ワンとワンワンとワンダフル
比較的短めに終わると思います。
たまたま読んでいただいたのであれば有難うございます。
「なあ、犬神様。」
「ん?なによかな?」
「あんた神様なんだよな。」
「そうなるね。」
「じゃ、なんでそんなに小さいんだ?」
俺は今、散歩をしていた。
何をかと言えば、犬神様をだ。
正確には犬に化けている犬神様と散歩をしていたのだが、どうも神様には似合わないくらい小さい犬種、豆芝だった。
「うーん、私は信仰がないからなー。私たちは人に崇められて初めて力をもつのだよ。でも、この100年で信仰は薄れ、こんな小さくなったんだよ。いやはや、歳をとるどころか若返るとは。」
「じゃ、崇める人が増えりゃ大きくもなれるのか。」
「そういうことだね。」
しばらく歩いて。
「なあご主人様。ちょこっと、疲れた。抱っこ。」
「わがままな神様だな。」
掌に収まりそうな豆芝を抱え、少し考えた。
犬神様と会ってから、俺は犬神様のお世話役と飼い主を任せられた。
そして三日後の今、町を見たいという要望に答え、散歩をしている真っ最中だったのだ。
「はあ、この辺も変わったの。昔はここに私の彼女!像があったのに。」
「そうなのか?」
「ああ、それはそれは、今の4倍以上は信仰されてはいたよ。」
そうなのか。
「大人のお前も見てみたいよ。美人だったんだろ?」
「なら、今の4倍以上の信仰をご主人様が取り戻してくれ。」
こうして物語は始まる。
俺が犬神様の大人姿を見たいがために信仰を戻していく、それだけの物語が。




