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ANCIENT WORLD ONLINE  作者: 桐に鳳凰
CHAPTER ONE
2/40

SECOND:親友と初接敵

 目を覚ますと、街中。青いクリスタルの前。

 いかにも「リスポーン地点」って感じのところだ。


 \ピコン/

【MISSION:初ログイン 成功】

 ┗報酬:1,000G(ゴールド)魔法袋インベントリ地図マップ


 お、なんかゲットした。

 1,000Gは基準がわからないけど少ないんだろう。インベントリとマップは…まあその名の通りだ。


 \ピコン/

【MISSION:チュートリアル】

 ┗チュートリアルをクリアしよう。マップのアイコンの場所へ行ってね。


 アイコン?あ、あった。

 こっちの広場だな。


『こんにちは。きみこの街は初めて?案内するよ』

「あ、結構です」


 ナンパか。


 …ん?PN(プレイヤーネーム)が無い…NPC!?


「あ、いややっぱお願いします!」

『あ、そう?了解』


 あっぶな。チュートリアルすっ飛ばすとこだった。

 私はストーリーとかはスキップしたく無い派だから。


 チュートリアルはまあ、チュートリアルだった。

 街の施設の紹介と、基本事項だけ。


 基本事項は以下の通り。

 一、街中には基本モンスターは出ない。

 二、転移者(私達の事)は死ぬとさっきのリスポーン地点か直前に寝た宿屋に転移する。

 三、死んだ場合、所持金半額ドロップとアイテムランダムドロップ。

 四、PKプレイヤーキルはレッドネーム化し、レッドネームの状態で死ぬとアイテム全壊、所持金全額ドロップ、装備全ドロップで、一定時間牢屋で拘束される。尚レッドネームは常に憲兵NPCに狙われ、街中は歩けない。キルした人数に比例して拘束時間は上がる。レッドネームを解くには死ぬか、自首するか、ゲーム内時間で7日逃げ延びないといけない。自首した場合は1時間拘束だけで済む。しかし5人以上キルした場合、自首は不可となる。

 五、NPCを殺した場合、即座に街を追放。後21日間侵入禁止となる。NPCは教会で生き返る。

 六、故意のセクハラ、嫌がらせ等の行為は見つけ次第垢BAN。MPK(モンスターを利用したPK)は故意だと判断されるとPKと同等の処置となる。

 七、「戦争」「決闘」など、PKペナルティーが免除される場面もある。又、AIが非がないと判断した場合も免除されることもある。


 結論、PKすることのデメリットがアホみたいにでかい。

 一応PKすれば経験値と相手の所持金半額が手に入るがそれだけ。

 盗賊系は装備を一つランダムで奪えるようだが、それでもデメリットがでかい。

 NPC殺しに至ってはメリット全く無し。

 愉快犯はこれでかなり減るだろうが、少しやり過ぎな気もする。


 以上。チュートリアル。


 \ピコン/

【MISSION:チュートリアル 成功】

 ┗報酬:低級ポーション(品質:普通)


 お、なんかもらった。

 ポーションか。


【PN『椿』より外部メッセージが届きました】

 ┗「私つばきさん。今貴方の後ろに居るの」


 ビクッとして振り返る。

 そこにはピンクの髪の少女。

 私の親友、木下春香だ。


「やっほーよっちゃん。ログインしたんだ」

「は…椿、PNで呼んでよ」


「ほいほい。ところでなにその格好」

「それがさあ。レア職引いちゃって…」


「まじで?どんな?」


 ステータス画面を見せる。


「☆☆☆!?激レアじゃん。ん?武器使用不可?」

「ウサギさんは素手で戦えってさ」


「STR高wwMP無しwww極端過ぎww」

「どーしよこれ」


「まあ作り直しできないし、せっかくならレベリングしてみよ」

「うう…あ、そういえば椿は何なの?」


「〈侍☆〉LV.85」

「つよ」


「現在トップレベルは98だから、上位勢ではあるね」

「そのかっこいい刀は?」


「これ?見てみる?」


 どれどれ…


 〔妖刀、狂イ落 +5 レアリティ:☆☆☆ 品質S 耐久76/110〕

 ┣装備条件:〈侍〉LV.80以上

 ┣スキル《落首》使用可能

 ┣DIF DOWN(大)

 ┣AGI UP (大)

 ┗備考:落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ落ちろ


 な…なんか凄そう…


「生産職勢の剣じゃなくてレアボスのドロップアイテムを強化したやつ。かなり強いかな」

「私も欲しかった…」


「武器使用不可は初めて見たなあ。普通は殴ってもほぼダメージなんざ入らないけど…」

「まあいいか。取り敢えず辺りを探索してくるね」


「りょ。じゃあ16時にここで。あ、これお守り」


 渡されたのはミサンガ。


 〔戦士の御守 レアリティ:☆☆ 品質:A 消耗品〕

 ┣致命ダメージを確率で一度だけ肩代わり。成功したら消滅

 ┗経験値効率UP(微)


「え。これ貰って良いの?」

「序盤にあったら便利だけど序盤じゃ手に入りにくいという矛盾アイテム。まあ上位勢の友達がいる奴の特権だよ」


「じゃあお言葉に甘えて」

「あ、森に行くなら熊に気をつけて。ヌシの森は初心者に絶好の狩場だけど極稀に『悪熊あくま』っていう徘徊ボスモンスターが出るから」


「了解。じゃあまた後で」

「はい。また後で」


 今は10時。ご飯に一旦抜けるけどまあ時間あるな。

 レベリングトライアル。制限時間内にどれだけレベルを上げられるかな。

 スキルは今は無し。無論魔法も無し。本当に拳一つだな。

 まあ逆に武器破壊での詰みとか無いから。うん。


 さーて。いっくぞー!


 ◆◇◆◇


 ヌシの森。

 さっきまで居た「緑の街」のすぐ東にある森。

 低レベルモンスターが多く存在し、初心者用の狩場である。

 しかしそこには低確率エンカウントの「悪熊」別名「初心者殺し」が存在する。

 LVは55。まず初心者が勝てる相手ではない。

 見つけたら逃げろ。幸い足は遅い。


 さてと。狩りますか。

 敵の強さとかは把握しておきたいし。


 森に入る。


 しばらく歩くと、モンスターが登場。記念すべき第一号くん。


【スライムに発見された】


 スライム。青いぷるぷる。

 けっこうか……うわっ!?


【スライムが突進 命中 20のダメージ】


 三分の1削られた。嘘でしょ?スライムだよ?


 うわまた突進!…油断してなきゃ余裕で躱せるな。


 躱してパンチ!


【スライムに100のダメージ OVERKILL! スライムは爆四散した】

【スライムは「スライムの低級核」をドロップした】


 \ピコン/

【称号:OVERKILL 獲得】

 ┣取得条件:敵を全HPの倍以上の攻撃で一撃で倒す

 ┗効果:STR上昇(微)


 なるほど。極端だ。

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