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詩集「黄昏に思う」  作者: 荊
8/25

『呼吸』


息を吸うと

身体の中に青い発光体が流れこんだ

息を吐くと

辺りが少し黒く霞んだ

それでも

僕は呼吸を繰り返した


汗が滲み出るような

混乱と恐怖と焦躁に

僕は堪らなく興奮した


息を吸うと

身体の隅々に青い発光体が染み渡った

息を吐くと

辺りが段々と黒く霞んだ


僕の気持ちとは裏腹に

空気は冷たく

静かで暗い

それでも

僕は呼吸を繰り返した


冷たい汗が背筋を走る

僕の思考も呼吸する


呼吸 呼吸 呼吸 呼吸

混乱と恐怖と焦躁と興奮で

僕は呼吸の中毒だ


呼吸 呼吸 呼吸 呼吸

辺りが黒く霞んでいった

発光体が弾け飛んだ


僕が呼吸を繰り返す程

身体と景色の境目が

段々と黒く霞んでいって

やがて

辺りは夜になった


夜より暗い夜になった


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