている。


「ゆっきーはいつも通りだね」

「そうだけど、ちょっと場違いな感じが出ちゃってるかな...」

「そんなことないよ!前田君はいつも通りのままでいて、変に着飾ったりしない方がいいと思うよ」


京極さんがフォローしてくれた。


「前田君がもし韓流ファッションとかに目覚めたら私は一気に幻滅しちゃうし、愛国心のない人なんだなって考えるから」

「京極さんは何の話をしてるの...?」


玲那が不安そうに言う。

ちなみに京極さんの髪型はいつも通りのショートボブだった。


「...?前田君、どうして私の髪を見てるの?」


京極さんが俺に聞いてくる。そうだった、京極さんは視線をすぐに察知できる人だった。


「い、いや何でもないよ」


俺は反射的に視線を逸らした。


「とりあえず暗くなる前に行こうか」


足利さん主導で俺たちは祭りのやっている場所へ向かった。足利さんも普段と同じツインテールだった。



〜会場〜


目的地に到着した俺は人の数に驚いていた。会場の真ん中には桟敷が立っている。


「結構混雑してるな...」


俺はあたりを見回しながら言った。


「みんな楽しみにしてたんだよ。でもどこから寄っていくか悩んじゃうね〜」

「じゃあここから別行動で食べたいもの買ってシェアしようよ!」

「いいね、でも迷子にならないように後で集まる場所決めた方がいいんじゃない?」


玲那が京極さんに言った。


「人混みから抜けた方がいいから、あっちの神社に繋がってる階段付近でいいんじゃないか?」


俺が3人に提案した。


「わかったよ!前田君が喜びそうなの選んでくるね!」


京極さんが真っ先に人混みの中へ突っ込んでいった。玲那と足利さんも後ろに続いた。


「さて、俺も何か探すか...」


俺は手前から屋台を見て回ることにした。



俺たちは気に入ったものを買って階段の横まで集まった。誰も迷子にならなくて本当によかった。


「あーしはこれ買ってきたよ」


玲那が買ってきたのはりんご飴だった。みんながよくイメージしている棒に刺さっているタイプではなく、最初から一口サイズにカットされているものだった。


「すげえな、今ってこんなに食べやすくしてくれてるのか」

「ぱっと見ただのカットりんごにしか見えないよね〜」


俺と足利さんが器に入ったりんごを見て感心する。


「ゆっきーは何買ってきたの?」

「俺は焼き鳥買ってきたよ」


俺は袋から買ってきた焼き鳥を出す。タレと塩、両方用意してあるので争いが起こることはないだろう。


「ゆっきーわざわざ両方の味買ってきてくれたの?」

「そりゃみんなで楽しみたかったし、今日誘ってくれて嬉しかったから」

「前田君ありがとう!私たちも出すね」


京極さんと足利さんはそれぞれたこ焼きとポテトを買ってきていた。意外と普通のもので俺は内心ほっとしていた。


「それから飲み物も買ってきたんだ、前田君飲んでみて!」


京極さんが差し出してきた飲み物を俺は一口だけ飲んだ。


「う゛っ!?」


俺は強烈な味に思わず噴き出しそうになった。


「な、何だこれ...」


俺はボトルのラベルを見て驚いた。そこには...


『メロンパンサイダー』と書かれていた。

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