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この記憶と感覚について
人生なんて苦しいことばかりだよ。
そう言った時の表情が、あまりにも眩しい笑顔だった。
別れは突然にやってくる。
記憶の中の面影のまま、時が過ぎていってくれれば、
悲しいことなんて何もないのかもしれない。
公園のベンチに座って、
子供達の声を聞いて、遊具の擦れる物音に、
幼い頃の自分を振り返る。
髪をすく秋風が、人恋しさをにじませる。
知らない事がある方が良い、
そんなことも人生にはあるんだ。
楽しいことばかりじゃないんだ。
達観して、悟ったように、
どんなことも受け入れてしまう。
いつから、諦めるようになったんだろう。
いつから、これで良いと思うようになったんだろう。
全部受け止めて、気がついたのは、
この気持ちが、愛なんだということ。
誰に対するわけでもなく、
まして自分に対するでもなく、
ただただ受け止めて、愛を感じたんだ。
自分と
周りと
この全てについて