コント『ハットトリック』
『第3回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞』投稿作品です。
指定キーワードは『ハットトリック』。
手強いやつでしたが、コントの力で何とか抑え込みました。
どうぞお楽しみください。
「どうもー」
「どうもー」
「よろしくお願いしまーす」
「お願いしますー」
「僕ねー、モテたいんですよー」
「何? やぶから棒に」
「男と生まれたからには、一度くらい女の子にキャーキャー言われたいものなんですよ」
「あぁそうなの? そうしたらスポーツとかいいんじゃない?」
「スポーツやればモテます?」
「活躍したらモテるんじゃない? 例えばサッカーでハットトリックとか」
「やってみます。……忍法! キーパー殺しの術でござる! ニンニン!」
「ハ◯トリくんじゃなくてハットトリック! あとハ◯トリくんはそんな物騒な事言わない!」
「ハットトリックですね。わかりました。はい! 帽子から鳩が出ましたー!」
「ハットでトリックだけれども違う! 試合中にいきなり手品したら別の意味でキャーキャー言われるよ! そうじゃなくて、サッカーで試合中、一人で三点取るプレイの事!」
「成程、ではゴールから遠い地点からロングシュート! 左手は添えるだけ……!」
「サッカーにスリーポイントシュートはない! ボールに左手添えたらハンドだし!」」
「じゃあどうやるんですか?」
「まぁ一人でゴールまでボールを運ぶのは大変だから、仲間に協力してもらって、パスをしてもらうのがいいんじゃない?」
「パスですね。ハートの六とダイヤの八は止めさせてもらった……! さぁパスしな……!」
「何で七並べ始めてるの!? サッカーだって言ってるでしょ!? ボールを集めるように頼むの!」
「おう、わしら仲間やのう……? 折り入って頼みがあるんじゃが、タマァ取ってきてくれんかのう……?」
「何で任侠映画風!? タマがボールじゃなくて命に聞こえる!」
「ボールって言った方がいいですかね?」
「間違いなくね! それと無駄に脅す感じもなしで爽やかに!」
「次の試合で、俺にボールを集めてくれ!」
「そうそうその感じ!」
「くらえ! みんなが集めてくれた千個のボールで千本ノックシュートだ!」
「ボール持ち込んじゃ駄目でしょ! サッカーボール千個もあったら、パチンコの大当たりみたいに溢れる!」
「くそう、後一球入ればハットトリック達成なのに、ボールは後一つ……!」
「キーパーがすごいのかあなたがポンコツなのか……」
「いっけぇ! 入った! ハットトリック達成だ!」
「それはハットトリックとは言わないかな……」
「これでモテモテ! 次は女の子を三人同時に彼女にしてハットトリック達成だ!」
「いい加減にしなさい!」
『どうもありがとうございましたー』
読了ありがとうございます。
サッカーだとまんまなので、クリケットでガチスポーツものをやろうかと思ったのですが、感想が「よくわかんなかったけどすごいと思う(精一杯の優しさ)」に染め上げられる予感がしたのでコントに逃げました。
大切なのは『キーワード全制覇に向かおうとする意志』だと思っている。
向かおうとする意志さえあれば、たとえ今回はコントに逃げたとしても、全制覇は達成できるだろう?
採用されるわけじゃないけどな……………違うかい?
オールマイティは程々にいたします……。
次回キーワードは『密室』。
よろしくお願いいたします。