表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
時間を忘れた不思議の国  作者: 菜乃花
プロローグ
1/24

#0

私の趣味と妄想が詰まった自己満足の塊です。

そんなものでも良ければ、どうぞおつき合い下さい。







もうずっとあなただけを見つめているのに、












 真夜中――しんしんと降り注ぐ淡い月光以外に、一切の灯りのない薄暗い一室。その男は、窓枠に浅く腰掛けるようにして、仄かに照らされた手元を見つめていた。うっすらと笑みを浮かべる男の髪は、青白い光を受けて雪のように白い。

「ああ、本当に待ち遠しかった」

手にした懐中時計の文字盤をうっとりと見つめながら、男は今にも夜の静寂に溶けてしまいそうな、幽かな声で呟いた。まるで、愛しい相手に愛を囁くように、どこまでも甘く優しい声色で。

「もうすぐ……もうすぐ、ここに――」

 ――何百年もの間、時の止まったこの世界にまた、新たな来訪者がやってくる。

白髪の男――白ウサギの手によって導かれた【Alice Game】の参加者が。

(私はきっと、見つけ出してみせる)

 ただひとつの望みが叶うその瞬間を思い描き、白ウサギはいっそう笑みを深くした。





「貴女は、私を追いかけてはくれないから。

――アリス」






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ