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1.森の魔女の魔力診断

ザクスが『森の魔女』のデロの所に通うようになり、ザクスはデロからいろいろなことを少しずつ学び始める。


「ザクス、魔法は使えるのかい?」


「ううん、使えない。お父さんやお母さんに火とか水とか出せるように少し教えてもらったけどダメだった」


ザクスは首を振ってデロの質問に否定で答えた。

その時、ザクスは沈んだ表情をし、魔法が使えないことで少し恥ずかしい気持ちを感じる。


「そうか、なら、適性を見てみようかね」


デロは立ち上がり、部屋の奥の方にある小さな黒くて丸い水晶を持ってくる。

そして、ザクスに見えるようにデロが差し出す。


「デロさん、それは何?」


「これはね、魔法を発現できない人でも持っている魔力に反応して水晶の中で魔力を感知して発現させることができる道具なんだよ」


デロがそういうとザクスは目を輝かせて黒い水晶を覗き見る。

水晶は黒いが奥が透けて見えていた。


「どうやって使うの?」


ザクスがデロに使い方を聞く。


「この黒い水晶を持って『わが魔力よ、顕現せよ』って言えば水晶の中で反応するのだよ。それじゃあ使ってみるかい?」


ザクスに黒い水晶を差し出す。

デロはお手本のように魔力を送り、黒い水晶の中に虹色の光が輝く様子を見せた。

光が収まった後、ザクスがその水晶を受け取り、緊張した面持ちになる。

緊張で固まって動かないザクスに対してデロ話しかける。


「緊張してないで、ほれ、言え。『わが魔力よ、顕現せよ』じゃ」


デロの話を聞いて、ザクスが決意の表情をして息を吸い込む。


「わが魔力よ。顕現せよ!……」


ザクスは呪文を唱えたが、黒い水晶は何も反応しなかった。


「ザクスは魔力がないのか?」


疑わし気にデロはザクスに尋ねる。するとザクスは首を傾げて答える。


「わからないよ。どうやって魔力を使えばいいのかも知らないから」


デロはザクスの答えから考えて本当に魔力を持っているのか、それとも持っていないのか、から見ないといけなくなる。

ザクスに渡した黒水晶は魔道具で、詠唱に反応して魔力を吸い出すのだが、ザクスの詠唱には反応しなかった。


「ザクスの魔力の有無から調べないといけないようだねえ。ザクスは魔法だけじゃなく、魔道具も使えないようだし、直接量るしかないか」


デロは期待を裏切られて落ち込んでいたザクスの両肩に手を置き詠唱を始める。

ザクスの体が光り始める。

ザクスは自分の体が光る様子を不思議な気持ちで確認し始める。

手を見ても光っている、足を見ても光っている。

肩を押さえられているので屈み込めないが、首を折って下を向き、体も光っていることも確認した。


「デロさん、僕の体が光っているんだけど、何かわかった?」


ザクスは体が光ったことで期待してデロに尋ねた。


「ザクス。あんたは魔力は持っている。でも得意適性がないようだ。よく言うと万能。悪く言うと無個性。そして、何かのきっかけで押し出されないと魔力は外に出ないねぇ。詰まっている感じがする。そのせいで、あんたは魔法や魔道具が使えないんだよ」


デロの言葉にザクスはがっかりする。

魔力の放出が自分でできないと言われたことが原因である。


「デロさん。僕……」


「ザクス。私からあんたに魔法を教えようと思っておったが、魔法は使えないんじゃあな、魔女の弟子にはなれないのぉ。魔女は魔法を使えるから魔女だからのぉ。当然、弟子も魔法を使えないとなぁ。でも、こればかりは仕方がない」


「うん。……でも、これからもデロさんの所に来てもいいんだよね? 弟子になれないんだったらもう来たらだめ?」


デロはザクスの縋るような問いかけに優しく微笑んで答えた。


「いつでもおいで。魔法は使えなくても私からあんたに教えられることはいっぱいあるからね。弟子にはしてあげられないけど、魔法以外で役に立ちそうなことはいろいろ教えてあげるよ」


ザクスはまだ、落ち込んでおり、満面の笑みを浮かべることはできなかったが、精一杯の良い顔をしてデロに答えた。


「ありがとう。デロさん。これからもよろしくね」


ザクスは今後、デロから様々なことを教わり、成長していくのだった。


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ザコの僕には無理だと思うのですが
ザコの僕には無理だと思うのですが2章~サイドストーリ~
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