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ME&MYBOY  作者: 真矢裕美
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不思議な出会い

私は学校が終わると圭織と一緒に待ち合わせをして

ゆかりの入院している病院に行った。

ゆかりこと竹下早紀は、中学3年在学で高校進学が決まっている。

「ゆかり、大丈夫?ごめんね、あたしのせいでケガをさせてしまって」

「いいのよ、ひろみが悪いんじゃないから気にしないで。

それよりも寛先生とのラジオ頑張ってね。私、応援しているから」

「ありがとう、ゆかり」

「これで心置きなく寛先生とのラジオの仕事できるな。

ひろみ、頑張りや。うちら、1年生みんなで応援するからな」

「ありがとう、圭織」

圭織とゆかりに励まされた私は寛先生との

ラジオの仕事を頑張ろうと思った。

そして今日は寛先生とのラジオの仕事の最初の日だった。

私は拓哉くんに会えるのが嬉しくてしかたがなかった。

自分でも私服でこんなにオシャレしたのは初めてだった。

洋服はパステルピンクのブラウスに黒のロングスカート。

メイクはナチュラルメイクにして、髪は仕事だから

髪をおろしてロングヘアで決めた。

私って私服もわりと地味なのよね。

だから、これで拓哉くんに会って大丈夫かなって思ったりもした。

いよいよラジオのスタジオに近づいた。

「おはようございます」

「おうっ、裕美か。入ってこい」

「はいっ、失礼します」

「裕美、今日から一緒に仕事をする城島拓哉くんだ」

「朝霧裕美です、よろしくお願いします」

「城島拓哉です、よろしく」

戸惑いながら挨拶を交わした私と拓哉くん。

この出会いで私と拓哉くんが互いに思いを寄せ合っていたなんて、

この時は何も気づいていなかった。

「拓哉と裕美は年が近いし、仲良くオレをサポートしてくれよな」

寛先生の言葉に緊張していた私はホッとしていた。

写真で見るよりカッコイイ。

それが私の初めて見た拓哉くんの第一印象だった。

だけど、私ドキドキしている。

どうしよう、何を話していいかわからない。

ずっと雲の上の人だと思っていた彼が今私のそばにいる。

彼に会えた嬉しさに私は幸せすぎて涙が出そうになっていた。

「裕美、何してんだ?早く席に座れ。おまえは拓哉の隣だ」

「あっ、はい」

拓哉くんの隣に座るの?

どうしよう、ドキドキしている。

「こんばんは、拓哉くんも寛くんも揃ったね」

最後に入ってきたのはアナウンサーの川添洋さん。

寛先生より年輩の方だ。

寛先生が川添アナウンサーと挨拶をしてラジオの本番が始まった。

「みなさん、こんばんは。今日からタイムトラベル水曜日を

担当する三上寛です。よろしくお願いします」

寛先生はすごいなぁ。ラジオを何本もやっているだけに

すぐにリスナーのみんなを魅了している。

拓哉くんは寛先生に感動している。

彼自身、寛先生のようになりたいと思ったのかな?

目の輝きが違うもん。

さて、番組では寛先生から私たちの紹介に入っていた。

「それでは僕をサポートしてくれるメンバーを

紹介したいと思います。まずは城島拓哉くん」

「こんばんは、城島拓哉です。よろしくお願いします」

「おいっ、拓哉。おまえが一番若いからしっかりやれよ」

「今日は、すっごく緊張しているんですよ。でも一生懸命頑張ります」

「そして紅一点、朝霧裕美ちゃん」

「こんばんは、朝霧裕美です。みなさん、よろしくお願いします」

「あれっ?裕美ちゃんも元気ないなぁ。どうしたの?」

「今日は周りの雰囲気にのまれちゃってびっくりしてます」

「そうだよね。でもだんだんこの雰囲気に慣れてくるから頑張れよ」

「はいっ、頑張ります」

「そして最後は川添洋アナウンサー」

「今場bbは、川添洋です。寛くん、拓哉くんに負けないように

頑張りますのでみなさん応援してください」

それから番組は、あっという間に終わった。

「それでは、みなさんまた来週」

ラジオのエンディングが流れて第1回目の番組が終わった。

そしてスタッフから

「お疲れ様でした」と声がかかった。

「みんな、お疲れ。拓哉、また来週会おうな」

「はいっ、お近れさまでした。裕美さん、お疲れ様。またね」

「うん、拓哉くんもお疲れ様」

今は会話を交わすだけで幸せを感じている私。

今夜のことは夢ではない真実。

これから拓哉くんと毎週会える。

でもどうなるのかな?

拓哉くんと進展あるの?

まさかね、私みたいな冴えない女の子ダメだよ。

拓哉くんは明るくて元気な子が一番似合っているよ。

だから私が好きになっても無理よね、きっと。

だけど、拓哉くんとかかわって私は変わるかしら?

今はわからないけど、期待と不安でいっぱいになっていた。





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