いじめ編 ー全ての始まりー
私はもう悪口を聞きたくなかった
でもやめてとも言えなかった
だって怖かったから
1人になるのが
りあちゃんは女子の中で中心人物
逆らいたくなかった
りあちゃんを敵に回したらどうなるか分からなかった
そして何より初めて一緒に帰ってくれて、私は嬉しかったんだ
期末テストが終わり、2人でカラオケに行くことになった
その時私は体育祭で気になっていた男子とのデートが決定していた
カラオケに行くことになっていた
りあちゃんが練習に付き合ってくれるらしい
この日は私にとって最悪の日となった
「ゆなちゃんって音痴だね」
少し意地悪そうに笑ってりあちゃんが言う
音痴って分かってはいた
でもそんなぐさっとくるように言わなくても…
「てかゆなちゃんの選曲古っ」
確かに私は少し古めの曲が好きだ
でもなんかひどくない…?私がいけないのかな…?
私は彼女を否定したことがない
でも彼女は思いきり私を否定してくる
つらかった
でも言い返すことなんてできるわけがない
カラオケは消化不良のまま終わりを告げた
そのあと2人でプリクラを撮った
私は想像以上に盛れなかった
りあちゃんは可愛く盛れていた
だから言ってしまったんだ
「りあちゃん盛れてて羨ましいー私なんでこんなブスなの」
その時りあちゃんの顔が一瞬曇ったことを私は知らなかった
その日の帰り道、私は気になる男子のことで頭がいっぱい
会った時何話せばいいかなとかドキドキするとかまじかっこいいよねなんてことを話していた
りあちゃんはなんだかずっと不機嫌
なんで?どうして?私なんかしたっけ
不安が私の後をずっとついてきた
道中将来の夢について話をした
「将来私看護師になりたいの!でも家庭もほしい…
自分の子供とか超可愛いよ!!」
私がそう言うとりあちゃんは言った
「え子供とか邪魔じゃない?無理なんだけど。
私昇進したいし荷物になるだけじゃん」
そこまで言うか?普通
私はいらないだけで良くないか?
私はずっとりあちゃんに対してイライラしていたみたいだった
この時した選択を私は後悔するだろう
「でもさー、昇進とかAIの発達でどうなるかわかんないよね。仕事の48%がAI化するって言われてんだし」
我ながら意地が悪かったと思う
りあちゃんも怒ってしまった
「は?何言ってんのまじで。陰謀論だってそんなん
もっと視野広げな?良くないよーそういうの。
陰謀論陰謀論!視野狭すぎよゆなちゃん」
やばい、どうしよう、なんてこと言ってんの私!
後悔した時にはもう遅かった
何を言っても無駄な気がして私は黙ってしまった
りあちゃんは言い切ったあと有無も言わさずじゃーねと言って帰ってしまった
やばい、やばい、やばい、どうしよう…
絶対嫌われた…
とりあえずRINEで謝ろう
帰り道すぐにりあちゃんにメッセージを送る
りあちゃんからはいろんな意見があるって知れて良かったよ、とだけ返ってきた
もう大丈夫…かな?
バカだった。あまりに迂闊だった。
翌日、学校へ行くと女子全員から無視されるようになっていた