彼女のコト
掲載日:2015/03/05
シュレッダー買ったの。30%OFFだったから。ホラ、3月って決算期の企業多いでしょ? だから新しいものを買い揃えるにはピッタシの時期なのよ。いい? 観てて。
彼女はそういってシュレッダーのスイッチをONにすると、投入口に「春先だから」との理由でピンクにカラーリングした指先をもっていきガガガガガガガり―
ねぇ? すごいでしょ? 段ボールぐらいの厚みならへっちゃらなの。
ガッガッガッ、ビー……
停止したシュレッダーを「あれ? おかしいなぁ?」といって再起動させようとしている君の方がおかしいよ。血まみれの彼女を部屋に残し、僕はお気に入りのスニーカーを履いて外へ出て行く。
「明日は晴れるな」
満点の星空を見上げて、僕はそう確信した。ピッ、ポッ、パッ。
「はいこちら119番」
「救急車を1台、お願いします。場所は―」
女の子が1人、シュレッダーを抱えて歩ける距離に、電器屋さんがあります。




