表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

ターン1 カードゲームは好きですか?

 スランプ脱出のために始めます。


 よろしくお願いします。

「いきます! 2体のセイヴァーを素材に共鳴召喚! 現れて、私の騎士(ナイト)! 《双子天使(ダブルハート) ソロネ LAR(エル・アンド・アール)》!」


 フィールドを映したモニターに騎士の姿をした天使が二人現れる。


「ソロネ LAR(エル・アンド・アール)でみきさんを攻撃!」


 相手フィールドはプレイヤーまでガラ空き、今ならソロネの攻撃が通せる! この攻撃で対戦相手のライフを一つ削った。これで残り1。


「ソロネも出せた、これなら……!」


「甘いよ? 私のターン、《百花繚乱 セイクリッド・アリス》と《紅花緑葉 セイクリッド・アリス》を召喚。そして攻撃!」


 《百花繚乱 セイクリッド・アリス》と《紅花緑葉 セイクリッド・アリス》の攻撃でソロネは倒されてしまった。しかも……。


「《百花繚乱 セイクリッド・アリス》の効果は知ってるよね? このカードの攻撃に成功した時、デッキの上から1枚めくって、それが条件に見合うナイトのカードなら召喚できるんだよ。行くよ、アリスの放つ極彩色の光に導かれ、現れよ!」


 そう言ってみきさんがカードをめくる。出てきたカードは……?


「来た! 《騎士見習い セイクリッド・アリス》を召喚! そして、止めだよ!」


 新たに現れたアリスの攻撃が迫る! 対抗するカードは……無い。


「その攻撃を受けます。私の負けです……」


 私の大会は本線の1回戦であっさりと終わりを告げた……。






「うう……勝てなかったよ……」


 休みあけ、高校の休み時間に私は机に突っ伏していた。


「あはは、大会見に行ったよー。いきなりみきさんに当たるなんて残念だったねー」


「残念とかそんなもんじゃないんだよ。あの人自分のやっているカードゲームとコラボしたカード全部の大会に出現するんだもん。どんだけアリス好きなのよ……」


 そうそう自己紹介を忘れてた。私、佐々野 月美。カードゲームが好きなこと以外はいたって普通の女子高生だよ。同じ趣味の友達と一緒に切磋琢磨の毎日を送っているの。でも……。


「何で私ってこんなに弱いんだろ……」


 と再び私は机に突っ伏す。私の最近のお気に入りはエレメンタル・セイヴァーというカードゲーム。世界の危機に救世主(セイヴァー)達が立ち上がるっていう世界観でフィールドを生かして戦うの。


「んー、たまには違うデッキでも使ってみたら? ツキミは頑なに天使デッキしか使わないから、デッキに多様性が無くなっているんじゃないかな? ほら、この黒のデッキとか私が持っているからあげるよ?」


 ああそうそう、この子は宇佐美 羽流(うる)ちゃん。私はうりゅーって呼んでる。この子もカードゲームをやってるけど、今回は用事があって予選に参加できなかったみたい。


「むー、私はソロネを使いたいの。でも……うりゅーが言うのだったら考えてみる」


 うりゅーが言ったことに間違いってほとんどないんだよね。私がプレイングを間違えていた時はいつも教えてくれるし。彼女も私と勝負するようになってから強くなったって言ってたから私もうりゅーに何かできたのかな?


「はい、これ。小型のカードを使ったデッキだけど、ツキミだったら簡単に覚えられるよ」


「そうかな……」


 黒のデッキ、本当に使いこなせるのかな……。






「ココアっていうカードを中心にした小型のビートデッキなのか……。むぅ、たまには大型のカード使ってどーんってやりたいよ」


 帰り道、私はぶつくさ言いながらデッキの中身を見ていた。どうやらうりゅーちゃんがちょっとだけ、デッキに手を加えていたみたいだ。うりゅーちゃんらしいというか何と言うか……。


 そのうりゅーちゃんは今日も予定があるらしく一緒には帰れなかった。うん、デッキ調整はショップ大会でして、休みの日にうりゅーちゃんを驚かせよう!


『デッキ!』


 まずは、近くのショップ大会に殴りこみに行かないと……。ふっふっふ、ちょうどこの近くのこの時間に、大会がやっているんだよねー。……ん?


 どこかから声がしたような気がするんだけど……気のせいかな? 気のせいだよね。


『あそぼう! しょうぶするの!』


 とその声は確かに私の近くから聞こえてきた。え、嘘、何これ……?


「誰なの? どこにいるの?」


 と私は周囲に叫ぶ。そうするとその声は次にこんなことを言ってきた。


『じゃあ、こっちきて!』


「へ?」


 瞬間、目の前の空間が歪み、私を吸いこみ始めた。状況が飲み込めない私は、


「え、ちょ、まっ、何でーーーーーー!」


 という情けない声を出して消えるしかなかったのだった……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ