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第26話 海水浴5

水着の披露が終わった後、俺たちはレンタルショップで今回の遊びで使う道具を借りにいくことにした。


「じゃあゆっきーと京極さんに道具運びをお願いしてもいいかな?あーしと足利さんは荷物の見張りしてるから」

「わかったよ!前田君行こう!」


京極さんが俺の手を握って走り出した。


「ちょっと、引っ張らないでくれ」


俺は慌ててついていった。



砂浜を歩いていると、俺は周りからの視線を感じ取った。もしかして、京極さんを見ているのだろうか?


「何か視線を感じるんだけど...」


京極さんも同じことを思っている。女子って視線とかに敏感そうだもんな。


「前田君のことを狙ってる人がいるのかな?」

「いや、普通に考えて京極さんを見てると思うぞ。パッと見て男子の方が多いし」


そもそも何で俺が狙われるんだ。


「う〜ん...私って姫川さんや足利さんより小さいから目立たないと思うんだけどなー。...あっ!」


京極さんが急に顔を上げた。


「男子の視線が多いってことは、きっとそっち系の人たちが前田君を狙ってるっていうことじゃない?」


そっち系って...まさか同性愛者?


「京極さん...恐ろしいことを言わないでくれよ」


もし当たっていたら、俺は先程とは別の意味で号泣する自信がある。


「とにかく、少し急ごう。玲那たちも待ってるし」

「そうだね、前田君が襲われる前に行かないと」


俺たちは道具を借りて早歩きで移動した。



「ゆっきーおかえりー!おっ、色々持ってきてるね!」

「頑張ったね〜」


荷物を置いた場所に戻ると2人が出迎えてくれた。


「選んだのは京極さんだけどな」


俺はまずレジャーシートを広げて、ビーチパラソルを地面に刺した。


「何かこれだけで拠点って感じがするね」


京極さんが道具をあさりながら言った。


「俺は休みたいからちょっと日陰にいていいか?みんな先に遊んでていいから」


俺はレジャーシートの上に座った。


「いいよ、足利さん!一緒にこれやろう?」


京極さんが拠点から少し離れた場所で足利さんを砂遊びに誘う。


「いいよ〜。前田君、ちょっと行ってくるね〜」


足利さんが俺の方を見てから京極さんのところへ向かった。


「ゆっきー、隣に座っていい?」

「ああいいぞ」


玲那が俺の隣に座る。


「ねえゆっきー、お願いがあるんだけどあーしにサンオイル塗ってくれない?背中だけでいいから」


玲那は鞄からオイルを出して渡してきた。


「...ええ!?」


俺はまた動揺していた。


「あーしの素肌を味わえるんだから、もっと喜んでもいいのに」

「変な言い方するなって...まあいいけどさ」


玲那がレジャーシートの上でうつ伏せになって、ポニテを横にずらした。普段隠されているうなじが見えてドキッとしてしまう。さらに、うつ伏せになったことで玲那の大きい胸が少し潰れていた。


「ゆっきー、塗っていいよ」


俺は覚悟を決めて、玲那の背中にオイルを塗る。


「んんっ...ちょっと冷たいね」


玲那が変な声を出すせいで余計緊張してしまう。俺は感情を押し殺すのに必死だった。


「ゆっきー、今日はこんな暑いのに来てくれてありがとね」

「そりゃあみんなが誘ってくれたんだから、行かなきゃ申し訳ないだろ」

「そんなこと言いつつも、本当はあーしたちの水着姿を見ることができたんだから来て良かったでしょ?」

「うっ...それは否定できない...」


俺は動揺のあまり、玲那の背中にあるトップスの紐に指を引っかけてしまった。


「あ、悪い」

「...ゆっきー、今ビキニの紐引っ張りたいって思ってたでしょー?」

「え!?急に何を言い出すんだ!?」


俺は思わず手を止めてしまう。玲那は後ろを振り返って言った。


「...ここだけの話なんだけど、あーしが着てる水着はホルタービキニっていうタイプで、結び目を引っ張るだけで簡単に解けちゃうんだよ?」


とんでもない爆弾発言だった。


「つまり、首と背中の結び目を解くだけであーしは一瞬で上半身裸になっちゃうの」


「...」


俺は思わず俯いてしまう。


「ふふふ、ゆっきー顔赤くしちゃってかわいいねー」

「玲那、あんまりからかわないでくれよ...」

「ごめんね、ゆっきーの反応が面白くって」


微笑みながら言う玲那に、俺は振り回されるのも悪くないと思ってしまった。

俺は感情を抑えながら、玲那の背中にオイルを塗り終えた。


「ゆっきー、今度はこっちも塗ってくれない?」


玲那がパレオをめくって肉づきのいい太ももを見せてきた。玲那の太ももは学校でいつも見ているはずなのに、普段より輝いて見えた。


「わっわかった...」


俺は玲那の脚にもオイルを塗っていった。

玲那の太ももはとても柔らかかった。未知なる感触のせいで、俺は平常心を保つので精一杯だった。

俺はなんとかオイルを塗り終えた。


「ゆっきーありがと、あとは自分で塗るから」


玲那がうつ伏せの状態から起き上がった。

オイルを塗っている時間は5分も経ってないのにとても長く感じた。オイルを塗られた玲那の身体はテカテカになっていた。


「前田君、ちょっと来てー!」


京極さんが拠点まで走ってきた。


「どうしたんだ?」

「私たちで砂の城作ったから見てほしいの!」

「え、ああ、わかった」


すごい勢いで走ってきたけど、そんなに自信作なのだろうか?


「玲那もくるか?」

「ゆっきー、あーしのことは気にしなくていいよ。まだ塗れてないとこあるし」


俺は玲那を拠点に残して京極さんの後をついていった。



俺たちは足利さんと合流した。そこには見事な山城があった


「前田君、どうこれ?」


京極さんが得意げに聞いてくる。


「す、すげぇなこれ...なんて名前の城だ?」

「これはね〜尼子(あまご)さんの居城の月山富田城(がっさんとだじょう)だよ」


足利さんが教えてくれた。何かかっこいい名前だな。


「えっと...尼子さんは京極さんの親戚だっけ?」

「おっよく覚えてるじゃん!尼子さんは私の親戚で、島根の戦国大名だよ。1542年に発生した月山富田城の戦いで、尼子晴久(あまご はるひさ)がこの城を使って大内義隆(おおうち よしたか)相手に籠城戦を仕掛けたの」


京極さんが嬉しそうに反応する。


「これ、写真撮ってもいいか?」

「いいよ!月山富田城の存在を後世に残すつもりなんだね!」

「いや、単純に出来栄えがすごいからなんだけど...」


俺はスマホで月山富田城(砂城)の写真を撮った。


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