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ANCIENT WORLD ONLINE  作者: 桐に鳳凰
BEFORE CHAPTER TWO
30/40

THIRTIETH:閑話 兄のインタビュー

本編じゃないんで、飛ばしても特にストーリーに支障はありません。

「本日は話題の若手起業家、平野恵丞さんにお話を伺いたいと思います!」

「どーも。平野恵丞です」


「齢24の若社長!5年前に大学の友人と多事業並立式株式会社『INFINITY』を立ち上げ、様々な事業に手を伸ばしそのほぼ全てで成功をおさめる天才起業家と称されています!

 SNSで彼の手掛けた『癒しのおみせ』が話題となり、現在そこから他の店へも連鎖的に人気が爆増!

 高学歴に超有能、しかもイケメン!

 付いた渾名は『万能(Mr.perfect)』!」

「事実とはいえ褒めすぎですよ」


「今日本で最も勢いのあるといわれている貴方に当局が今回独占インタビューということで、よろしくお願いします」

「よろしくお願いします」


「では最初に、休日は何をされているのですか?」

「基本家で過ごしてますね。本を読んだり、ゲームしたり」


「案外普通に思えますね」

「そうですね。特別なことはしてません。僕は基本インドア派なので」


「本とはどんな本を?」

「好きなのは平筆希の『まろまるの一日』とかですね。基本物語小説、あとはたまにエッセイや歴史小説も」


「その本から経営のヒントを得たりすることはあるのでしょうか」

「なくはないですね。というか基本、身の回りのことからヒントを得る時は多いので、本に限らずゲームからも日常風景からも、なんなら『癒やしのおみせ』なんかは元は妹のアイデアですからね」


「なるほど。普段からの観察や生活にも目を光らせているということですか」

「そんな大したことじゃないですよ。楽しむ時は普通に楽しみますし、その時は正直何も考えてません。ただその間のことを『楽しかった』で済ませるのではなく、自分のこれからに活かせるように整理して考えるだけです。」


「ほう。それは具体的にどうやって?」

「日記ですね。電子ではなく紙製の。書いてる間にも一日のことを思い出せて良いですよ。まあ忙しい時期や最悪なことがあった日とかはサボったりもしますけど。それで、行き詰まった時に少し見返してみるんです」


「そうきくと、私も昔三日坊主に終わった日記を再開してみたくなりますね」

「書く時は家族に見られないように気をつけないといけませんよ。妹に見られた時の気まずさといったら地獄ですから」


「さて次は…芸能についてですね。なんとモデルも兼業しているとか」

「まあイケメンですから」


「すごい自信ですね」

「客観的事実ですから。まあこれに関しては僕の力というより遺伝子の力ですけど。証拠に妹も超かわいいですよ」


「とはいっても何か手入れはしてるんですよね。その肌でしてないとか言ったら私泣きますよ」

「妹にオススメされた保湿クリーム。あと規律ある生活って感じですかね。もちろん毎日完璧に健康に過ごしてるわけじゃないですけど。あと妹の飯が美味いっていうのもあります」


「…学歴も超優秀と聞きますが、一体どんな勉強方法を?」

「勉強に関しては、ただただ僕の才能ですね。でもまあ努力はそれなりにしましたよ。僕はまあ教科に合わせて自分で一番効率のいいやり方を模索しただけです」


「具体的には?」

「僕は理系なんですけど、やっぱり人に教えるのが一番身につくっていうのは本当だと思いますよ。それで妹に色々教えてたら今度は妹が僕以上に天才になっちゃいましたけど」


「……」

「? どうしましたか?」


「いえ。なんでも。ではそろそろ、成功の秘訣は?」

「綺麗事に聞こえるかもしれませんが、トライフォースですね。力、知恵、勇気です」


「それは有名ですね。なんでも会社の社訓だとか」

「仲間に社訓を決めろと言われて、最初は適当に当時ハマってたゲームから思いついた単語なんですけど、これが地味に真理を突いてましてね。どれかが欠けてると大体どこかで失敗するんですよ。

 例えば勇気は『判断力』。知恵は『データ』。力は『人材』です。何か新しいことを始める時は、この3つがしっかり揃っていることを確認して行えば、自然災害にでも逢わない限り大体成功します。僕はこれを繰り返しているだけですね」


「なるほど…。深いですね」

「そうですか?」


「それでは最後におまけ質問。アンケートで最も多かった質問です。ズバリ、好みのタイプは?」

「いきなり話のジャンルが変わりましたね」


「この世の女子で貴方のこれが気にならない人なんて居ませんよ」

「これ…たまに合コンに誘われた時に聞かれるんですけど、毎回皆引くんですよね」


「ほう?それはまた気になりますね。意外とマニアックな?」

「いえ。妹です」


「え?」

「ぶっちゃけ、僕の妹以上の女性を見たことがないんですよね。

 いえ、ただ事実として。我が妹は最近睨む顔しか見れてないんですけど、それもまた…

 よく考えてみるとですね、当然なんですよ。

 自分の親って、自分と似てるじゃないですか。ということは好みのタイプも同じな場合もあるんですよ。

 で、父は母と愛し合って結婚するわけじゃないですか。ということは妹は母似になる可能性もあるわけですよ。

 つまり、父の好きなタイプに妹はなって、そして僕のタイプは父に似るんですよ。

 ということは必然的に人生において最も魅力的なのは妹になるわけです」


「えっと……」

「あ、もちろん近親相姦の類はできてま……ゴホン。してませんよ。というか妹側の僕への好意がなぜかゼロなんで。僕の理論で言えばあちらにも好意があっていいと思うんですけど。

 まあ疲れた体に浴びせられる罵倒も慣れてくると心地よくなるものですね」


「ちょ、ちょっと待ってください」

「うちの妹は美人系なんですけどたまに見せる可愛さがもう最高でして。でも最近とうとう無視され始めて…罵倒はご褒美なんでいいですけど流石に無視は堪えるので、ちょっとした策を練っt



【しばらくおまちください】





 ……何やってんだあのクソバカ兄。朝の生放送で…

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