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「さみしいね」など

あやとり

作者: 維酉

ちかごろ

空気が

にがい


ちかごろのはなし

指先でかわした約束も

ずっとむかしに思い出せない


暮らしを歩き

いくつかのことを忘れて

それでも糸が

途切れないから

まだ

つないでいける

のかな、と


ちかごろ

いいことがあって

漠然と、ゆらぎがおとなしく

すこし、ひとを

愛せるかもしれなくて

暮らしの糸を紡いで


それから

ひろいあげるように


日々を縒って

あやとりしよう


三段ばしごをつくったら

足がかりに

星空へ立てかけ


(おもいだす)


星を盗みにいこう


(ふいに息がつまる)


だれにもばれないように


(だれにもばれないままで)


あなたにばれないように

あやとりをしよう


東京タワーをつくったら

血でそめあげて


(ふいに泣きたくなる)


わたしの愛だっていおう


(ふいに息が詰まる)


へその緒が

まだ切れていない

暮らしはずっと

白画用紙のままだ

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