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プロットを使って小説を書いてみて思ったこと

作者: まめめめ

 小説家になろうで小説を書くようになって、いくつかの「小説の書き方」がまとめられたサイトを覗くようになった。


 昔はこういうことを調べようと思ったら、本を買ったり人に聞いたりする必要があったのに、いまは検索サイトで「小説 書き方」と検索するだけで無数に候補が挙がってくる。

 便利な世の中になったものだ。


 それはさておき、いろいろな小説書き方サイトを見てみたけれど、どのサイトでも基本的に「プロット」は書く前提として扱われている。

 なんだったら「プロットを書く理由」すら説明する前から「プロットの書き方」の説明を始めるサイトまである次第。


 まあたしかに、小説を書く技術に直結するものってなると、「プロットの書き方」について説明するのが一番手っ取り早いというか、いざ他人に「小説の書き方」を教えようと思ったら、教えられるような技術的な問題は「プロットの書き方」ぐらいしかないような気もするから仕方が無いといえば仕方が無いんだけど……。


 というわけで、私も試しに自分の作品でプロットを用いた小説記法を試してみたわけです。


 で、その結果「プロットを用いた小説の書き方」と「プロットを用いない小説の書き方」には大きな違いがあることを実感しました。

 基本的に、プロットを用いていようがいまいが、僕はどうやら文字を書くこと自体が好きなようで、書いている間は楽しかった。

 だけど、その楽しさの感じ方が大きく違った。


 プロットの無い状態で小説を書き進めているときは、とにかく何も考えずに旅に出たときの感覚に似ている。

 目的地も決まっていない。 どころか、旅の目的すら明確ではない。

 この先に何があるのか、何が起こるのかもわからない楽しみがある。

 もしかしたら自分が歩いているのは、多くの人が既に通り過ぎたありきたりな道なのかもしれない。

 だけどそれでかまわない。 なぜなら、読者にとってどうかは知らないけれど、作者にとっては間違いなく新鮮な世界だから。

 読者に楽しんでもらう? そんなのは二の次! まずは作者が楽しまなくちゃ!!!


 みたいなのりでした。


 で、プロットがある状態で小説を書いている時の気分はある意味全くの逆だったわけで……

 まず、目的地は大体決まっている。 なんだったら電車に乗る時間までだいたい決まっている。

 なんというか、イメージとしては「旅に出ている」というよりもむしろ「パズルを解いている」に近いかもしれない。

 さいしょから「こんなふうに書き上げたい」という完成図があって、そこに向かって一直線に突き進んでいく感じ。

 最終的な着地点を決めるためにどうしても「読者に伝えたいメッセージ」みたいなものを考える必要があって、必然的に思考は「どうしたら読者に楽しんでもらえるだろう」という発想にシフトする。

 ……まあ、それで本当に楽しんでもらえているのかどうかは読者()のみぞ知るといったところだけどね。


 プロットは、銃の砲身みたいなもの。

 撃鉄に起こされた爆発の威力を、まっすぐ前に伝えるための装置。

 だから、銃身(プロット)創作意欲(爆発力)さえあれば、とりあえず小説は書けるのかな……って思った。


 対して、プロットのない物語は、銃身のない銃のようなもの。

 ようするに、爆弾かミサイルのどっちか。

 今書いてるみたいな短編だとまさしくダイナマイト。 その場限りの爆発力。 こんなエッセイもどきにプロットは要らん!

 でもって、プロットなしで長編を書こうと思ったらミサイルを作んないとだめ。

 一度限りの爆発を届けるんじゃなくて、継続的な爆発力による推進でもって自らのブレを調整していく感じ。

 これはこれで、書いていて楽しいんだけど、どうじに「燃料がつきたらどうしよう」っていう不安と常に戦うことになる。


 だからたぶん、あまり流行らないんだと思う。



 まあ、たとえは人それぞれだと思う。

 そもそもこのエッセイ(?)自体、特に考えが合って書き始めたわけじゃないから、特に何か伝えたい結論があるわけでもない(プロットなしに書き始めると、往々にしてこういうことがある)。

 でもまあ、強いて最後に一つメッセージを残すとしたら、その相手は「プロットばかり考えて小説を書いていない貴方」に対して一言。


「プロットなんて無くてもなんとかなるって! とにかく書いてみようぜ☆」

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― 新着の感想 ―
[一言] 一生懸命に10万文字も書いた処女作が速攻で埋もれて、そんなもんだよね~、と思いつつも自棄で書き殴ったノープロット作品で日間総合の天辺まで行きました(;'∀') 今はちゃんと全体・章・話ごと…
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