表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ME&MYBOY  作者: 真矢裕美
19/40

永遠

「ひろみ、オレを信じて愛してくれるか?」

「もちろんよ、私は拓哉だけだから」

「今夜、おまえの部屋に行く。

尚志が寝た頃を見計らってくるから待っていてくれ」

「わかったわ」

これでいい。

これで覚悟はできた。

私のすべて拓哉にあげます。

それで永遠に愛を誓えるなら幸せです。

「ひろみ、本当にいいんだな?」

「拓哉、私は愛している。愛しているから私はなにもかも許せる。

あなたの愛が永遠になるにならそれで幸せよ」

「オレは軽い気持ちで言う男じゃない。

本気で愛しているから大切に守りたい。

愛しい女を誰にも渡したくない」

「自分の思ったことに後悔しないで。

私を愛してくれているだけで私は幸せなの。

今だって私を真剣に守ろうとしたじゃない。

だから、あなたにすべてを許せるの。

愛しているのは拓哉だけよ」

「ひろみ、ありがとう。オレ、おまえを守れる男になってみせるよ」

そして、花火大会が終わって私たちはホテルの部屋に戻りました。

そして私はシャワーを浴びていました。

「女の操は愛する殿方だけに捧げなさい」

おばあちゃん、私は今心の底から愛する人に自分の身を捧げようとしています。

拓哉は命がけで私を守ろうとしました。

私はそれに応えたいのです。

恋をしたら誰でも向う見ずになるって本当ですね。

だけど私は後悔しません。

拓哉の愛にかけてみます。

それでいいですよね?

私はシャワーを何度も浴びて自問自答をしていた。

「ひろみ、オレだ」

「拓哉」

私は拓哉を部屋に招き入れていた。

そして拓哉に抱きしめられていた。

やがて拓哉は私を抱きかかえベッドに寝かせた。

「ひろみ、これはオレたちの繋がりが変わる儀式だ。

多少手荒いが我慢してくれ」

そして拓哉は私に覆いかぶさり服のボタンをはずし始めた。

やがて生まれたままの姿になった時、体に電流が走った。

「ひろみ、好きだ」

何度も何度も私の肌に触れる拓哉が愛しく感じた。

まるで小さな子供のように私の肌に触れていた。

「女の操は愛する殿方に捧げなさいよ」

私は今心の底から愛する人と結ばれた。

拓哉が永遠に私のモノになった。

「ひろみ、辛くなかったか?ごめんな」

「私は拓哉に愛されて幸せよ。

私だけの大事な人になったのが嬉しいの。

いつかは結ばれたいって気持ちがあった。

それが今かなって嬉しい」

「ひろみ、オレだけの女だ。他のヤツには渡さない」

「嬉しいわ、拓哉」

「このまま眠ろう。これでオレたちの愛が深まった」

そして、この日をきっかけに私たちは愛し合うようになった。

身も心も捧げて本当によかった。

幸せで愛される喜びに満たされている。

このまま永遠に拓哉の愛が続きますように…。

そして一週間後、ラジオの番組の出演と稽古場への集合日が決まったと

連絡があったので、私は拓哉と一緒に帰ることになった。

「それじゃ、オレたち帰るわ。みんな、始業式に会おうぜ」

「その前に登校日があるだろう?

それまでにはオレたちも帰るからラジオ頑張れよな」

「おうっ、またな」

「ひろみさん、お話できて嬉しかったです。

今度の舞台必ず見に行きます」

「絵梨ちゃん、ありがとう。受験頑張ってね、私待っているから」

「ありがとうございます、頑張ります」

「ひろみ、行くぞ。そろそろ発車だ」

「うん、わかった。みんな、ありがとう」

「ひろみさん、また遊ぼうな」

そして私たちは寝台特急に乗った。

みんなが手をふっている。

ありがとう、今年の夏は私にとって大きな贈り物でした。

愛する人と一緒にいられる幸せをくれて本当にありがとう。

これで次の舞台を頑張れます。

今、ジュニア公演で主役をもらっている私。

いつか寛先生から認められて本公演で大きな役につけたら嬉しい。

そのためにも今与えられたことをこなしていこう。

「ひろみ、おまえは今ではジュニアのヒロインだ。

頑張れよ、応援しているからな」

「ありがとう、拓哉。それよりタイムトラベルは明日だけどよかったの?

尚志くんに嘘ついてよかったの?」

「まだストーカーの存在が終わったわけじゃないからな。

だから尚志にタイムトラベルがあるからって言ったんだよ。

それが終わらない限りオレが守ってやるよ」

あの夜からだろうか?

拓哉が頼もしく感じられるようになったのは…。

拓哉に抱きしめられて愛情を感じて愛されている幸せを体で感じている。

私は今とても幸せ。

愛される幸せを感じられるのだから…。

「ひろみ、疲れていないか?ジュースに飲むか?」

「うん、今喉が渇いていたんだ。ありがとう」

拓哉からオレンジジュースをもらって私は飲んでいた。

汽車に乗る前に売店で買った飲み物とハンバーガーとポテトの紙袋を

拓哉と二人で開けて遅めの夕食をとった。

こうしていると二人で部屋で過ごしている時と一緒で楽しい。

これから二人で過ごすのがとても幸せだと感じる日が来るだろう。

そんな日を夢見ていた私だった。

私たちの席は個室だったので二人で一緒に眠った。

何度も眠った拓哉の腕のなかで…。

こうして抱かれていると安心するようになってきた。

この幸せがずっと続きますように…。

ところが最大の事件が起きてしまった。

拓哉が学校で上級生と喧嘩をして学校を停学になったのだ。

私はこの事件のことは寛先生の電話で知らされた。

拓哉、いったい何があったの?

外は雨が降っていた。

すると拓哉がずぶぬれになって部屋に来た。

私は拓哉に風邪をひかせないように急いで部屋に入れた。

そして急いでホットミルクをつくって拓哉に飲ませた。

「拓哉、学校停学になったって本当なの?」

「どうして知っているんだ?」

「寛先生から聞いたの。何があったの?」

「オレは、どうしても許せないことがあって喧嘩をした。

喧嘩の相手は寮生で彰や和彦に嫌がらせをしてきた。

だから彰はヤツらに決着をつけようとして喧嘩をしたが、

オレは別の理由で彰の喧嘩に加勢した」

「なんだったの?」

「ヤツらがストーカーの犯人だったんだよ。

そして長崎でおまえをレイプしようとしたのもな…」

「嘘でしょ!?それじゃ拓哉は私のために喧嘩をしたの?

学校停学になったのも私のためだったの?」

「オレは愛しい女を傷つけようとしたことが許せなかった。

ただそれだけだ。おまえが責任感じることはないからな」

私は涙が出た。

拓哉が学校を停学になると今後の仕事はどうなるの?

私は今その不安でいっぱいになっていた。

「オレはオヤジに言ってやった。おまえ以外の女はいらねぇって」

「拓哉、私をそこまで思っていてくれていたの?」

「当たり前だ、どんなことがあってもオレが守る。

だけど今後の仕事は所属事務所の判断になるからわからない。

タイムトラベルを辞めるかもしれない。

ひろみ、それでもオレについてきてくれるか?」

「何があっても変わらないわ。

あなたについて行くってあの夜に決めたんだから」

「ありがとう、ひろみ」

そう何があっても拓哉への気持ちは変わらない。

たった一人の愛しい人だから。

拓哉に仕事がなくなっても私の気持ちは変わらない。

愛するって相手を大事に思うことでしょ?

私は拓哉の覚悟に感動していた。

私のために体を張ってくれた大事な人。

どうか私たちの未来を見守ってください。

大切な人の未来を守ってください。

私は祈ることしかできませんから…。

拓哉の処分が軽くなるように…。

どうか、見守ってください。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ