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第23話 海水浴2

〜玲那side〜


週末の休みになり、あーしたちはショッピングモールで待ち合わせをしていた。


「姫川さんおはよー!」

「おまたせ〜」


2人とも集合時間前に来てくれた。


「じゃあ行こうか、みんなで最高の思い出作っちゃおうね!」

「「おおー!」」


あーしたちは店の中へ入っていった。


まずは服から見ていくことにした。やっぱり最近は韓流ファッションが流行っているみたいね。


「姫川さん、どんな服見てるの?」


あーしが見ているマネキンを京極さんも見つめる。


「今流行りの韓流ファッション見てるの。夏服でいい感じのないかなーって思って」

「へぇー、姫川さんって韓国に興味あるんだ...」

「...?あーし何か変なこと言った?」

「私はね、韓国はあまり好きになれないの。勝手に私たちの国の固有領土だったはずの竹島を不法占拠したでしょ?そんな国を支持する人はみんな売国奴なのよ!」


京極さんがまた思想を主張してきた。今更だけどゆっきーはいつもこれ聞かされてるんだよね...


「京極さん落ち着いて。売国奴は言い過ぎだって。」


足利さんが止めに入ってくれた。


「わかってるよ。韓国は台湾(中華民国)と違って日本が国として認めているから文化が流れ込んでくるのは当然のことだし。まあこっちの文化も流してほしいと思ってるけどね」


京極さんがまた過激な発言をしている。


「あっそうだ!今度前田君に北朝鮮と韓国どっちが正統な朝鮮国家なのか聞いてみよっと」

「京極さん、一旦移動しようか。今日は水着探しに来たんでしょ?」


話が長くなりそうなので、あーしが本来の目的を伝える。


「おっとごめんなさい。私ったら色々突っ走ってたわ。」

「大丈夫だよ。いつものことだからね〜」


足利さんは笑顔で答えているが、裏では何を考えているのか少し気になってしまった。


数分後、あーしたちは水着コーナーに到着した。


「ここからは別行動で、各自気に入ったのを買っていこうか。水着披露するのは当日までのお楽しみってことで」

「いいよ〜」

「わー、可愛いのがいっぱいあるー」


京極さんが目を輝かせている。さっきとテンションが違いすぎて同一人物だと思えなかった。もしかして二重人格なのかな...?


「ゆっきーの好みって何だろう...」


あーしは慎重に水着を選んでいった。


「ねえ、足利さんはこういうタイプとか似合うんじゃない?」


後ろの方から2人の声が聞こえてくる。


「ええ!?ちょっと大人っぽすぎるんじゃない?」

「大丈夫だよ!足利さんは大きいからきっと似合うよ」

「そ、そうかな...?色々はみ出しちゃいそうだけど...」

「きっと前田君も喜ぶと思うよ!試しに試着してみたら?」

「うん...」


足利さんが京極さんに勧められた水着を試着した。


「足利さん、どうだった?」

京極さんが足利さんが入った試着室を覗く。


「やっぱり、ちょっと小さいみたいだよ〜」


足利さんが不安そうに言っている。


「でもこれくらいしなきゃアプローチにならないんじゃない?私はこれでいいと思う!」

「...じゃあこれにしようかな」


足利さんはもう決めたみたいだ。あーしも決めないと...

その後、あーしと京極さんも水着を決めて個別で購入した。


「姫川さん、これからどうするの〜?」

「ちょっと話したいことがあるから、あそこで休もうか」


あーしたちは喫茶店に入ることにした。


「話したいこと...?あっ!さっき話した竹島問題のこと?」


京極さんが話を戻そうとしてくる。


「違うわよ!何で女子高生が領土問題について話さなきゃいけないの!?」


思わずゆっきーみたいなツッコミをしてしまった。


「えー違うの?竹島だけじゃなくて尖閣諸島と北方領土についても話したかったのに...」


しょんぼりしてしまう京極さん。


「...京極さんってもうちょっと女子っぽい話題出せないの?」

「姫川さんが思う女子っぽい話題って何なの〜?」


足利さんがあーしに聞いてきた。よし、ここはあーしが話題を提供するしかない。


「女子っぽい話題といえば、やっぱり恋バナでしょ?2人はその...ゆっきーのこと狙ってるの?」

「うん狙ってるよ!同じ北朝派だし、前田君ならこんなに思想つよつよな私でも受け入れてくれると思ってるんだよね。あと姫川さんは敵だから勝ちたいし」


京極さんが堂々と答える。っていうかあーし敵なの?


「あっ...思想強いのはちゃんと自覚してたんだ...」

「私も狙ってるよ...前田君もちゃんと女子に興味持ってるみたいだし...前の学校は楽しくなかったみたいだから、今回は楽しい思い出にしてあげたい。それに前の学校で嫌なことされても、やり返さなかったことを聞いて本当に優しい子だって言うのが伝わってきたんだよね〜」


やっぱり足利さんも狙ってるよね...京極さんはともかく、足利さんは強力なライバルになりそうだ。


「姫川さんも前田君のこと狙ってるんだよね〜?いつも話しかけてるし、私に向かってはっきり『負けない』って言ってたから」


足利さんがあーしの方に振ってくる。


「う、うんそうだよ。ゆっきー話してて楽しいし、からかったときのリアクションかわいいし...」


やばい、自分で言っておいて恥ずかしくなってきた。


「じゃあ3人ともゆっきーを狙ってるのか...」

「みんな一斉にアプローチしたら、前田君困惑しちゃいそうだよね」


確かに、京極さんの言うとおりだ。あーしたち同士でぶつかっていたらチャンスを逃してしまう可能性がある。


「こういうのはどうかな〜?海に着く前に、前田君にあらかじめ私たちがアプローチすることを伝えて、他の人の邪魔をしないようにすればいいと思うよ」


足利さんが案を出した。


「先に仕掛けた方が勝ちってことね」

「いいよ!私は隙を見て前田君をこっちの世界へ引き摺り込むことにするよ」


なんか京極さんだけ目的がおかしい気がするけど、これで衝突はかわすことができそうだ。あーしは少しだけ安心することができた。


「姫川さん、このあとはどうするの〜?」

「うーん、もう解散でいいんじゃない?あとは各自別行動で用意しておきたいものを買えばいいと思うから」

「わかった、夏休み楽しみだね!」

「前田君楽しんでくれるといいね〜」


こうしてあーしたちは喫茶店を出て解散することにした。


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