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ANCIENT WORLD ONLINE  作者: 桐に鳳凰
CHAPTER ONE
4/40

FOURTH:ギルドと有名人

なんかポイントの上がり方が速い!

日間SF部門21位だって!微妙に凄い!凄い?凄い!

「レベル1しか上がってないね。柊ならもっと行けたと思うけどなあ」

「いや〜途中熊に殺されたし、リス様に【森のなかま】貰ってから森の動物殺したく無くなってさ」


「うわ両方レアモンスターじゃん。運が良いのか悪いのか」

「リス様レアモンスターなの?」


「それはもう。元々レアなのに、普段からどんぐり30個も持ち歩いてる奴なんかそうそう居ないんだから、【森のなかま】はかなりレアだよ」

「どんぐり集めてたら出現するとかじゃないんだ」


「どんぐり集めてたら偶に寄ってくることもあるらしいけど…どっちにしろ低確率だから検証できないんだよね」

「ふーん。ところでこれどこに向かってるの?」


 現在、馬車に乗っている。別の街に行くらしい。

 運賃は椿が出してくれた。ワープもあるらしいけど一度行って登録する必要があるらしい。


「東の島国、和風の国の『宵ノ国』だよ。そこに拠点があるから」

「拠点?」


「そ。始まりの街から近い割にレベルが高いとこ。結構綺麗なとこだよ」

「ふーん。拠点で何するの?」


「私の使ってない装備あげるよ」

「…なんかずるい気がするな」


「上位勢へのコネは仲間入りの第一歩だよ。まあパワーレベリングとかはしないし、そこまでずるくないでしょ」

「まあいいか」


 ヌシの森を抜けると、海。

 そして、大量に連なったイカダ。


「ここ歩けばつくよ」


 長さは瀬戸大橋くらい?だいぶ長かった。


「よし、とーちゃく!」


 広がるのは和風の風景。

 広がる竹林、低い建物、瓦屋根、櫓門。

 和風系好きなんだよね。椿もだけど。


「こっちこっち」


 町には難なく入れた。なんかモンスターとエンカウントしないな。椿がなんかしたのか?


「はい。ここ」


 ………ギルドハウス?


「我らがギルド、『戦国ノツワモノ』!少数精鋭トップギルドだよ!」

「聞いてないけど」


「だって柊、いっつもソロでやろうとするんだもん。偶には一緒にプレイしよ♡」

「だって私人付き合いとか苦手だし…PSも普通だし…」


「え?」

「え?」


「え?は?いやいやいや。柊PS人外じゃん。」

「え?どういうこと?」


「??? ああ!いつもソロだから自分で周りとの比較ができないんだ!」

「え?何?」


「結論から申し上げますと、あなたは人外です」

「突然の罵倒!?」


「前世では『孤高の剣聖』なんて呼ばれてたの知らない?」

「なにそれ」


「前前世では『魔法賢者』なんて呼ばれてたの知らない?」

「冗談よしてよ」


「…柊は周りの評価気にしなさすぎ。運動神経は確かに普通だけど、あんた異常なほど頭いいでしょ」

「まあ確かに全国模試一位とったことあるけど、ゲームと関係ないじゃん」


「いやスキルの使用タイミングとかクールタイム計算とか戦局の見方とかが…あと反射神経は普通に良いし…いや。なんでもない」

「??」


「ま、人付き合いに関しては気にしないで。ウチのギルドは基本自由だから」

「まあ…椿が言うなら良いけど…」


「おっは~皆~新人連れてきたよ~」と、椿がおもむろに戸を開ける。


「ほらほら柊、入って!」


 言われる儘にギルドハウスに入る。


「お、新人?」

「リア友なんだけどね。聞いて驚け、かの『孤高の剣聖』兼『魔法賢者』の柊です!」


「え?」

「マジか」

「つーかその二人同一人物なの?」

「椿ちゃん騙されてない?」


「騙されてないよ!偶に一緒にプレイしてたもん」

「確かに『孤高の剣聖』も『魔法賢者』もアバターそっくりでPNも同じ『柊』だから同一人物説は流れてたけど…………確かにこうしてみると似てるな」

「え?何?なんの話っすか?」

D(ドラゴン)S(スレイ)O(オンライン)M(マジック)B(ビルド)O(オンライン)知らないとわからんか。別ゲーのトッププレイヤーだよ」

「二人とも常にソロで、インタビューも無視して報酬だけ獲って去っていく、謎のプレイヤー」


 なんか良く分からない話が進んでいく………


「………ちょっと確認するね。DSOやってた?」

「え?あ、私?はい」


「レベルは?」

「一応カンストしましたけど………」


「得意戦法は?」

「氷属性でフィールドを滑りながら加速斬撃ですね」


「……古龍の洞窟でプレイヤー助けたことあるよね?金髪青目の少年」

「えぇと…………ああ!あの弓使いの子か。ん?なんで知ってるの?あそこには他に誰も……」


「会いたかったです柊さん。サインください」

「そういや恋くん、『孤高の剣聖』のファンだったな」

「ストップストップ!柊困惑中!」


 なに?なにがどうなってるの?


「柊はね!自分がさいつよだって無自覚だったんだよね。二つ名のことも初耳だって。元々掲示板もまとめサイトも見ない子だし、ずっとソロだからね」

「「「「「マジか」」」」」


「柊始めたばっかりで、今レベル2だから、間違ってもデコピンとかしちゃ駄目だよ?」

「つーかその恰好何?露出高いな」


「ああ。それは私のレア職のせい。椿、情報言っていい?」

「別に柊が良いならいいよ」


「〈狂戦士系☆☆☆〉のせいで、武器使用不可なんだよね」

「「「「「「ぶきしようふか」」」」」」


「だから今は篭手つけて殴ってる」

「「「「「「なぐってる」」」」」」


 なんか引かれた?


「……とりま、自己紹介しよっか」

「そ、そうっすね。あ、俺『野良猫』っす!職は盗賊系の〈忍☆〉っす!」

「僕は『恋する少年』。職は弓兵系の〈狙撃手☆〉です」

「私は『しゃもじ』。大盾系の〈城壁人間★〉だよ」

「俺は『戦士君』。剣士系の〈双剣士☆〉だよ」

「そんで俺が『信長』。剣士系〈魔剣豪☆☆〉で、ギルマスだ。あともう一人、『落雷』ってのがいるんだけど、今はいない。椿から招集かかってたけどサボった」


「あっはい。私は『ひいらぎ』で、狂戦士系の〈見習い狂戦士☆☆☆〉です。よろしく」

「見習い狂戦士とは」

「狂戦士って見習うものなの?」


 知らん。


「ていうか★ってなんですか?」

「なんかだいぶレアの職で、だいぶ特殊なやつ。効果は秘密♡」


 気になるな。


「ちょっと倉庫つかうね…あったあった。はいこれ」


 〔緋武者アカムシャの脛当て レアリティ:☆☆ 品質:AA 耐久99/99〕

 ┣足のDEF UP(中)

 ┣常時状態異常:返り血(小)

 ┣スキル《踏ん張り》使用可能

 ┗足のSTR UP(小)

 備考:例え吾が死のうとも、此の門だけは決して通さぬ。


 〔緋武者アカムシャの肩当て レアリティ:☆☆ 品質:S 耐久88/88〕

 ┣肩のDEF UP(大)

 ┣常時状態異常:ヘイト集中(中)

 ┣スキル《二段撃》使用可能

 ┗AGI UP(小)

 備考:負け戦?関係あるか。吾が生命いのち、只君主に捧げる迄。


「癖強くない?」

「ダンジョンの宝箱からゲットしたけど、このあとすぐこれより良いのが手に入ってお払い箱になった装備。どうせ使わないからあげるよ」


 いやいやレベル2の初心者が使うやつじゃないでしょこれ。いろんな意味で。

 常時状態異常のデメリットの代わりに装備条件なしの強力装備。


「着てみてよ」

「え、あ、うん」


 装備っと


 〚装備〛

 頭:なし

 首:なし

 胸:布きれ

 胴:なし

 右肩:緋武者の肩当て

 左肩:なし

 右腕:森子狼の骨と毛皮の篭手(両手装備)

 左腕:森子狼の骨と毛皮の篭手(両手装備)

 右手:武器使用不可

 左手:武器使用不可

 両脚:緋武者の脛当て

 両足:なし

 アクセサリー1:戦士の御守

 アクセサリー2:なし

 アクセサリー3:なし

 特殊装備:なし


 まだ空欄結構あるなあ。

 装備欄多すぎでは?


「うっわイケメン」

「武者鎧を着た露出高めのワイルドイケメン女子とか、何処の二次創作だよ」

「柊さん、スクショ撮っていいですか?」

「え?い、良いけど…なんで?」


「カシャ。《印刷》。これにサインください」

「え?え?」

「柊、書いてあげなよ」


「え…あ…うん…え?」


 いわれる儘にサインを書く。なんで私のサイン?価値あるの?

基本レアリティは下から順に

E、D、C、B、A、AA、S、SS、SSS。


ただ、ユニーク装備や消耗系装備は

☆、☆☆、☆☆☆、☆☆☆☆、◇、◇◇……で表される。


ユニーク装備は現在3000種類以上確認されていて、運営は頭がおかしいと言われている。

現在確認されている最高レアリティは「◇◇」。平たく言えば、☆×6。しかし上がり方的にまだもっと上も在ると予想されている。




余談。柊はさり気なく敬語とタメ口両方試して、周りの態度と反応を見て今後の接し方を考えている。

そんなだから友達が少n…  デュクシ(´Д⊂≡(-_-メ⊂)

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