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人間より上位な者5
俺と儚は言われた通りに朝礼が終わって直ぐに職員室に向かった。
「何言われんだろうな」
「そんなにビビらなくても。華王先生は良い人だよ?」
「あの人の事知らねーから言えるんだよ」
「失礼しますって、あれ」
「誰も居ないね」
職員室は誰もいない。全員が授業に出てるなんてことは無いから人避けが行われている。
「あー、来たね。遅いよ全く」
職員室の奥、校長室からだるそうに華王先生が出てくる。
先生の周りに湯呑みが浮いている。
「な、なにあれ」
儚が言葉を失った。
「先生はなんだっけ陰陽師?」
「結界師だ、魔法使い」
「え、え?ええー!」
儚の絶叫が部屋全体に響く。下手したら校庭まで聞こえてそうだ。
儚には何も言ってこなかったから、めちゃくちゃに驚いてるな。